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【1周年】転生伝記 ~異世界転生した男の人生~  作者: がりうむ
アルマダ山脈編

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第十六話 「旅路」

主人公グレイスたちはジュエリードラゴン討伐のためにアルマダ山脈へ向かう!そこでのジュエリードラゴンとの戦闘でグレイスの借金は返済できるのか!?

ぜひご覧ください!!

窓の外の景色は、荒野から少しずつ緑の平原へと変わっていく。

俺はぼんやりとそれを眺めていた。


すると、向かいに座っていたギャバスが、ぐったりした声を出す。


「まだかぁ?」


それに答えたのは、手綱を握る御者だった。


「あと三日ほどで到着予定です」


「はぁ!? なんでそんなにかかるんだよ!」


ギャバスはカンカンに怒り出したが、俺たちで何とか宥めた。

その直後、馬車がゆっくりと止まり、御者が降りる。


「この辺で昼食にしましょう」


俺たちも馬車を降りるとサヴァが首を傾げた。


「どこにあるんだよ?昼食は?」


「そんなの現地調達ですよ」


その一言に、俺たちは揃って固まった。


以前、同じように現地調達をして、全員そろって食中毒に当たり、地獄を見たことがあるからだ。

だが御者は気にする様子もなく、近くの草を摘んでは鍋に放り込んでいく。

やばいやばい!

慌てて俺たちは声をかけた。


「そんな適当に草を入れたら、食中毒になりますよ!」


すると御者は笑って、


「大丈夫ですよ。見分けるコツがあるんですよ。食中毒になるのはこの草、名前は確か…『毒死草(デッドリーフ)』というそうです。ほかの草に比べて葉の裏が紫がかっているのが特徴です」


と、丁寧に説明してくれた。


「「ほぉ~!!」」


パチパチ


俺たちは感心し、拍手をした。

そして、言われたとおりにして草を選別して鍋に入れていった。

そこでサヴァがぼそりと言う。


「……肉がねぇじゃん」


確かに、鍋の中は草ばかりだ。

俺が周囲を見回すと、少し離れた場所にスライムが跳ねていた。

スライムか...?いけるかな?

俺はこっそり近づき、スライムに向かって『業火(フレイム)』を撃った。

一撃でスライムは消し飛び、ついでにこんがり焼けた。

これぞ、一石二鳥だ。


「スライム食べるの?大丈夫?」


サヴァに言われ、俺も不安になる。


「......確かに、こんな生物を食べることができるのか?」


すると、御者が自信満々に言った。


「大丈夫ですよ。ソースをかけて食べるとそれはそれは絶品です」


「ソースはどこにあるんですか?」


「あ…。まあ、そのままでもおいしいですよ」


若干の間があったが、俺たちはそのまま食べることにした。

すると、案外うまかった。

食事を終え、余韻に浸っていると、ぽつりぽつりと雨が降り始めた。

俺たちは急いで馬車に乗って道を進む。

少しすると、馬車が急に止まった。

不審に思い、窓の外を見ると百匹を超えるコヨーテが、こちらを囲んでいた。

御者の様子を見ると、青ざめている。


「コヨーテの縄張りに入ってしまったようです。このままでは…」


俺たちはすぐに武器を持って外に出た。


「おやめください!あなた方が死んでしまっては私がクビになってしまいます!!」


そう涙目で叫ぶ御者をよそに、俺たちは落ち着いていた。

俺たちは一応Bランクのパーティーだ。コヨーテなんて何千匹も狩ってきている。

俺はすぐに『聖水壁(ウォーターウォール)』を放った。

これで大半のコヨーテは一気に薙ぎ払った。

残ったやつらは、ギャバスがいつものように片付ける。

戦いは、呆気なく終わった。

御者は目を丸くしていたが、俺たちがBランクパーティーだと知ると、すぐに納得した様子だった。

こうして俺たちは、再び馬車に乗り込み、アルマダ山脈を目指して進み続けた。

読んでくれてありがとうございます!もし、気に入ってくださった方はブックマークや★5評価、感想、リアクションをいただけると励みになり嬉しいです。また、誤字脱字等あれば報告してくれると助かります!

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