表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
112/112

*112

「すずお風呂は?」


まとわりつくすずを剥がしながら、柴原さんが聞く。


「まだー。」


「じゃあ入っておいで。」


「パパと入るー。」


すずはパパに剥がされてもめげずに纏わりつき、パパがいいパパがいいとリクエストだ。


「あ、じゃあお願いしまーす。」


いつもすずと一緒にお風呂に入る私は簡単に引き下がり、柴原さんにお任せして、二人がお風呂に入っている間に家事をこなそうと考える。

なのに、


「ねえねも入るー。」


「は?」


すずが突然に手を引っ張るのでバランスを崩して倒れそうになった。柴原さんがすかさず私を支えてニヤリと悪い顔になる。

なに?嫌な予感。


「なるほど、すず、いいアイデアだ!美咲も一緒に入ろう。」


「いやいやいや、ないわー。」


首と手を横に振って完全拒否をしているのに、二人は私を連れていく気満々だ。


「ひゃあっ!」


突然に視界が揺れて、私は目を丸くする。

何事かと驚いたが、ただ柴原さんが私を抱きかかえただけだった。

いや、何で?


「あー!すずもだっこしてー!だっこだっこ!」


すずが足下でピョコピョコ跳びはね、柴原さんはいとも簡単に私を抱く反対側にすずを抱えた。


「さ、お風呂に入ろう。」


「おっふろー!」


「ちょっと、無理だから無理だってば。むーりー!」


私の悲鳴が部屋中に響くと同時に、柴原さんとすずが楽しそうに笑った。



まだ結婚はしてないし気持ち的にもまだまだ先になるんだろうけど、なんだかすごく家族っぽい気がして、私は心があったかくなった。


お姉ちゃんがくれた出会い、大切にするね。



【END】

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ