シーズン3 第1話:波紋、そして予兆
『没落貴族から大企業の御曹司に転生した俺、前世の知識と裏工作で裏金(年22億円)を稼ぎつつ、冷徹な婚約者を捨てて純愛を掴み取る』シーズン3、開幕です!
ブラックウェル財団を粉砕し、南太平洋のプライベートリゾートで結衣と永遠の誓いを交わしてから1年。
平和な日常を謳歌していた晃たちの前に、突如として現れた新たな脅威。
それは、晃の「前世」の記憶と存在を根底から揺るがす、異世界からの『招かれざる来訪者』だった——。
年50億円の暗黒資本と現代テクノロジー、そして前世の智略を極めた晃様が、今度は「世界そのもの」を巻き込むスケールの戦いへと踏み出す!
さらなる無双と、深まる結衣との愛を描く新章、ここからスタートです!
南太平洋の離島で結衣と結ばれてから、一年の月日が流れていた。
表の世界における一条グループは、副社長である一条晃の卓抜した経営手腕により、国内首位の総合商社としての地位を不動のものとしていた。
そして裏の世界では——晃が統べる暗黒資金は効率的な自動運用システムによってさらに拡大し、年間70億円を超える巨大な裏の資産群へと成長を遂げていた。
「晃様、来週の香港での金融サミットのスケジュールですが……」
秘書室で、上品なスーツに身を包んだ結衣がタブレット端末を手に報告してくる。その薬指には、あの南太平洋の島で送ったシンプルなダイヤの指輪が眩しく光っていた。
「ああ、結衣。いつも助かる。……だが、その前に少し休憩にしよう」
俺はデスクから立ち上がると、結衣の華奢な腰を引き寄せ、その唇に軽くキスを落とした。
「あっ……晃様っ、ここはオフィスですよ……!?」
真っ赤になって周囲を気にする結衣。かつてメイド服を着ていた頃の可愛らしさはそのままに、今や一条グループの影の最高補佐官として、俺の隣で凛とした美しさを放っている。
「誰も入ってこないさ。……それに、お前の顔を見ていると、どれほど忙しくても疲れが吹き飛ぶ」
「もう……晃様ったら、甘え上手になられたのですから……」
結衣は嬉しそうに目を細め、俺の胸に頬を寄せた。
完膚なきまでに叩き潰した元婚約者の西園寺エリザ、そして撤退を余儀なくされた欧州のブラックウェル財団。脅威はすべて去り、俺たちの平和は完璧なものとなった——はずだった。
その時、デスクの上に置かれた俺の個人用スマートフォンが、聞いたこともない不協和音のような警告音を打ち鳴らした。
「……? 晃様、このアラートは……?」
「裏のメインサーバーの緊急セキュリティ警報だ」
俺は結衣を抱き寄せたまま、画面へと目をやった。
結衣が構築した鉄壁の暗号化ネットワーク。国家レベルのハッカーでさえ侵入不可能なその領域に、未知のアクセスログが刻まれていた。
だが、驚くべきはログの内容ではない。
画面に表示された侵入者の暗号コード。それは、現代のプログラミング言語ではなく——前世の俺がいた貴族社会で、極秘の通信に使われていた「古代魔法言語」の構文そのものだったのだ。
『——見つけたぞ、没落貴族シルヴィス。現世にて牙を隠す暗黒の覇者よ』
画面に浮かび上がる、前世の俺の本名を記した謎のメッセージ。
俺の手の中で、冷や汗がすっと流れる。
前世の宿怨は、まだ終わっていなかったのか? それとも、異世界の闇がこの現代日本へと手を伸ばしてきたのか?
「晃様……顔色が……?」
「……いや、何でもない」
俺は不敵な笑みを浮かべ、画面を静かに閉じると、結衣の髪を愛おしそうに撫でた。
「どんな害虫が這い出てこようと関係ない。俺の暗黒資本と、お前との愛を脅かす者は……残らず叩き潰すだけだ」
年70億円の暗黒資本を引っ提げ、暗黒の覇者・一条晃の新たな戦いが、静かに幕を開けようとしていた。
『没落貴族から大企業の御曹司に転生した俺...』シーズン3、第1話をお読みいただきありがとうございました!
ついに始まった新章!
平穏で甘々な日常を過ごしていた晃と結衣ちゃんでしたが、なんと晃の「前世の本名」を知る未知の侵入者からのメッセージが届くという衝撃の展開でスタートいたしました!
年間70億円規模へと進化を遂げた暗黒資本と、さらに深まった二人の絆。
果たして晃の前世を知る謎の存在とは何者なのか!?
次回、第2話「前世からの影」!
現代日本の裏社会と前世の因縁が交錯する新たな頭脳戦をどうぞお楽しみに!
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