表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
月と星座と剣士の旅〜魔法が苦手な俺が、魔法で神様を救う話〜  作者: く~が~
トリトン‐ヴィクトリア編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

120/122

120話 5月25日#06〜太陽の神とドゥファン〜

 「……ソフィアって、学校の校長じゃなかったのか?」



 部屋で待っている間、俺はソラに訊ねた。



 「もうちょっと正確に言うと、ソフィアは学習塾の会社のトップ……その利益の一部を、さっきのみたいな学校の経営に回してる……」



 ――とりあえず、すごすぎる人だということはわかった。



 「もともとソフィアのお母さんの会社だった……」


 「へえ。母娘(おやこ)で才能溢れる人たちだねぇ」



 テンは口笛を吹いて、だらけた姿勢で椅子に座った。



 「母と娘って、モルガンと一緒だな」


 「そのあたりが、似ている者同士なのね」



 そんな話をしていると、やがて扉が開き、ソフィアが中に入ってきた。ポットとカップが乗っているトレイを両手で持っていたのは、ちょっと意外だった。



 「少し長くなる。茶でも飲みながら話そう」



 お茶が1杯ずつ全員に行き渡ると、ソフィアは改めて自己紹介をした。



 「もう知っているだろうが、私はソフィア。『おとめ座の星霊使い(ウィルゴ)』だ」


 「……あー、もしかして、俺たちのことはもうわかってます?」俺は遠慮がちに訊ねた。


 「ああ。だから、君たちは自己紹介しなくていい」



 ソフィアはそう言うと、テーブルの中央に紙の資料をドンと置いた。めっちゃ分厚い――500ページくらいありそうだ。



 「君たちの敵に関する資料だ」ソフィアは、空いている席に座った。「もう少し詳しく言うと、『ピース教団』に関する資料だ」


 「えっと……」テンは戸惑って口をもごもごさせた。「『ピース教団』って、僕たちの敵なの?」


 「そうだ。わかりやすく、順番に説明しよう」ソフィアは資料をめくった。「君たちが一番警戒しないといけないのは『ドゥファン』という男だ。太陽の神と手を組んで、この国……いや、この世界を破壊しようとしている」


 「「「「…………は?」」」」



 ――何か、急にスケールのデカい話が出てきた。


 しかしピエール33世は、『やっぱそうですよねー』と悲しそうにつぶやいた。



 『太陽の神は、ワタクシを殺そうとしているんですけど、それって『神が1人いなくなる』ってことでしょ?そうすると、世界の秩序が壊れるのは、何となくわかりますか?』


 「そ、そうかもしれないけど、」俺は首を傾げた。「そもそも、そんな『神を殺す』みたいなこと、神様が考えるのか?」


 『えっとー、たぶん想像するの難しいと思いますけど……太陽の神って、結構感情が激しいというか、怒りやすいタチの神なんです』


 「それで、そんな極端なことを……?」


 『はい。ワタクシが邪魔でしょうがないんでしょう』



 ――楽天家の月の神とは、だいぶ違う性格のようだ。



 「……で、ドゥファンの方は、この世界を憎み、破壊衝動に駆られている」



 ――それもまた、理解しがたい話だ。



 「幼い頃からさまざまな悪い経験をした結果、全てのものを敵視するようになった、哀れな男だ」


 「そもそも、その『ドゥファン』って人は、何者なんですか?」



 テンも真剣になっているのか、椅子に座り直して前のめりになっていた。



 「……『てんびん座の星霊使い(リブラ)』……」



 俺たちは、一斉にソラの方を見た。



 「つまり……あたしたち星霊使いのうちの1人……」



 「……てんびん座……」俺は、自分が持っている、あの緑色の石を思い浮かべていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ