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元海軍少尉の受付嬢  作者: 影光
一章外伝 撃龍艦隊
11/29

交戦

「レーダーに感あり、総員、戦闘配置に付け!対空戦闘用意!」

 宵明けのトーセイ海峡。

 艦内に配備された防空レーダーの反応に戦闘命令が下される。

 戦闘配置を指示する艦内放送が響き渡る中、乗組員たちが駆け足で持ち場につく。

《対空戦闘準備、用意よし!》

《主砲、対空砲弾装填完了、ご命令を!》

 伝声管を通して戦闘指揮所に各エリアより報告が届く。

 全ての艦が煙突から黒煙を上げ、艦隊は戦闘態勢に移行する。

「10時の方向、飛空竜らしき、3体、距離、およそ40!」

 朝霧の立ち込める中、大型望遠鏡越しに何とか見えた飛行するモンスターの位置を詳細に伝える。

 飛空竜とは空を飛ぶことに長けた竜型モンスターの総称であり、戦闘の際は高射砲等の対空兵装が必須と士官学校で教わった。

 幸い、モンスターの周囲に民間船はなく、戦闘に専念できる。

「モンスターの詳細は?」

「雷空竜、レオネス、数3」

 提督の問いに端的に答える。


『レオネス』別名『雷空竜』

 高圧電流を(ほとばし)らせた黄色い体色の飛空竜。

 水に電撃を放つことで効率良く魚類を捕まえる。

 漁場を荒らす危険生物として漁師から忌み嫌われている。


「了解、主砲、仰角―――度、方位―――度!」

 艦長の指示にレガリアの主砲である三十六センチ連装砲がゴゴゴゴゴという重低音を奏でながらゆっくりと動く。

 同時に僚艦もモンスターに向けて主砲の照準を合わせる。

「発射用意!」

 直後に砲撃を告げる警報が鳴り響き、咄嗟に全員が耳を塞ぐ。

「撃て!」

 海峡に戦艦砲の轟音が響く。

 計3隻、16門の主砲から放たれた砲弾は音速を超えて飛翔。

 レオネスの集団を取り囲む形で炸裂する。

「ギャオオオ―――!!!!」

 爆炎と突き刺さった砲弾の破片に叫ぶレオネス達。

 一頭の翼がズタズタになり、そのまま海面に衝突する。

「1体撃墜!残り2体、距離15」

 立ち上る水柱を双眸に収めながら、戦闘指揮所に報告。

「主砲、焼夷弾装填、対空砲、射撃用意」

 淡々と指示を出す艦長。

 二射目が撃ちだされ、爆炎がモンスターを灼く。

 レオネスの体は防水対策に油膜が貼っており、高い引火性を持っている。

火球となって堕ちるレオネス。

「2体目撃破、距離、10!」

「対空機関砲、撃ち方はじめ!」

 直後、艦に搭載された対空機関砲が始動、ボロボロの雷空竜に向けて四十ミリ対空連装砲が火を噴く。

「撃て撃て撃て!」

 砲台指揮官が指揮棒で目標を指しながら麾下の兵員に指示。

 交互に砲が作動し、熱を帯びた大きな薬莢が次々と排出される。

「堕ちろ、墜ちろ、墜ちろ!」

 照準を合わせながら砲兵がそう叫びながら射撃する。

 配備された機関砲から撃ちだされる無数の砲弾からなる鋼鉄の暴風。

 鉄よりも固い頑強な甲殻を持つレオネスではあるが、音速を超えて飛来する40ミリの砲弾の弾幕には敵わず、最後の1体も海に沈む。

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