若いからって詐欺にかからないわけではない
父「おいケンジ。今週の土日で、じいちゃんの家に行くぞ」
志村「え??また無料でバイキングでもご馳走してくれんの!?」
父「違う。母方の方じゃない。父方の方だ」
志村「なんだよ…ドケチな方か…」
父「そうだ。どうせ息子と孫が来ると言っても、何も出してくれんだろうな」
志村「毎年、絶対にお年玉すらくれねえもんな…」
父「そうだな。あのバカ親父には困ったもんだ」
母「アナタも人のこと言えないでしょ(笑)」
志村「で、何しに行くんだよ」
父「隠し財産を取りに行く」
志村「隠し財産!?」
父「ああ。志村家に代々伝わる隠し財産が、親父の家の近くにあるらしいんだよな」
志村「マジで!?」
父「なんでも、志村家の祖先は立派な戦国武将だったらしくて、しこたま財産を貯めてたらしいんだよな、その額1億円も上回るとか…」
志村「いいいいいい1億!?マジで!?ガチで!?」
父「ああ。もしそうなら、俺達で取ってしまおうという訳だ!!」
志村「親父は天才だ!!」
姉「その話、私も聞かせてもらったわ」
父「クソ娘!!いつの間に!?」
姉「誰がクソ娘だ!?名前を呼べクソ親父!!」
父「なんだ??まさかお前も探すのか??」
姉「当然よ!!そのお金があれば、ライブも行けるし、化粧品も買えるし、何でもできる!!」
志村「確かに。その金があればゲームも漫画も買い放題だ!!」
父「バカ野郎!!貯蓄と老後の資金に充てるんだよ!!」
志村・姉「「真面目か!!」」
父「だから全額俺がもらう」
姉「ふざけんな!!私がもらう!!」
志村「いーや!!全額俺のもんだ!!」
父「お前達みたいなクソガキには絶対渡さん!!俺が全部有効活用してやる!!」
姉「だったら、最初に手に入れた奴が総取りってスタイルでどうよ??」
志村「上等だよ。後悔してもおせえぞ??」
父「は??テメエらみたいなクソガキに負けるわけねえだろ。大人ナメんな」
母「おじいちゃんの家に行くだけなんだから、仲良くしてよね…(笑)」
~祖父母の家~
祖父「よく来たな貴様ら」
祖母「いらっしゃい」
父「おう。邪魔するぜ」
母「どうもお久しぶりです」
志村「じーちゃんばーちゃん久しぶり!!」
祖母「久しぶり。もっとこっちに遊びに来ればいいのに…」
祖父「いーや来なくていい。若い奴が来ると、食費がかかって仕方ないわい」
志村「孫が来てこんな嫌そうな顔するジジイ、この世に存在するのか!?」
父「こっちだって、ヒッチハイクでわざわざこんな遠い所に来るのクソめんどくせえから、頼まれたって絶対に行ってやらねえよ(笑)」
祖父「なんだとクソ息子!?」
父「やるかクソジジイ!!」
祖母「ハイハイ。落ち着いて」
父「ムキイイイイイイ」
祖父「ウキイイイイイイ」
姉「似た者親子すぎるだろ…(笑)」
〜昼〜
祖母「はいどうぞ。お昼ご飯よ」
母「わー!!美味しそう!!」
志村「結局山菜(雑草)かい!!我が家のいつものご飯!!」
祖父「文句あるならもらうぞ??」
志村「ありません!!食べます!!」
祖母「どうぞ食べて食べて」
祖父「あんまり食いすぎんなよ。限りがあるからな」
祖母「アンタはやかましい!!」
祖父「しゅいましぇん…」
祖母「まったく…」
プルルルルル…
母「あ、電話ですよお義母さん」
祖母「はいはい」
祖母「はいもしもし。どちら様ですか??」
??「俺だよ俺」
祖母「え??誰ですか??」
??「俺だよ。孫のほら…」
祖母「ケンジ??」
??「そう!!ケンジケンジ!!ばあちゃん元気??」
祖母「ああ元気だよ。ところでアンタ、今家の中にいて、すぐそばにいるのに、どうしてわざわざ電話して話しかけてきてるんだい??」
??「…………………」
祖母「…………………」
??「…………………」
祖母「………………?」
??「それは、あれだ。ばあちゃんと直接話すのが恥ずかしくて…」
祖母「あらまあ、アンタは昔からシャイだったからねえ(笑)」
??「え??これでいけたの??」
祖母「え??」
??「あ、いやなんでもない!!ところでばあちゃんさあ…」
祖母「はい??」
??「俺、詐欺にあっちゃって、100万円取られちゃったんだけど、貸してくれない??」
祖母「あらまあ、それは大変。すぐに助けてあg」
志村「ばあちゃん??さっきから誰と話してんの??」
祖母「え??ケンジ??」
志村「え??」
祖母「今、電話でケンジとしゃべってたところなんだけど…」
志村「え??どゆこと??」
祖母「電話越しにもケンジがいるのよ」
志村「え??今、同姓同名の奴としゃべってたってこと??」
祖母「そうなのかねえ…??とりあえず、ケンジと名乗ってるよ」
志村「そんな珍しいことがあるのか。ちょっと貸してくればあちゃん」
祖母「はいどうぞ」
志村「もしもし電話代わりました。志村ケンジです」
??「え!?!?」
志村「はい??」
??「ほ、本物のケンジ…さん??」
志村「本物??いや、アンタも本物の「ケンジさん」なんでしょ?(笑)」
??「え??」
志村「え??」
??「あーはい!!そうでしたね!!ケンジ同士仲良くしましょう!!」
志村「そうですよ!!同姓同名なんてそんな奇跡、滅多にねえよ!!」
??「そうですね!!仲良くしましょう!!」
志村「で、その志村ケンジが何の用??」
??「えーと…」
??「…………………」
志村「…………………」
??「…………………」
志村「………………?」
ガチャ、ツーツーツー
志村「あれ??電話切れたわ…なんだったんだ今の…」
祖母「本当に同姓同名の人がいるんだとわかって、安心したんじゃない??」
志村「なるほどな!!」
プルルルルルルルル
祖母「!?!?」
志村「また!?」
ガチャ
志村「はいもしもし。どちら様ですか?」
??「俺だよ俺」
志村「あ、その声…お前もしかして、あの田中義男か!?」
??「そうそう!!田中義男!!久しぶりー」
志村「あ、間違えた。アイツの名字は佐藤だった。佐藤義男だ」
??「そうそう!!佐藤義男!!」
志村「あ、名前間違えた。アイツの名前は義男じゃなくて二朗だった」
??「そうそう!!佐藤二朗!!」
志村「あ、ミドルネーム忘れてた。アイツの名前は佐藤・ダンカン・二朗だった」
??「そうそう!!俺は佐藤・ダンカン・二朗!!」
志村「よく考えたら、そんな名前の奴知り合いにいなかったわ。誰だお前??」
??「もういいわ!!クソが!!」
ガチャ、ツーツーツー…
志村「何だったんだ…??今の電話は…」
祖母「どうしたんだい?ケンジ」
志村「なんか、間違い電話だったらしい」
プルルルルルルルル…
志村「またかかってきた!?」
祖母「アタシが出ようか??」
志村「いーや。オレオレ詐欺の電話かもしれん。俺が出るよ」
祖母「あらそう??ありがとう」
志村「はいもしもし。どちら様ですか?」
??「俺だよ俺」
志村「え?誰??」
??「だから俺だよ、俺」
志村「あ、俺さんか!!久しぶり!!」
??「え??」
志村「あれだろ??小学校の同級生、俺 剛だよな!!マジで久しぶり!!」
??「え??あ、あー!!そうなのよ!!俺だよ俺!!久しぶり!!」
志村「超久しぶりだな!!あの一発芸、またやってくれよ!!」
??「え??」
志村「あのクラス中を爆笑の渦に巻き込んだ一発ギャグ!!見せてくれ!!」
??「えーーと……」
志村「早く早く!!ワクワク」
??「もんじゃの錬金術師!!オエエエエエエ!!」
志村「……………………」
??「……………………」
志村「え??なに今の…」
??「殺せ!!いっそ殺してくれ!!」
ガチャ、ツーツーツー…
志村「アイツ、どーしたんだ??情緒不安定だな…」
プルルルルルルルル…
志村「また!?」
ガチャ
志村「はいもしもし。どちら様ですか?」
??「俺だよ俺」
志村「え?誰??」
??「だから俺だよ、俺」
志村「あ、その声はもしかして…」
??「あ、わかります??」
志村「富士山の山頂に30年住んでる、原住 民郎か!!」
??「いや誰だそれ!?富士山の山頂に住んでんの!?」
志村「なんか、そこじゃないと暑くて住めないらしい」
??「極度の暑がり!?てかどうやってソイツと知り合ったの!?」
志村「SNSで」
??「意外と普通の生活してた!!…って違う!!俺はソイツじゃねえ!!」
志村「えー??じゃああれか、与那国島に住んでいる岩似 住太郎か!!」
??「だから誰!?与那国島って、岩しかない島だろうが!!住めるか!!」
志村「あれー??それなら、ジャンゴ・金・スミス・ボルトか!!」
??「何人だよ!?」
志村「ジャマイカに住んでる中国人とイギリス人とアメリカ人とカナダ人のクオーターだ」
??「クオーター!?初めて見た!!そしてジャマイカ関係ねえんかい!!」
志村「ジャマイカには海外逃亡してるらしい」
??「なんかやらかしただろソイツ!?」
志村「ポテチを万引きしたらしい」
??「いや普通に自首しろや!!海外逃亡するレベルの犯罪じゃねえ!!」
志村「で、ジャンゴさん」
??「俺はジャンゴさんじゃねえ!!」
志村「じゃあアンタ誰だよ!!」
??「もういいわ!!電話切る!!」
志村「あ、あの有名イラストレーターの猛 良和さん!?」
??「だから誰だよ!!」
ガチャ、ツーツーツー…
志村「何だったんだ一体…」
祖母「よく電話がかかってくるねえ…」
プルルルルルルルル…
志村「また!?」
ガチャ
志村「はいもしもし」
??「おめでとうございます!!アナタの応募した懸賞が、見事当選しました!!」
志村「マジで!?賞金は何!?」
??「100万円です!!おめでとうございます!!」
志村「マジで!?いよっしゃあああああ!!ばあちゃん、懸賞とか応募してた??」
祖母「はて?何の話だかさっぱり」
志村「まあいいや、とりあえず100万円はもらうぜ!!イエーーイ!!」
??「そのために、お客様にやっていただきたいことがございます」
志村「はい??」
??「100万円送金の手続きのために、10万円をお借りしたいのです」
志村「ハイハイ。100万円もらえるなら10万円くらいいつでも貸してやるよ。ばあちゃんが。」
??「ありがとうございます。送金の手続きが完了し次第、そちらの10万円もお返しいたします。その点はご安心ください」
志村「グヘヘヘヘヘ…100万円…グヘヘ」
??「それでですね、早速10万円を渡していただきたいのですか」
志村「はいはい」
??「そちらの住所にこちらの職員が向かいますので、10万円をその人にお渡しください」
志村「ガッテン!!えーと住所は…」
ガチャ、ツーツーツー…
志村「いよっしゃああああああああ!!100万100万100万円!!フォーーー!!」
祖母「どうしたんだい??ケンジ」
志村「ばあちゃん、やったぞ!!俺は100万円得られることになった!!」
祖母「あらまあ、ホントかい!!それはスゴイね!!」
志村「だけどそのためには送金の手続きが必要らしくて、それに10万円いるらしいんだよね。ばあちゃん、貸してもらってもいい??」
祖母「はいはい。カワイイ孫のためだからねえ、どうぞ」
志村「やった!!サンキュー!!後で返すし、ばあちゃんにも何かプレゼントするわ!!」
祖母「あらまあ、ありがとう」
ピンポーン
志村「来た!!」
ガチャ
不審者「志村さん、おめでとうございます」
志村「はい10万円!!よろしくお願いします!!」
不審者「ありがとうございます。後ほどそちらの口座に100万円送金いたします」
志村「あざす!!いよっしゃああああああああ!!」
不審者「では失礼します」
志村「100万円100万円100万円!!」
〜不審者帰宅後〜
父「いや、もらえる訳ねえだろうが。バカかお前」
志村「は…??」
姉「ケンジアンタ、どんだけバカなのよ…(笑)」
父「どう考えても詐欺だろうが、アホか」
姉「噓だろ!?だって懸賞で当たったって…」
父「お前、懸賞なんて応募した覚えはあるか??」
志村「ない!!」
父「だろ!?しかも懸賞で100万円なんて聞いたことが無い」
志村「ダニィ!?」
姉「おばあちゃんは??」
祖母「一切身に覚えがないわ」
父「それに、送金の手続きに10万円も必要なんて、意味わかんないしな。そもそも送金の手続きに金がかかるってどういう意味だよ(笑)」
志村「ごめん。その辺の話は正直ほとんど聞いてなかった。もう100万円が嬉しすぎて…(笑)」
姉「バカだコイツ…(笑)」
父「とりあえず、100万円なんて来ないから。お前は騙されたんだよ」
志村「マジかよ!?絶対に許せねえ!!叩き潰す!!」
父「どーすんだよ。相手のこと何も知らねえんだぞ??(笑)」
志村「金の匂いをたどればきっとたどり着けるはずだ!!」
姉「いや犬か!!」
父「その通りだ!!よく言ったケンジ!!」
姉「え?今のが正解なの!?」
祖父「フン。志村家の人間のくせに、オレオレ詐欺ごときに引っかかるなんて情けない…」
志村「うるせえ!!その歳で美人局に引っかかってるクソジジイにだけは言われたくねえわ!!」
祖父「なんじゃと!?若造のくせにワシにゴチャゴチャ言ってきおって!!」
志村「隠居しろクソジジイ!!」
祖父「くたばれクソ孫が!!」
母「ハイハイ。いったん落ち着いて」
志村「あれ??ところでばーちゃんは??」
姉「なんか、今のが詐欺だと知った瞬間、ブチ切れてどっか行っちゃたんだよね…」
父「どこ行ったんだろ??」
「ニュース速報です。たった今、オレオレ詐欺を全国各地で大規模に行っていた半グレ組織「オレダヨオレ」が解散と全員の自首を発表しました」
志村「えええ!?!?」
姉「マジで!?あの難攻不落の半グレ組織が!?」
「犯人の1人の話によると、「とんでもないババアが大暴れして、組織を壊滅させた…」などと震えながら意味不明なことを申しており…」
志村「ババア??マジか、スゲエな」
父「世の中には、とんでもない最強ババアがいるもんだな(笑)」
祖父「そうじゃな。ワシも嫁を怒らせないように気をつけねば(笑)」
「「「アハハハハハ」」」
ガチャ
祖母「ただいまー」
母「あ、お帰りなさいお義母さん。どこ行ってたんですか??」
祖母「いえいえ。ちょっとそこまで買い出しに行ってただけですよ(笑)」
母「気を付けてくださいね。今、町は物騒ですから…(笑)」
祖母「どうもありがとう。あ、ところでケンジ」
志村「え?何?ばーちゃん」
祖母「さっき、道端で10万円拾ったのよ。これでさっきの10万円はチャラで大丈夫だからね」
志村「10万円拾った!?そんなことあるのか!?」
祖母「世の中、不思議なことがあるもんだねえ…(笑)」
志村「どこに落ちてたの!?俺も今から拾いに行く!!」
姉「行くな!!もう絶対に確実に落ちてねえから!!」
〜昼食後〜
父「さて、それよりも…」
姉「そうね。忘れかけてたけど…」
志村「隠し財産の捜索、だな??」
父「約束を覚えているか??」
姉「もちろんよ」
志村「一番最初に見つけた奴が、総取りな」
父「ここから先は、全員敵同士だな」
姉「ええ。容赦しない」
志村「全員ぶっ潰してやるぜ」
父「では今から捜索をスタートとする。レディー、ファイ!!」
~志村家、外~
父「クックック…バカどもめ。俺はもう遥か前から志村家のことを調べ上げ、外が怪しいと踏んで捜索に臨んでいる。今から捜索を始める青二才とは、一歩も二歩も上回っている!!」
父「必ず、財宝の全ては俺がいただく!!あの2人、ざまあみろ(笑)」
~志村家、倉庫~
姉「クックック…バカどもめ。私はあの日からずーっと志村家のことを調べ上げ、この倉庫が怪しいと確信して捜索に臨んでいる。今から捜索を始めるアホどもとは、一歩も二歩も上回っている!!」
姉「必ず、財宝の全ては私がいただく!!あの2人はマジでドンマイ(笑)」
~志村家、トイレ~
ガパッ
志村「どこだ!?財宝どこだ!?」
ガサゴソガサゴソ
志村「どこだ!?どこにある!!」
ガンガンガンガン!!
志村「どこだ!?クンクン…財宝どこだ!?」
ガンガンガンカン!!
志村「うん…??」
ガンガンガンガン
志村「あれ??」
カンカンカンカン
志村「ここだけ、音が違う…何かある!!絶対にある!!」
志村「正拳突き!!」
バキイ!!
志村「洞窟だ…先に続いている…これは、間違いなく財宝に続く道だ!!」
父「なんかスゲエ音がしたな…」
姉「なんか、でっかい穴ができてる!?」
志村「お前らいつの間に!?」
父「ほうほう。この奥に財宝がありそうだな」
姉「そうね。行きましょう」
志村「おいコラ!!これは俺の手柄だぞ!?」
父「バカ野郎。宝を取るまでは手柄もクソもねえよ」
姉「そうよ。宝を先にゲットするかどうかよ。それまでの過程はどうでもいい」
志村「このクズ共が!!何もしてねえくせに!!」
父「いや??手分けして色々な場所を捜索した結果、効率よく洞窟を発見できた」
志村「「手分けして」だと!?さっきまで敵同士とか言ってただろうが!!」
姉「ここからよ。これまでは協力した。でもここから先は、私達は敵同士」
志村「協力してねえわ!!もうキレた。確実に俺が財宝を奪う!!うおおおおおおおお!!」
父「あ!!待てコラ!!」
姉「抜け駆けは許さないわよ!?」
ポチッ
志村「あ」
姉「え??」
ビュン!!
姉「矢が飛んできた!!危ない!!」
志村「は??なんだこのおもちゃ」
姉「え??」
ガシイ
ボキ
姉「素手で取ってへし折った!?人間かコイツ!?」
父「いや、志村家の人間なら普通だろ」
姉「普通じゃねえわ!!」
ポチッ
志村「あ」
姉「またか!!」
ガガガガガ
姉「前からチェーンソーが!?危ない!!」
父「正拳突き!!」
姉「え??」
ズガン!!
姉「いや流石におかしいだろ!!素手でチェーンソーをへし折るんじゃねえ!!これ読んで誰かが真似したらどうする!?」
父「志村家の人間なら」
姉「もういいわそれ!!志村家の人間をなんだと思ってんだ!!」
父「金がかかると超人になる集団」
姉「そうなの!?」
父「今も財宝がかかってるから、拳の硬さが100万倍になった」
姉「数値がなんか子供っぽい!!」
志村「俺も、瞬発力が通常の1億倍になった」
姉「だからそのやたらとバカでかい数字やめろ!!嘘くせえんだよ!!」
父「あ!!あったぞ!!宝箱だ!!」
志村「俺のもんだ俺のもんだ!!」
姉「いーや私だ!!」
志村「俺だ俺だ俺だ!!」
父「まあ待て。とりあえず開けてみようじゃないか」
姉「そうね。どれだけ入ってるかわからないし」
父「よし。それならとりあえず開けるぞ??」
ガパッ
姉「あれ??何も入ってない??」
志村「もしかして、外れだった??」
父「なんか、手紙が入ってるぞ??」
姉「なんて書いてあんの??」
父「えーと…「ごめん。競馬で倍にしようと思ったら、全部消えちゃった。てへぺろ♡先祖様方、許してちょんまげ♡ 志村タカシより」…ってあのクソジジイイイイイ!!」
志村「志村タカシって…じいちゃん!?」
姉「絶対に許さねえ!!」
〜居間にて〜
父「おい!!クソジジイ!!」
祖父「なんだよクソ息子」
父「テメエ、隠し財産を使い込みやがったな!?」
祖父「な、な、なななななんのことかなあ??」
父「こんな気色悪い手紙までご丁寧に残しやがって…これは間違いなくお前の字だよなあ??」
祖父「あー、なんか似てますねえ…(笑)」
父「しかも、名前まで一緒だなんて…早く認めた方がいいぜ??(笑)」
祖父「しゅいませんでしたあああ!!ワシがやりましたあ!!」
志村「はあ…俺達の財宝が…」
姉「競馬なんかで消えるなんて…」
祖父「いや、でもさあ、そこに金があったら、競馬で倍にしようなんて誰でも考える事じゃね??(笑)」
志村・姉「「考えねーよ!!」」
父「あーあ。1億円の財産が…」
志村「それな。台無し」
祖父「1億円??何のこと??」
父「財宝の総額だよ。俺は1億円って聞いてるぞ??」
祖父「マジで!?でもワシが見た時は、既に1000円しかなかったぞ??」
志村・父・姉「「「は???」」」
姉「え?どういうこと?」
祖父「だから、ワシが宝箱を見た時、既に1000円札1枚しか置いてなかった」
父「え??」
志村「どういうこと??財宝は1000円ってこと??」
祖父「そこに紙が置いてあって、「ごめん。パチンコで倍にしようと思ったら、ほとんど消えちゃった。てへぺろ♡先祖様方、許してちょんまげ♡ 志村タカトシより」って書いてあったんだよ」
志村「え…てことは…」
姉「もしかして、じいちゃんのさらに先祖が、パチンコで溶かしたってこと…??」
祖父「で、その紙を見せて問い詰めたら、「でも俺が見た時は、既に10000円しかなかったぞ??」って言ってたんだよね」
父「まんま同じこと言ってるじゃねえか!!」
祖父「さらにその時も手紙が残されたらしくて、「ごめん。スロットで倍にしようと思ったら、ほとんど消えちゃった。てへぺろ♡先祖様方、許してちょんまげ♡ 志村バカトシより」って書いてあったらしい」
姉「なんなの!?先祖は全員同じことを繰り返してるの!?」
祖父「だけどソイツは、10万円を1万円にしたんだぞ!?ワシよりもよっぽど罪深いわ!!」
父「やかましい!!」
祖父「さらにその前は100万円を10万円に、その前は1000万円を100万円に、ギャンブルで溶かされてたらしい。つまり、祖父も曾祖父も曾曾祖父も皆、ギャンブル狂いだったってことじゃな(笑)」
父「(笑)じゃねーよ!!笑えねえわ!!」
姉「ってことは、もう1億円は…」
祖父「残念だったな。先祖が残した1億円は、ワシ達で全て消費してしまったようじゃ(笑)」
志村・姉「「マジで殺す!!」」
祖父「おい待て!!ワシは1000円を溶かしただけじゃ!!罪は軽い!!」
志村「うるせえ!!今から先祖の墓を荒らしてくる!!」
祖父「やめるんじゃ!!たたられる!!」
志村「じいちゃん!!よく考えろ!!」
祖父「え??」
志村「その俺達の先祖のクソジジイ共が勝手に使わなければ、今頃俺達は豪遊できてたんだぜ!?そう考えると超ムカつかねえか!?」
祖父「めっちゃムカつく!!今すぐ墓を破壊しに行こう!!」
姉「行くな!!」
志村「それな。先祖の墓を根絶やしにしてやるぜ」
姉「お金の恨みは恐ろしい…」
父「イキリたってるところすまんが、それは無理だ」
志村・祖父「「え??」」
志村「なんでだよ親父!?曽祖父とか曾祖父とかマジでムカつくだろ!?」
父「ああ、もちろんだ。だが肝心の墓がない」
志村「え??」
父「俺達よりも上の子孫がムカついて、そもそも墓を作らなかったらしい(笑)」
志村「こわ!!子孫の恨みこわ!!」
祖父「え…??タカシ、ワシの墓はもちろんつくってくれるよね…??」
父「えーどうしよっかなー??1000円とはいえ、志村家の隠し財産を勝手に使い込んだしなー(笑)」
祖父「遺産いっぱい残すから!!」
父「ならいいだろう。お前の墓をたててやる」
姉「もうヤダこの家族!!」
~完~




