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奈々は、そんなの絶対許しません!

奈々をもっと動かしたい。でもそろそろ登場人物2人じゃ無理が出てきたかな?

まっいっか!奈々を浜辺美波さんのイメージで読むと100万倍楽しめます(笑)

浜辺美波さん可愛いよね!

俺は恐る恐る奈々に尋ねる。


車窓には時間の止まった世界がただ広がる。

高架の下にびっしりと道路を埋め尽くす車は渋滞に巻き込まれているだけで、港の近くで見える船も一瞬であればただ停泊しているように見える。

正常な世界と見分けるのは困難なくらいだ。


時間の止まった世界の秩序である無人の電車、漆黒の津波と死神。

そして奈々と俺だけがこの空間にはっきりと存在する。

電車は走る。

ただ走る。

思索に耽る二人を優しく包んで。


「・・・・・。」

奈々は無言で窓に首をもたげ、シートに並んで座る俺の目を見ている。


「奈々?俺は地獄に行くような悪行はしていないよ。それに奈々は良い子だから絶対に疑獄に落ちるようなことはないんだから困ることないだろ?」


確かにそうだ。奈々は地獄に落ちることなんてないだろう。

奈々が『地獄に落ちるような悪行は出来ない』と言った時、一瞬にして『そうだよな天使は地獄に落ちるようなことしないよな。』と頭の中で呟き一人納得していた。

ちょっと前に光を浴びた奈々に天使のイメージを見たからかもしれない。

天使=奈々となっていたのだ。


「そこじゃない・・・。」

奈々がポツリと言う。


「そこじゃないって?」

『奈々が地獄に落ちられないってとこが問題じゃない・・・。」

奈々が不機嫌そうに言う。


「じゃあなんなんだよ?」

「地獄に落ちた雅樹さんに奈々がついていけないってとこが問題なの!」

奈々がイライラした風に言う。


「オイオイ?なんで俺が地獄行き確定見たくなってるんだよ?そりゃあ今どきの若い子みたいにイケメンではないけどさ、そんなに悪党面でもないし、現に地獄に落ちるような悪行なんてしてないって!」


「だって雅樹さんが『最後の審判の時にどんなに嘘で取り繕っても大いなる意思には全てお見通し』なんて言うから心配になって一生懸命お話ししたんでしょ!雅樹さんが嘘をついたり不埒な事をして地獄に落ちないために、ド・ウ・イ・キ・ル・べ・キ・カ!を。」


奈々がむきなって言う。俺のためにというがかなり失礼なことを言われているような気がする・・・。

しかしここは大人の男の余裕で。


「わかったよ、だけどさ俺は例え自分が地獄に落ちたとしても奈々が天国に行ってくれればそれで良いよ!」

俺はそう奈々に言った。

それは俺の本心でもあった。

が、しかし・・・・。


「!信じられない・・・雅樹さんは奈々と離れてもへ・イ・キ・なんですか!奈々がこんなに一生懸命心配してるのに!」


どうも違った方向で捉えられたようだ・・・。


「わかったよ奈々、奈々の言うように地獄に落ちないように気を付けるよ。だけどさちょっと前に『絶対』について話した時にさ『愛』についての話が途中で終わっちゃったけど奈々だってこれから『地獄に落ちてでも奪いたい人っ、愛したい人っ』が現れて衝動的な愛に走ることだってあるかもしれないじゃん?」

意地悪く奈々に言う。


「地獄に落ちても奪い取って愛したい人妻って!奈々はそんなの絶対許しません!雅樹さん全然理解していなかったんですね!そんな不埒な事をしたら地獄行き確定です!」

奈々がシートから跳ね上がり正義のヒーロー見たく俺を見下ろし指差す。


「いやいやどんなバカ耳だよ?人妻なんて言ってないし、俺の事じゃなくて奈々にそういう奪い取ってでも愛したい人が現れるかもって話じゃん。」


「奈々はそんなの絶対許しません!」



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