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見習い魔術師の100の呪文  作者: ユキカゴ
第二章 ガレー
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第五十話 ウード=メリュジーヌ

「メリュジーヌ…」


やはり、そうか。

こいつ…もまたメリュジーヌ…。

最近、メリュジーヌ系多いな…。


「ハァアアアアアア!!!!」


体から染み出る赤き鮮血が、段々と浮いていく。

そして、それらが渦を巻いて回転しだす。


「我が呪印、今…解放する」


体中の鉄板が段々と外れていく。

そして


「また…蛇か、本当に蛇運いいよな・・・俺」


と、俺はつぶやく。

それを横で聞いていたシェイノは


「蛇運?」


と疑問の表情を俺に向ける。

俺は、それに対して


「蛇によく合う確率みたいな言い方で言ったんだよ」


と、少しふてくされた言い方をした。

シェイノは「ああ、納得」と言って、構える。

…何を…構えた…?


「シェイノ…?それは…」


「ボクにいつから武器がないと思っていたの?これは、ボクだけの投影武装…『ヴリトラ』よ」


その鞭にも似た形状をしたものは、シェイノが投影した武器『ヴリトラ』だという。


「ボクの『ヴリトラ』は、僕の意志とは関わらず、敵を認識すると、その方向へ攻撃を開始する」


それ、チートじゃね?

と、まあそんな事はおいておいて。


「兎にも角にも、やるぞ」


「ええ」


「言い忘れていたよ…俺の名は、ウード=メリュジーヌ…メリュジーヌの中でも下級だ…が、お前らのようなカス相手には俺で十分」


突如として、消えたと思えば、すぐ背後から風の突風が襲い…


「おせぇんだよ、カス」


いいや…お前のが遅いみたいだぜ…?


「残念!ボクのが速いんだからねっ!」


そう、そこには既に…イユちゃんがいた。


「ぐっ…」


「…ロシル先生には、この一番弟子…俊足のイユが指一本触れさせないよ!」


俺たちの背後で、速度負けしたウードが倒れ、そして手前にはイユちゃんが立っている。

イユちゃんの特技…というか、その目の能力 幽体速度スピリットスピード は、

その超人的な速さだけが取り柄だ。

そして、このガレーであっても、それは例外ではないという事になる。

…これは、いい助っ人を得た。


「イユちゃん、相手の行動パターンは読み切れる?」


「もーたい、ない!」


イユちゃんは言い終えると同時に、疾風の如き速さで、移動を開始した。

その移動先は、ウードの近く。

そして


「嬢ちゃん、早いねぇ…でも、俺たちメリュジーヌを甘く見ないことだよ」


「なっ…!?」


「おい…兄…」


そう、そこには…もう一人のウードがいた。

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