お休み処・お米の話
ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
猫が放し飼いされ、ネズミ狩りをしていたのは昭和の時代のことであり、令和の現代では飼い猫の放し飼いやネズミ対策目的の飼育はタブーとされています。
白米の無かった異世界に、稲が栽培されるまでのお話はいかがでしたか?
作中で聖夜が「小学生の頃に授業で稲の栽培を体験した」と語っていますが、経験した方は実際どのくらいいるのかは分かりません。
筆者の母校である小学校では、子供たちが稲を栽培していました。
二期作も身近で行われており、石垣島では毎年6月と11月が新米の季節になっています。
異世界ファンタジーに麦が登場することは多いですが、米はあまり登場しませんね。
多くの主人公が「白飯が食べたい」と涙する様子が描かれています。
本作では聖夜が自由に日本と異世界を行き来できるため、比較的簡単に異世界へ米が持ち込まれています。
米も麦もイネ科の植物です。
米は、野生イネ(オリザ・ルフィポゴン)が、数千年の歳月をかけて人類によって栽培化され進化した植物です。
マエルたちが転生した世界では、それに相当する植物が無かったため、白米が存在しませんでした。
オリザ・ルフィポゴン(学名: Oryza rufipogon)は、イネ科イネ属の植物です。
和名は「ノイネ」または「ヒゲナガノイネ」、英名は「weedy red rice」または「brownbeard rice」、中国語では「普通野生稲」と呼ばれています。
沼沢地などに生息し、夏の雨季は水から茎を出して成長し、乾季が訪れる秋に種子を実らせます。
その種子は赤く、渋みがあるのであまり美味しくはないものでした。
それを人間が品種改良して、甘みのある白いお米が誕生したそうです。
ルフィポゴンは、海外ではイネの圃場の中にしばしば混入して生育する雑草でもあります。
日本では伝統的に苗代を用いるため、田植えしたイネと自然発芽したルフィポゴンが混じり合うことはほとんどありません。
しかし、圃場に種子を直播する国では、ルフィポゴンの混入が農家を悩ませているそうです。
ルフィポゴンが混入するとコメの収量が落ちる上、種子が赤いため見栄えも悪い上に渋みがあるため商品価値も落ちるそうです。
コメの祖先なのに厄介者扱いされるルフィポゴンなのでした。
イネ科(イネか、Poaceae)は、おおよそ700属と8000種が属する被子植物単子葉類の大きな科です。
主なイネ科の植物には、イネ、コムギ、トウモロコシ、サトウキビ、タケ、ササ、ヨシ、ススキ、スズメノエンドウ、メヒシバ、エノコログサ、チカラシバなどがあり、他にも多様な種類が存在します。
お米の話はここまでにして、この後も本作をお楽しみ下さいませ。
画像の茶トラ猫は、2025年9月9日、サザンゲートブリッジを鳴きながら走っていた猫「サザン」です。
石垣島から橋を渡った先の人工島にある「南ぬ浜町緑地公園」には、年間100頭近い猫たちが捨てられています。
サザンは公園に置き去りにした飼い主の車を追いかけて橋を渡り、街まで出てきました。
それを、たまたま近くのドラッグストアの駐車場にいた筆者が目撃、「どうしたの?」と声をかけたら「ニャアアア!」って鳴きながら駆け寄ってきたので、抱き上げてお持ち帰りしました。




