表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

その他短編集

癒やしの聖女は使い捨てにされて火炙りにされても誰も恨まない――だから皆も恨まないよね?

作者:寒天
かつて癒やしの聖女と呼ばれた少女、クルシャナは魔女の汚名と共に火炙り処刑の沙汰を受けることとなった。

処刑を宣告したのは、かつての婚約者テリウス第一王子。彼は癒やしの奇跡を散々利用し、クルシャナを使い潰した挙句恋人ができたからと婚約者を疎ましく思い排除しようとしたのだ。
そんな王子の暴虐に、周りは誰も文句を言わない。家族も国も国民達も、みなクルシャナの力の恩恵を受けてきたのに、皆が皆口を揃えて処刑に賛同し声高に磔にされたクルシャナへと石を投げつける。
生まれたときから癒やしの奇跡を搾取され続け、ついに力を使い果たした彼女のことなど、もはや役に立たなくなった不気味なゴミとしか彼らは思わない。

人生の全てを彼らの幸福のために使い潰されたクルシャナは、しかしそんな彼らを恨まない。
家族に罵倒され、婚約者に裏切られ、民から石を投げつけられても彼女の中に他者を恨むという考えは浮かんでこない。
生まれたときから道具として使い潰すことを前提に洗脳されてきた彼女には、他者を恨むという概念すら与えられることはなかったのだから。

その考えは、数多の冤罪を押しつけられ火炙りにされてもなお最後まで変わることはなかった。
――それが万人に通用する思想ではないことを、最後まで知ることなく彼女は死の間際まで『最後の命令』を遵守する――
前編
2023/09/08 12:06
後編
2023/09/08 12:07
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ