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信長さん  作者: はいむまいむ
第七章A 美希、時を追う
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第二百七十二巻目 猛者

さて、目的地をめざして歩いていたわけなのだが、タクシーの運転者がおどおどするほどこの街の人間が変わっているとは俺にはどうも思えなかった。もちろん、過去に比べて人も少なったし掻きもなくなってしまっているようだが、少しは人は歩いている。その歩いている人は別に変わっている様子はなく、普通の人間っぽい感じだ。

それなのに、なぜあんなにおびえていたのか全く持って不可解だ。


横に見える建物はもとは雑居ビルで平日の昼間はサラリーマンらしき人がわさわさとうごめいていたものだが、今は本当に廃墟になってしまったようでものすごく静かなところになってしまった。

もう少し歩けば、昔であれば牛丼のいい香りがしてくるのだがこの具合ではにおいをかぐことは出来ないな。

空はやっぱり、薄暗くどうにも気分が滅入ってしまう。生ぬるい風が体を横切り、さらに町全体から漂う暗い空気が俺を押しつぶそうとしてくる。なんとも辛いものだ。


「……ふぅ」 末広町の交差点につき、進行方向から右手に曲がり新御茶ノ水方面に歩きだす。あの頃は末広町駅の工事をしていたのだが、いまでは末広町駅の入り口すら見当たらなくなってしまった。地下鉄なのに入り口が無い。これは一体どういうことなのだろう。

とりあえず、交通量が少ないとはいえ信号を守り変わるのを待つ。


すると、秋葉原駅の方向から来た二人組が何やら話している声が聞こえてきた。


「……おいおい。こんな時代に俺ら以外にこの街を歩いている奴がいるのかよぉ」

「あいつ、かなりの猛者じゃねぇのか?」


なんか、すごい言われているがまぁ何だか慣れてしまったから別段腹立たしい気持ちにはならない。


「ここら辺一帯はのぶながきょうが支配しだしてから、オタク文化が無くなっちまったからなぁ」

「でも、なんでのぶながきょうは秋葉原か出ようとしないのかねぇ? あれだけででかい組織になったんだから一気呵成して大手町とか霞が関辺りに領地を拡大すればいいと思うんだけれどもねぇ」

「噂だけども、秋葉原の地下帝国を守るのに必死らしいぞ?」

「地下帝国? なんだよその都市伝説……」


・・・・・・とまぁ、会話していた二人は通り過ぎてしまったから会話はこれぐらいで聞けなくなってしまったが……なんだ、のぶながきょうって?


またKONAMIが馬鹿みたいなイベントを開催してる……


あぁあぁぁっぁあぁぁ

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