第二百六十八巻目 面倒な事は飛ばそう
――――これ以上、“この話”を思い出すことは私にとっても私以外の誰か氏らにも悪い気がする。なぜ、私が“この話”としているのか。それはこれがもう済んだ話だからだからだ。
もう面倒なので、私もこの話をさっさと忘れることにしたかったのだ。だって、これ以上この話を伸ばしたところで出てくるのは、猫がその装置?を使われて二本足で百メートル以上歩いたということだけで、本当の真実、つまりは秋葉原駅周辺で何が起きたのかを知る瞬間が訪れたとき、その時あることが起きたのだった。
・・・・・・今、私は誰もいない家に着いて少しゆっくりをしている。テレビをつけて、アハハ、オホホと笑っている芸能人たちを見ながらスマホの電源をつけて働き先から来た着信や、メールの多さに驚いていた。いやはや、人徳というものはしっかりとしているからこそ手に入れることが出来るんだな。私は、その人徳今回で言うと信頼を私は使ってしまったようだ。
「……」
メールには心配の文字しかなく、電話の留守電も犬が泣いてる声しかなかった。
私は今日家入の馬鹿話の後に起きた出来事を話す前に、やるべきことがある。それは、その信頼というものを使った対価を払うという事だ。
こればっかりは仕方ない。




