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女帝に転生しまして  作者: マキシム
女帝に転生しまして(番外編)
27/42

新しいシマとシノギ②(前編)

新しいシマとシノギ②の前編です

ごきげんよう、オリビア・アスファードです

今、私はある土地に来ています。そこはかつて、とある男爵家が納めていたシマで、山間に位置しており2つの河川があり、水を引き入れ街中の水路の役割を果たしております

なぜ私たちがその土地にいるかというと、先のイザリナ聖国の経済制裁の功績による褒美として与えられた土地だからです。そのシマを治めていた男爵家がある不祥事により御家断絶したので私たちアスファード公爵家が代わりに男爵家が治めていたシマを治めるという形になりました


【オリビア・アスファード】

「前と比べたら、幾分かはマシね(新しいシマとシノギを参照)」


私は部下の他に、息子の婚約者のアメリア・ヨーク嬢も同行しており、領主としての勉強も兼ねてシマに入った


【アメリア・ヨーク】

「オリビア様、この町、活気がありませんね」


【オリビア・アスファード】

「男爵家の悪政を敷いていたからでしょうね。領民たちが真っ先に被害を受ける。領民にとっては生き地獄でしょうね」


男爵家は不祥事の1つに、悪政を敷いていたことも含まれており、心ある者たちが立ちあがり命掛けの訴えもあり悪政から救われたのだから・・・

ちなみに男爵家は全員鋸引きの刑に処した


【オリビア・アスファード】

「いい、アメリア、国を支えるのは民であり、人心を失えば国は滅びるわ。かつてのイザリナ聖国のようにね」


イザリナ聖国は聖女であったアメリア・ヨークとその実家の伯爵家を国王と婚約者のクロエ・イザリナは己の欲得を優先し不当な扱いをした結果、イザリナ聖国の資源がつき、人心が無くなったことを例に教えた


【アメリア・ヨーク】

「はい、心得ました!」


アメリアは私の忠告にはっきりと返事した。彼女自身が最大の被害者なのだから・・・・

そこへ続々とカタギ(領民)たちが現れ、私たちの下へ近づき、平伏した


【代表者】

「遠路はるばるのお越しいただき誠にありがとうございます」


カタギ(領民)の代表者であろう男が口上を述べた


【オリビア・アスファード】

「出迎え大儀」


【代表者】

「ははっ!オリビア様のご高名は伺っております!」


【オリビア・アスファード】

「うむっ、皆の者、面を上げよ!」


【代表者】

「ははっ!失礼いたします」


カタギ(領民)たちは一斉に顔を上げた

私はそのカタギ(領民)たちの前で頭を下げた


【部下】

「なっ!」


【アメリア・ヨーク】

「オリビア様!」


部下とアメリアと家臣たちは私の行動に驚きの声が隠せなかった

カタギ(領民)たちも、まさか私が頭を下げるとは思わなかったのか、動揺を隠せなかった


【オリビア・アスファード】

「そなたたちには迷惑をかけた。知らぬこととは申せ、男爵の悪政を見抜けなかったのは我等、帝国の落ち度だ。許せ」


私の謝罪の言葉に代表者は口を開いた


【代表者】

「陛下の御身内の御方からそのような御言葉をいただけるとは誠に恐れ入ります!」


代表者の言葉とともに領民たちは再び平伏した


【オリビア・アスファード】

「私が来たからには今までの暮らしはさせぬつもりだ!そなたたちへの罪滅ぼしだが、2年間は租税を納めなくても良い!3年目は租税の3割を納めよ!」


カタギ(領民)たちは私の宣言に再び驚いた

すると代表者が聞いてきた


【代表者】

「それは誠にございますか!2年間は税を納めなくてもいいと!」


【オリビア・アスファード】

「今はそなたたちの住む土地の安定の方が先だ。2年の間は資金はこちらが持つ。食料も提供する。仕事も与える。どうだ!」


私の申し出に代表者が口を開いた


【代表者】

「うぅ、我等はこの地に生まれ、つらい日々を送ってきました。でも今は、これほど嬉しい知らせは初めてです!オリビア様、どうか我等をお救いください!」


代表者は涙ぐみながら返事をした。民たちの中にも我慢できずに涙をこぼす者が続出した


【オリビア・アスファード】

「皆の者!長い冬の時代をよう耐えた!これからは春の時代が来る!その春を私とともに歩め!」


私の宣言にカタギ(領民)たちは一斉に「ははっ!ありがとうございます!」と言い平伏した


私は男爵家の屋敷に入り、執務室に入った


【部下】

「オリビア様、民に頭を下げるとはどういうことですか!貴方様は先帝陛下の第一皇女であり、現皇帝陛下の姉君なのですぞ!」


【オリビア・アスファード】

「あの者たちの中には国に不満や不信感を抱いている者が少なからずいる。それを払拭させるにはあぁするしかなかった。わずかな火の粉でも放置すれば大火事になる恐れがある」


私は水を飲み、一息つける


【オリビア・アスファード】

「それにあの者たちの本心が知りたかった」


【アメリア・ヨーク】

「本心ですか」


【オリビア・アスファード】

「あの者たちの本心を知らないと、私たちとあの者たちの相違が生まれる。価値観の違いで、また同じことの繰り返しになる。だが、そのおかげであの者たちの本心が分かった。あの者たちは純粋に私に救いを求めていることを・・・」


【アメリア・ヨーク】

「なるほど」


【オリビア・アスファード】

「アメリア」


【アメリア・ヨーク】

「はい!」


【オリビア・アスファード】

「人の心を知らなければ、人を治めることはできない、貴方には、そのことを知ってほしくてここに連れてきたのよ」


【アメリア・ヨーク】

「オリビア様、オリビア様の演説に私は感動しました!私も肝に命じて精進します!」


【部下】

「オリビア様のご本心は分かりましたが軽々しく頭を下げるのはこれきりにしていただきたい。皇族の品格に関わります!」


【オリビア・アスファード】

「分かっている」


【アメリア・ヨーク】

「でもオリビア様、2年間は税を納めなくても良いと言いましたが大丈夫なのですか?」


【オリビア・アスファード】

「心配ないわ。アスファード公爵家の財政は2年間の税を納めなくてもびくともしないわ。全て計算尽くよ」


私はカタギ(領民)たちに食料を配り、仕事を与え、兵士たちの乱暴狼藉を抑える禁制を発布し、人心掌握に務めた


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