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あるじとかな  作者: 夜霧
第一章

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プロローグ

本日より『あるじとかな』連載開始しました

お付き合いいただけましたら嬉しいです

 森の中に高い塔を持つ奇妙な建物があった

 そこには塔の魔術師と呼ばれる青年と、雪豹の子供が住んでいた

 世界には未だ、解き明かすことができない謎がある

 魔術師は魔導書を傍らに、今日も静かに机に向かっていた


 カチンっと高い音を立ててペン先が瓶の底へ当たった

 魔術師はその音にハッと周りを見渡した

 部屋中でいちばん日当たりの良い出窓に、丸くなって眠る雪豹の子供がいた


 その穏やかな寝姿はサイズも相まって家猫のようだ

 魔術師はその姿をしばし微笑ましく眺めると、インクを瓶に足し、また手元へと目を戻した


 今日も塔には穏やかな時間が流れていた


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