蒼葉の谷での戦闘
蒼葉の谷
足を踏み入れた瞬間、空気が変わった。
「……ここが、“蒼葉の谷”か」
木々が青々と茂り、草葉の間には淡く光る胞子が舞っている。風に揺れる葉のすき間から差す陽光が、その粒をさらに幻想的に輝かせていた。
「思ったより……ファンタジーしてんな」
シュウユが呟くと、横を歩くカイが鼻を鳴らす。
「こういうのはね、雰囲気に呑まれるのが楽しいんだよ。現実じゃまず味わえない」
「しかし……静かだな。さっきからモンスターの影も気配もなし」
「基本的には採取メインのマップらしい。敵が出るエリアは、もう少し奥らしいけど……」
カイが地面に膝をつき、視線を這わせるようにして採取ポイントを探す。
「ほら、あそこ。あのキノコ、発光してる。多分《幽光茸》だ。染料とかポーションの素材になる」
「採れる?」
「もちろん」
カイが器用に短剣を抜き、根本から慎重に刈り取って小瓶に収納した。
その後も、2人はフィールドをゆっくりと進みながら、珍しい素材を次々と手に入れていった。
《響きの果実》:触れると“カラン”と音を立てる。音響装置系クラフトの触媒になるという噂。
《翠晶鉱》:澄んだエメラルドのような鉱石。低確率で“魔導回路強化”に使える結晶を含む。
《ルミナイト片》:微弱に発光する金属片。夜光装備や装飾品クラフトに使用可。
《雫結晶》:谷の小滝付近でのみ採れる、水晶状の鉱物。クラフト素材だけでなく、換金アイテムとしても高価。
採取を進めるうちに、陽が傾き始め、谷の光が柔らかく青みを帯びてくる。
「採取素材だけでかなり稼げそうだな……まさにボーナスフィールド」
「……って、油断してると痛い目見るよ?」
カイが急にピタリと動きを止めた。
「……来た」
「ん?」
その時、背後の草叢が揺れ――
ズ、ズズズ……ッ!
「!!」
空間が歪むような音と共に、ひとつの“影”が姿を現す。
黒く、ぬめりのある輪郭を持ち、細長い四肢が地面を這うように広がっていく。
《流来種・ウツロアシ》。
「 行くよ、シュウユ!」
「了解!」
カイの足元から11の残像が一斉に散開し、それぞれが弓を構えた幻影として立ち上がる。
カイが素早く《バインディングショット》を発動。特殊な矢が音を立てて風を裂き、地を這うように放たれる。
シュウユは同時に剣を振るう。斬撃がウツロアシの左腕を裂くが、すぐに形を再構成して襲いかかってくる。
「分裂、しないだけマシか……!」
MPゲージがわずかに点滅する。蓄積は限界近い。今、外せば“冷却”で動けなくなる。逆に命中させれば――。
「カイ、次で決める!」
「了解、援護する!」
カイが《エレメンタルインフューズ》を起動。矢が氷の属性を帯び、空中に舞い上がる。そして連続発射――《クイックスワップショット》。
同時にシュウユが突撃。《深淵晶剣》が青白い輝きを放ち始める。
「喰らえッ!」
斬撃が敵の胸部に直撃。次の瞬間――魔力が炸裂するように膨れ上がり、青い閃光が周囲を飲み込んだ。
爆音とともに吹き飛ぶウツロアシ。地面に激突し、霧のようにかき消えていく。
「……命中時、魔力増幅、成功。ギリギリだったな」
「まったく。外してたら冷却でやられてたよ」
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Name: シュウユ
LV:50
職業: 転移魔式使い
所持金: 6,748,000K
HP(体力): 20
MP(魔力): 120
STR(筋力): 110
VIT(耐久力): 1〈推奨:10以上にしてください〉
STM: 55
AGI(敏捷): 45
TEC(技量): 1〈推奨:10以上にしてください〉
DEX(器用): 1〈推奨:10以上にしてください〉
LUC(幸運): 77
初期スキル
・転移魔式MP消費軽減 LV.2
・超感覚 LV.2
・空中歩行 LV.2
・ファントムクラッチ LV.5
・疾翔 LV.4
・サヴェージ・スティング LV.4
・イリュージョンステップ LV.3
・クロスブリンク LV.3
・ヴォイドハント LV.2
・アビスインパルス LV.3
・スペクトラルスナップ LV.2
魔式
・短距離転移 LV.4(4/10)
・身体強化 LV.2(2/10)
・熱源消失 LV.2(2/5)
・偽蛇王転位陣 LV.1(0/1)
・次元歪曲領域
・空間封裂術
・幻転滅式・ヴィジョンゼロ
装備
右: 《深淵晶剣・ノクターナルリーパー》
左: 《見習い魔式使いの杖》
頭: 《スレッドサークレット》(魔式操作速度+5%)
胴: 《影織の戦衣》(AGI+5、魔式詠唱中の被ダメージ-10%)
腰: 《初心者のズボン》(未強化)
足: 《虚無行のグリーヴ》(AGI+3、移動時MP消費-3%)
アクセサリー: 《黒紋の輪》
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今のシュウユ君のステータスです。
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