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あらすじ【先生のアノニマ(中)〜本編前のご挨拶2/3】
山小屋で細やかな交流を重ねていく二人の関係性が、色づく秋の葉の如く俄かに変わり始めた折の事。仮名こと高坂真琴の職場に、地元選出の国会議員が訪ねて来た。元首相の実息にして現外相というこのサラブレッドは、実は真琴の元夫でもあり、それが厚かましくも唐突に復縁を口にし始める事で、何故か権力などに無縁の素朴な良識人たる先生こと不破具衛が、急転直下その陰謀に巻き込まれていく。途端に真琴の実家、富豪高坂家の財産と、その家業の利権を巡る黒い霧に翻弄され始める仮名。それを目の当たりにした、大多数の名もなき民の一人の筈の先生が、思いがけぬ行動力でそれに対抗し始めるが──。
過去に絶望し落ちていく仮名のため、意外な程に手持ちのカードを切り続ける先生が、最後に至って埃を被った禁忌の如き一手を繰り出し、その功罪が更に新たな波乱を呼び起こす──。
素性を伏せたままの仮名と先生に忍び寄る影と、それぞれに纏わりつく過去が、二人の細やかな交流を激動に変える「まさか」の連発。その波乱の中で己の過去と邂逅する二人が、それぞれの中に見るものは──。
「これが──」世に言う「──恋、なのか」
そんな事を誰かが口にする? 情熱的な中巻です。




