97 シス島編 part01
アリス
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アリスたちは、リンドバーグ島を出発した。
アリス「地図で一番近い島は?」
フノン「伝説の島々や未踏の地についての情報が記された地図によりますとシス島ですね。」
ミクリ「前方の一角だけ嵐になっているよ!」
フノン「地図によると、ちょうど目指す島の位置です。」
アリス「ということは、島の周りだけ嵐になっていて、敵の侵入を防いでいるということかな?」
フノン「おそらくその通りですね!」
アリス「神秘的な意味ありげな感じがいいね!ワクワクしてきた!
よし!このまま進むよ!」
アリスたちの船は嵐の中に突っ込んだ。でも、アリスたちの船は嵐の海でも安定して進んでいた。(アクエリアスの仕業で)
その後、彼らは嵐の中に浮かぶ不気味な島、シス島にたどり着いた。アリスたちは船を降りると、島には古代の魔法と闇の力が満ちていた。
アリス「なんか嫌な闇の力を感じる。前にも似たようなことがあったから、よくわかる。」
アリスたち冒険者の一行が島に到着した。
アリス「やっと着いたけど、この目の前に広がる光景は、やはり悲壮な世界だね!」
ミクリ「そうだね!太陽の光が遮られ、昼でも薄暗いよ!
闇が支配しているからかな? ここはすべてが荒れ果てている。」
フノン「枯れ果てた森の木々は立ち枯れいるし、荒れ地と化した草原には草花の痕跡すらないからね。」
湖や川は毒に侵され、生き物たちは逃げ去り、静けさだけが不気味に広がっていた。
アリス「これは酷いな…。島だけが謎の嵐に包まれていた理由がよくわかる。この島全体が強い闇の力の魔素に覆われてしまったんだね。この島はこれで大丈夫なのかな?」
アリスは周囲を見渡しながら呟いた。
ミクリ「どうしてこうなったんだろうね。」
フノン「アリス!どうしますか?」
アリス「とりあえず島の様子を確認しよう!」
ミクリ「そうだね。」
一行は重い空気の中、目の前の闇の森へと足を踏み入れた。
森の中は暗く、不気味であった。闇の生物たちと何度か遭遇したが、アンデッド オークキングがこれを撃退していった。
ビックリすることに、この島ではオークキングが倍以上の強さになっていた。それだけ、この島の闇の力が強いということである。
ノーム「この先に村があるよ!」
アリス「よし!行ってみよう!」
森を抜けると、一行はかつて栄えていた村の跡地にたどり着いた。村の広場や市場は閑散としており、かつての賑わいは見る影もなかった。建物は荒れ果て、窓は打ち破られ、戸も壊れていた。
ミクリ「ここに人が住んでいたのかな…」
フノン「ほらこっちの方を良く見て!いくつかの家屋には微かに煙が立ち上っているよ。」
アリスたちは慎重にその方向へ向かい、息を潜めて様子をうかがった。
一行が近づくと、やがて家屋の中からおびえた表情の村人が現れた。彼らはアリスたちを見て、一瞬驚いた表情を浮かべたが、アリスの優しい声掛けに応じて次第に安心し始めた。
アリス「私たちは大陸から来た冒険者です。この島を救うために来ました。安心してください、あなたたちを傷つけるつもりはありません」
とアリスが優しく声をかけると、村人たちは少しずつ近づいてきた。
老人「本当に助けてくれるのか?」
と、老人が震える声で尋ねた。
アリスは深くうなずいた。
アリス「はい、私たちは冒険者です。
あなたたちがご依頼があればお助けいたします。
もしよろしければ、今まで何が起こったのか教えてもらえますか?」
村人たちは、アリスたちの周りに集まり、口々に自分たちの恐怖と苦しみの日々を語り始めた。
村人A「この闇の支配が始まる前は、島の人々は自然と共生し、穏やかな暮らしを送っていました。農業、漁業、そして手工業が盛んで、村々は賑わい、祭りや集会が頻繁に行われていました。
しかし、ナイトフォールの出現によってその生活は一変しました。」
農夫「太陽の光が遮られてからというもの、昼でも薄暗いままだになってしまった。農作物は全く育たず、食べるものが無くなってしまったんだ。」
と、一人の農夫が悲しげに言った。
女性「森は枯れ果て、木々も立ち枯れて、花も咲かなくなりました。湖や川も毒されて、魚もいなくなりました。私たちはどうして生きていけばいいのか…」
と、女性が涙ながらに語った。
別の村人が続けた。
村人B「闇の生物たちが徘徊しているせいで、家から出ることすら恐ろしいんだ。何度も命を狙われて…外は危険でいっぱいなんだ。」
若い男「市場や広場も今ではすっかり閑散として、以前の賑わいは全く無くなってしまいました。食料の供給は途絶えがちで、毎日が生き延びるための闘いなんです。
それでも、一部の勇敢な者たちは闇に抗い、抵抗の火を絶やさぬよう努めました。
秘密の場所で集会を開き、情報を交換し合いながらナイトフォール打倒の計画を練りました。だが敵の力は強くて歯が立ちませんでした。
それでも我々は勇敢な英雄の到来を待ち望み、未来への希望を胸に抱き続けました。」
村人C「子供たちは老人からかつての豊かな島の話を聞き、その話に希望を見出しました。夜の静けさの中で、小さな明かりを灯しながら、未来への夢を語り合ったりしたのです。」
アリスは村人たちの話を聞きながら、その苦しみと絶望の深さを痛感した。
アリス「私たちがここに来たのは偶然ではなく、必然だったのかもしれませんね。あなたたちの依頼があれば、あなたたちの苦しみを終わらせ、この島を再び平和で豊かな場所にするために、我々は尽力します。」
村人たちはリアムの言葉に希望の光を見出し、少しずつ顔を上げた。
村長「本当に、私たちを助けてくれるのか?」
と村長が尋ねた。
アリス「もちろんです。あなたたちの依頼があれば、私たちは必ずこの島を救ってみせます。私たちは、ミスリル級の冒険者ですから。」
村長「ミスリル級とはなんと頼もしい。是非お願いします。」
アリスたちは、村人たちから色んな情報を得た。村人たちは自分たちが知る限りの闇の生物の巣や、闇の魔王に関する噂をアリスたちに教えた。
アリスたちはその情報を元に、島の奥深くへと進むための準備を整えた。
そして、アリスたちは再び闇の中へと足を踏み出した。
目の前に広がる暗く不気味な森を見上げました。村人によるとその森は、「影の森」として知られ、かつて光を知ることのない場所でした。
森の木々は高くそびえ、葉は黒く光を吸い込むかのようでした。空気には常に冷たい霧が漂い、森の奥深くからは不気味な囁き声が聞こえてきます。
アリス「何かいる気配がする。」
ディネ「まだいないよ!」
アリス「えっ! でも、500m以内にいる気配が?」
ディネ「500m先でしょ!まだ後400mは何もいないでしょ!」
アリス「そんなぁ! せっかく格好いいところ見せようと思ったのに!」
ディネ「ムリムリ!」
サラ「バーカ!」
アリス「バカ言うな! クソー!」
アリスは剣を握り締め、先に進んだ。
アリス「気を付けろ、この辺りに何か潜んでいる。」
アリスが叫ぶと、シャドーウルフが5匹出てきた。
アリスの横一文字の斬撃で、すべて倒した。
森の中に入ると、木々の間にある道は次第に迷宮のように入り組んでいきました。霧はさらに濃くなり、視界はわずか数メートル先までしか届きませんでした。突然、アリスのオートキャンセルが発動した。
アリス「なんで?何をキャンセルしたの?」
フノンが足元の土を見つめてつぶやきました。
フノン「ここは魔法で迷わせる仕掛けが施されていますね。普通の方法では抜け出せないようです。それに、アリスのオートキャンセルが発動したのでしょう!」
アリス「なーんだ!」
フィンは鋭い目で周囲を見渡しながら言いました。
フノン「でも、他にも罠があるかもしれないから気をつけて進んでください。。」
アリスたちは慎重に進みましたが、次第に影の魔物たちが姿を現し始めました。これらの魔物は、森そのものから生まれたかのように黒い霧と一体化していました。
彼らは静かに忍び寄り、鋭い爪で攻撃を仕掛けてきます。
ミクリは魔剣を振りかざして、魔物を一掃しました。
影の魔物と何回も戦いながら進んだ後、アリスたちはついに森の中心にたどり着きました。
そこには古代の遺跡が立ち並び、その中央には巨大な祭壇がありました。そして、その祭壇の上には影の王シャドーフクロウが待ち構えていました。