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77 リト王国編 part 02(改訂)

挿絵(By みてみん)

バーストエンドミラージュ 謎の少女レイ

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アリス:「この廃墟について、知っていることを教えて」


ミラージュ:「はい、アリス様。森の中に眠るこの廃墟は、かつてリト王国の繁栄の象徴であった壮麗な王宮でした。その美しさは世界中に知られ、リト王家の誇りそのものでした」


ミラージュの話によれば、かつてのリト王国は絹の貿易で莫大な富を築き、王宮は白い大理石と黄金の装飾で埋め尽くされていたそうです。


高い塔、広大なホール、精巧なフレスコ画に豪華なタペストリー。さらには膨大な知識が眠る図書館まで備えていたといいます。


しかし、その栄光は突如として起こった内乱によって崩れ去りました。王宮は火を放たれ、建物は次々と崩壊。王家は逃亡を余儀なくされ、美しい庭園も噴水も、時の流れとともに森に飲み込まれていったのです。


ミラージュ:「そして現在、この廃墟は悪の組織『闇の蜘蛛』の拠点となってしまいました。影の王はかつての王宮に潜む闇の力を引き出し、自らの野望を叶えようとしているのです」


アリス:「なるほどねぇ。そんな歴史があったんだ。ところで、警備はどうなってるの?」


ミラージュ:「非常に厳重です。黒いマントを羽織った『闇の使者』たちが影のように巡回し、入口には古代の魔法で作動する巨大な鉄の門と、岩をも砕く怪人が二体立っています」


内部は複雑な迷路のようになっており、毒針や圧力板の罠が至るところに仕掛けられているとのこと。さらに、影の王の居室前には、魔法と剣技を極めた親衛隊が待ち構えているという、「不落の要塞」です。


アリス:「侵入者警報に怪人に親衛隊……ちょっと面倒くさそうだね」


メリッサ:「問題ありませんよ!」


アリスはなんとなく嫌な予感がしましたが、王女を救うためには行くしかありません。


アリス:「よし、潜入開始! 行こう!」


メリッサ:「あの、アリス様。こちらは二人だけですので、私も攻撃に参加してよろしいでしょうか?」


アリス:「もちろん! なんなら全部倒しちゃってもいいよ。どうせ敵しかいないんだし」


メリッサ:「わかりました! お役に立てて光栄です!」



メリッサを先頭に、二人は廃墟へと踏み込みました。

かつての栄華の欠片が残る、つる草に覆われた鉄の門。


影の王が廃墟全体に張り巡らせていた警戒魔法は、アリスが通りかかるだけで『オートキャンセル』が発動し、音もなく消滅していきました。


門を守っていた怪人が侵入者に気づき、咆哮を上げて襲いかかってきます。しかし、メリッサがスッと目を細めて睨みつけた瞬間――。


パキィィィン!


凄まじい力を持っていたはずの怪人は、一瞬にして物言わぬ石像へと変わり果てました。


アリス:「……あ、やっぱりそれで行くんだね」


内部の迷路も、荒れ果てた庭園も関係ありません。立ちはだかる闇の使者たちは、メリッサと目が合った瞬間に次々と石へと変えられていきます。


やがて二人は、最強の親衛隊が守るはずの大広間の前にたどり着きました。

襲いかかってこようとしたエリート使者たちも、剣を抜く暇もなく彫刻へと早変わり。


アリスたちが大広間の扉を開けると、そこには不気味な祭壇があり、さらわれたエリーゼ王女が縄で縛られていました。そして広間の奥には、闇のオーラを纏った「影の王」が立っていました。


影の王:「何者だ……! この私を恐れぬ不届き者め、闇に飲ま――」


メリッサ:「(じろり)」


影の王:「――ッ!?」


カチィィィン!!


決め台詞の途中で、影の王は立派な石像へと成り果てました。

周囲に控えていた配下たちも、連鎖的にすべて石化。広間には不気味なほどの静寂が戻りました。


アリス:「あっ!」


アリスが声を上げた時には、もう手遅れでした。

祭壇の上で恐怖に震えていたはずのエリーゼ王女までもが、綺麗な石像に変わっていたのです。


メリッサ:「……あ、やっちゃいました。すみません、つい勢いで」


アリス:「やっちゃったね。嫌な予感、的中しちゃったよ」


アリス:「お願いだから、王女様だけは今すぐ解いてあげてね」


メリッサ:「わかりました。少々お待ちを」


メリッサが指を鳴らすと、石化した王女がキラキラと眩い光に包まれました。

一瞬の後、石化から解放されたエリーゼ王女は、腰を抜かしながらも安堵の表情を浮かべました。


挿絵(By みてみん)

リト王国 王女 エリーゼ

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エリーゼ:「ありがとう……ございます。あなたたちがいなければ、私は、この国は……」


アリス:「本当に良かったです(石から戻ってくれて)。さあ、帰りましょう!」



アリスたちは廃墟を後にし、王女を連れて王宮へと帰還しました。

事情を知ったリト王は大喜びで二人を歓迎。長年の懸案だった「闇の蜘蛛」が一夜にして全滅(全石化)したことで、王国に平和が戻りました。



アリスたちが王宮での宴を終えて宿に戻ると、そこにはミクリとフノンが待っていました。


ミクリ:「おかえり。何が起きたか知らないけど、街中がお祭り騒ぎで、みんな浮かれてるんだよ。一体何をしたんだ?」


アリス:「あはは……まあ、いろいろね。王宮の料理、美味しかったよ。ねえ、メリッサ!」


メリッサ:「はい、とても」


アリス:「今回は、私はほとんど何もしてないからね」


ミクリ:「……え、メリッサさんが戦ったの?」


アリス:「戦ったっていうか、歩いてたら相手が勝手に石になってたっていうか……」


フノン:「ああ……なるほど。あの時と同じですね」


ミクリ:「出た、石化魔法だ!」


二人には苦い(?)覚えがあるようでした。


フノン:「あれは反則級に最強ですからね……」


アリス:「私もそう思うよ!」


最強の「目力」を持つ仲間のおかげで、リト王国の危機はあっけなく去っていきました。

アリスたちはその夜、美味しいお酒と料理の余韻に浸りながら、賑やかな夜を過ごしたのでした。


---

一言:

エリーゼ王女(※前話との整合性のためエリーゼで統一しました)まで石にしちゃうメリッサさん、お茶目ですね(笑)。

「戦ったというより、自然と勝っていた」というアリスの解説が、今のパーティの異常な強さを物語っていて面白いです!

次はまた新たな旅の展開でしょうか、期待しています。


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