45 ルティアーナ王国 侵略防御編
アリス
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アリスたちはルティアーナ王国の港町ランバードに着いた。
モンテール海運都市に比べると50分の1くらいの規模である。元々小さな国であるが、戦争中ということもあり、人通りはあまりない。
すぐに馬車に乗って王都セントヘレンに向かった。
馬車の旅も2日ほどかかった。戦を控えていることもあり、いつものように旅を楽しんでいる余裕は無かった。
王都に着くと王宮に入り、国王陛下と対面して、現状を聞いた。
王都の西にイグニート砦と少し北のラングル砦が最終防衛ラインとして、全兵力を注ぎ込んでいるらしい。
戦闘では、ルティアーナ王国軍のビスクリフ将軍が指揮をとっているということである。
ファスナー帝国軍は、北西から、魔族の軍は、南西から攻めて来ているということである。
我々は魔族を迎え撃つために、イグニート砦に向かうことになった。シエスタ王女も連れてきた責任上同行することになった。
アリス「やっと、イグニート砦に着いた。なるほど、魔族は西南に陣を構えて数千規模づつ攻撃しているのか。
すぐ横にファスナー帝国軍の一部が陣を構えているな。
魔族の陣を攻撃するとファスナー帝国軍にもかなり被害が出てしまう。バハムートを使いたかったけど使えないね。
フノンのメテオも使えないかな。」
シエスタ王女「大丈夫でしょうか?」
アリス「それでは、こちらの攻撃を辞めさせてください。
私のしもべが前に出ますので」
シエスタ王女「はい。わかりました。
全兵に告ぐ!一時的に攻撃を中止せよ!」
ルティアーナ王国軍の攻撃が止んだ。
アリス「爆雷神オーディン召喚!
ヘブンズジャッジメント神雷!」
戦場の中央に、大きな魔法陣が描かれて、チカチカと光が輝き、突如巨大な爆雷神オーディンが現れた。次に辺り一面が曇り、空では雷が鳴り響き、大きな爆雷の音がドドーンと伝わると聖なる光の雷が魔族を襲った。
ファスナー帝国軍の人間を除いて、魔族のみが次々に倒れていった。3万もいた魔族の軍勢は壊滅した。
それを目の前で見ていたファスナー帝国軍は陣地を片付けて退却を始めた。
シエスタ王女「すごい!!一瞬で魔族が壊滅するなんて!」
衛兵「ラングル砦にいるビスクリフ将軍から伝令です。」
シエスタ王女「なんと書いてありましたか?」
衛兵「ラングル砦を攻撃していたファスナー帝国軍が撤退し始めたそうです。」
シエスタ王女「なんということでしょう!まさに奇跡だわ。アリスさま!本当にありがとうございました!感謝しても感謝しきれません。本当に本当にありがとうございました。」
アリス「それでは、我々は魔族の残党がいないか確認するために、これから西南の方に向かいます。」
シエスタ王女「西南の方向に行くと西の魔王の領土に入りますので、危険ですよ。」
アリス「それは好都合ですね。西の魔王と少し話しがしたかったのです。今回の件で、報復するつもりがあるか確認したいので。」
シエスタ王女「なるほど!わかりました。それでは気をつけて行って来てくださいね。」
アリスたちは、アンデッドのケルベロスに乗って、西南の方向に進んで行った。
すぐに西の魔王領に入ったはずだけど、魔族も魔物も出て来ない。
アリス「アレ?なぜか魔物も魔族もいないね。」
ミクリ「ぜんぜん出ないね。」
フノン「魔物の気配もありません。」
アリス「このまま魔王城まで突き進みますか。行け!ケルベロス!」
アリスたちは、西の魔王城に着いた。
メリッサが出迎えてくれた。
メリッサ「お久しぶりでございます。」
アリス「やあ!メリッサ!お出迎えありがとう!元気でしたか?」
メリッサ「元気ですよ。ところでご到着が遅くなりましたが、何かありましたか?」
アリス「それについてもちょっとだけ西の魔王に用事があってね。」
メリッサ「かしこまりました。さあどうぞ中へ。」
アリス「ありがとう。」
アリスたちは、荘厳な作りの内装の通路を通り、大きな謁見の広間に通された。
西の魔王ギルバイン「おう!これはようこそ。北の魔王さま。よくお出でくださいました。」
アリス「お久しぶりです。西の魔王ギルバインさま。」
ギルバイン「ところで何用で来られたのですか?」
アリス「メドゥーサからも聞いていると思いますけど、この度、ギルバインさまの部下のインビジブルナイトが我が国の冒険者を7パーティも惨殺された件です。」
ギルバイン「それは申し訳なかった。諜報活動を命じただけで、まさか殺人まで起こすとは、申し訳ない。」
アリス「それは西の魔王さまが部下を管理できていないことも問題ではないでしょうか。今後は、諜報活動も含めて、一切人間に干渉しないようにお願いします。」
ギルバイン「相分かった。今後は人間に干渉しないようにする。」
アリス「それとファスナー帝国と共闘して、ルティアーナ王国を侵略しようとした件ですが、今後はそのようなことの無いようにお願いします。」
ギルバイン「それも私が知らないところで行っていたことだ。」
アリス「西の魔王さまが知らなくても、今後一切ルティアーナ王国に侵略しないように、人間に干渉しないように命令して欲しい。」
ギルバイン「相分かった。ルティアーナ王国にも侵略しないように人間に干渉しないように命令しよう。」
アリス「私の用事はそれだけです。何卒よろしくお願いします。それでは失礼します。」
アリスたちは西の魔王城から出た。
ギルバイン「なんだ!あの北の魔王は、言いたいことだけ言って。気に入らない。どうにかしたいが、今は何もできん。メドゥーサ!」
メドゥーサ「はい」
ギルバイン「お前は引き続き、北の魔王と一緒に行動して、何かあれば連絡するように!」
メドゥーサ「かしこまりました。引き続き北の魔王と同行して監視を続けます。それでは失礼いたします。」
メドゥーサは、メリッサに戻って、北の魔王を追った。
アリスたちは、西の魔王城を出るとすぐにエリアワープで、海運都市モンテールに戻った。
メリッサもすぐに現れた。
メリッサ「またご一緒させていただきますね。」
アリス「いいけど、大丈夫なの?」
メリッサ「大丈夫です。西の魔王様の許可は取っていますので」
アリス「みんなで、数日はこの町を楽しむので、ゆっくりできますよ。宿は中央のグラナダという宿になるから。」
メリッサ「なるほど、グラナダですね。そこに部屋を取ってゆっくりお店回りでもしますね。」
アリス「では、みんな!夕方まで自由行動です。夜はいつもの居酒屋で落ち合いましょう!では解散。」
サラ「ようし!美味しい物探しの続きだ。」
ディネ「私は化粧品。今度は南からまわろうっと。」
ミクリ「この間は、魔法武具を見てる途中だったから続きだね。」
フノン「魔法書。魔法書。」
アリス「さて、今度は変なことに関わらないようにしようっと」
と言って、町を歩き始めた。
夕方になって、居酒屋にみんなで集まった。
アリス「西の魔王と話していて、ちょっと思ったんだけど、西の魔王の配下の組織 インビジブルナイトって、格好いいよね!僕もあーいうの欲しい!」
ディネ「また始まった中二病め。」
アリス「インビジブルナイトに対抗してなんて言う組織にしようかな?影の軍団。聞いたことあるよね。シャドウガーデン。ってパクリになるからダメだと。ミラージュナイト、これもパクることになるからアウト。うーん。
そーだぁ!バーストエンド!デッドエンドだとパクリになるけど、バーストエンドなら大丈夫でしょ!安全性を高めるために、もう一つ言葉を足して、バーストエンドミラージュ!っていいよね!
北の魔王の影の組織 バーストエンドミラージュ!
格好いい!今度、ディアブロに相談しようっと。」
ミクリ「どんな組織にするの?」
アリス「これから考える!」
サラ「やっぱバカだね!普通はこういう組織を作りたいという目的があって、その後に名前でしょ!
最初に名前在りきなんてないよね。」
アリス「バカ言うな!いいじゃん!別に!」
フノン「ところで、道具屋で面白い話しを聞いたんだけど。」
アリス「どんな話しだった?」
フノン「そこの店主が言うには、よく来るお客だが、いつも変わった道具を売りに来るから、その道具をどこで見つけて来るんだと聞いたら、とんでもない話しだったらしい。」




