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15 王都編 エピソード10 part1

王都に入り、都の中央の王宮へと真っ直ぐ向かった。

王宮の門に着くと、アリスは馬車を降りて、持っていた剣の柄に記された王家の紋章を出すと

アリス「私はシェラール王女である。

この剣に記された王家の紋章を見よ!」


門番は、動揺して、責任者を呼んで来た。

ミクリはホカーンとしていた。

ミクリ「ここは何処?私は誰?

アリスは王女?」


門番責任者「これはシェラール王女様。

ご無事で良かったです!

ご病気やお怪我などされておらぬかと心配しておりました!」


アリス「心配をかけてすまん!

至急!国王陛下に謁見する必要がある。

こちらにいらっしゃるのはシグナス王国の姫君 ノアール王女である。

シグナス王国の使者として参られた。

すぐに謁見の準備をするように。」


門番責任者「はい。かしこまりました。

すぐに国王陛下に御報告して、謁見の準備をいたします。」

アリス「よろしく。」

「それでは私が、ノアール王女を客間にお連れする。馬車を出して!」


馬車が、迎賓館の玄関に着いた。

シェラール王女とノアール王女は、馬車から降りて迎賓館の客間に向かう。


アリス「ノアール王女様。準備ができるまで、少し間ですが、お寛ぎください!

ミクリも一緒にいて護衛をお願いね!」

「私は事前に国王に会って参ります。」

「それでは失礼いたします。」


アリスは迎賓館から馬車に乗って、王宮へ。執務室で仕事をしている国王陛下の下を訪ねた。


アリス「父上。いつも勝手に居なくなってごめんなさい。」


国王「おう!シャルよ。無事に帰ってきてくれて本当に良かった。」

「よーく顔を見せておくれ。」


アリス「父上」


国王「やはりシャルじゃ。私のシャル。」

そっとシェラールを抱きしめる国王。

「母上には会ったか?

すごく心配していたぞ!」


アリス「後で後宮へ行きます。行くと長くなりそうなので。」


国王「それでは早く行っておあげ!

待っているから。」


アリス「はい。それではまた後で父上。」


執務室を出て、後宮に向かう。

母と会い、積もる話をする。


挿絵(By みてみん)


シェラール王女様


「トントン」と扉をノックして執事が入って来た。


執事「謁見の準備ができました。」


アリス「わかった。シグナス王国の使者を連れて、王宮の謁見の間に向かいます。」


後宮を出て、迎賓館へ戻り、シグナス王国の使者を連れて、謁見の間に向かった。


国王と謁見して、北の魔族の動き、エルムガンド帝国の動き、シグナス王国の危機、今後の我が国への影響までを訴えた。

国王はすべて理解して、シグナス王国に兵を派遣することを決めた。


兵の派遣では、シェラール王女が王族として指揮して各部隊をまとめること。

エルムガンド帝国軍やその後の魔族と闘うためには、重装歩兵部隊だけでなく、魔法部隊の編成が必要であること。

魔剣士部隊、魔術士部隊をまとめること。

さらに国王から代々伝わる秘宝を預かることになった。


王家で代々伝わる召喚獣の指輪である。

これには、50万の軍勢相当の力を持っているとのことである。


アリス「本当か?眉唾物だよ!」と思うだけ


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<天の声>

「召喚獣の指輪とは、

8粒の魔石を周りに配置した指輪で、

それぞれの魔石に召喚獣が宿っている。


召喚獣を使うには、伝承された呪文をいうことで召喚できるらしい。

それ以上の使い方は伝承が途絶えているため、国王も知らない。


とりあえず召喚獣と使える攻撃魔法、呪文の伝授を受けた。


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呪文

 コール・Elemental circle ring

  •召喚の魔法陣の発令

 リンク ターゲット

  •ターゲットに攻撃命令


      召喚獣    代表的な攻撃魔法

爆烈神  タイタン    アースシェイカー

爆炎神  フェニックス  メテオストライク

瀑布神  リヴァイアサン グランドフォール

爆雷神  オーディン   ヘブンズジャッジメント(神雷)

爆風神  バハムート   メガフレア

暗黒神  ディアブロ   アルテマ

月の女神 アルテミス   ルナティックアローズ

時空神  クロノス    グラビガ 」


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挿絵(By みてみん)


シェラール王女将軍


シェラール王女が、シエステーゼ王国軍を率いて、王都を出発しました。

王国軍は、重装歩兵部隊2万人、魔剣士部隊が2万人、魔術士部隊が1万人の合計5万人の大部隊である。

シグナス王国3万の軍勢と合わせれば、8万の軍勢となる。

これだけ入れば、エルムガンド帝国10万の軍勢とも対等できる。


挿絵(By みてみん)


シグナス王国周辺地域


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北方の魔族も同じ頃に、北方の地を出発して、エルムガンド帝国に入るところであった。終に北方の魔族を含めたエルムガンド帝国の侵略戦争が始まりました。

両者は、エルムガンド帝国10万人とシグナス王国シエステーゼ王国連合軍は、国境付近の平原で、川を挟んで相対する形となった。


シグナス王国側で野営するシエステーゼ王国軍では、王女を中心に作戦会議が行われていた。


アリス「敵エルムガンド帝国軍の構成は?」


作戦参謀「およそ10万人です。ただ一番多いのは、歩兵部隊で、8万の大軍です。魔剣士と魔法部隊を合わせても2万人弱程度と推測しています。」


アリス「それでは、作戦会議を始める。最初に召喚獣を使って、敵8万の歩兵をある程度一掃する。その後、魔術師団が遠距離攻撃で敵の前線部隊を狙う。最後に魔剣士軍勢で、残った敵を壊滅する作戦とする。以上」


翌朝、薄っすらと明るくなってきた時、召喚魔法を使った。

アリスは指輪を填めた腕を敵陣に向けて


アリス「コール・Elemental circle」


魔法陣の円盤のようなものだが、中に魔獣の絵が描かれている小さな円盤が、指輪を中心に浮かんでいる。

いわゆるデュエルデッキのようである。


アリス「リンク ターゲット」


魔法陣の上に矢の形をした針がクルクルと周り出す。

バハムートの絵で矢が止まる。


アリス「出よ!神龍バハムート!」


大きな鐘の音がゴーンゴーンと鳴り響き、

大地が震えて、敵陣の前に巨大な魔法陣が形成されて、キラキラと輝きながら、天空より雷鳴が鳴り響き、雷と共に巨大な龍が現れた。

アリスは、敵の軍隊の中央目掛けて、指差して、


アリス「地獄の砲火メガフレア」


と唱えたつもりだったが、メガフレアが大きく右にそれて、山に向かって、巨大な火焔砲を発射していた。

山がえぐれて、消えていた。


アリス「アレ?

こんなはずではなかったけど」


仕事を終えたバハムートは消えた。


敵の軍隊は、ちょっと騒めいたが、きょとーんとしていた。


アリス「マズイ!挽回しないと!

出よ!タイターン!そして、

アースブレイク!」


敵との間の地面が大きくひび割れて、大きな裂け目ができたが、すぐに元に戻った。

両軍とも全く損害が無かった。


アリス「アレ??? なんで??? どうして???」


ディネ「きっとマナが足りないのね。魔力は十分なのに。」


アリス「そっか!マナが足りないのか!マナをもっと上げないと!

って、わたしが馬鹿だっていうことじゃん!」


ディネ「そういうことね!よくわかっているのね!」


アリス「クソー!コイツがまたバカにして!」


そうこうしている間に、敵の軍隊は、亜然として、騒いでいた。その後、何故だか、すぐに退却し始めた。

と同時に、敵軍の使者が送られてきた。


使者「あのような恐ろしい巨獣が出てくることなど想定していなかった。すぐにこの闘いをやめて、兵を引き攘うので、攻撃しないで欲しい。今回、ワザと脅しのみであったことを感謝する。」


とのことであった。

使者の話しを聞いていると、今回、あえてこちらの兵を外した攻撃をされて感謝するということであった。それから、この闘いには先導していた魔族の者がいたらしいが、今は逃げて、姿を消してしまったらしい。


エルムガンドに入った魔族も、戦いを再考するために、北に戻ったようである。

こうして、一兵も失うことなく、戦争を終結させて、シエステーゼ王国軍は王国に帰還することとなった。

ワザと外したわけではなかったけど、物事が良い方向に向かい安堵している。

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