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第22章❤️ : 『東関東スポーツ大会』の思い出(その2)

 1990年は、非常に暑い年だった。


 しかしながら、前年の1989年のような、「じめっぽさ」はどこにもなく・・・


 実にカラッとした、天気のいい晴れの日が多かったかな。


 ちょうど、ぼくが美絵子ちゃんと一番仲が良かった、あの1981年の陽気に近い季節感・空気感の1年だった。


 本当に雨が少なくて、あんな感じの気温・湿度の日が多く、実に爽やかそのもので・・・


 ぼくにとってのかけがえのない、生涯忘れられない「想い出の1年」となった。


 1981年、1985年、1990年


 ・・・そして、去年、2023年は、ぼくにとって、どれも死ぬまで忘れられない、愛しい、特別な年になっている。


 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆


 話を戻そう。


 スポーツ大会の会場へ向かうバスでも、ぼくは注目の的だった。


 いつでも美絵子ちゃんに会えるような、ベストコンディションで、


 さらに、小学生当時の、「紅顔こうがんの美少年」まで復活しているのだから・・・。


 もっともこのときには、金縁のメガネをかけていたから、それにもまして、


 「インテリ風の好青年だった」とでも、自画自賛しておこうか❤️


 バスでは、ぼくの隣に座る学生はおらず、ずっとシートを、ぼくひとりで独占していた。


 農業大学校を出て、しばらくするとぼくは・・・


 通路をはさんで真横のボックス席に座っている、学生カップルに気がついた。


 ひとりは、畜産科の上岡かみおか恵美子さん。


 そのカレシが、おなじく畜産科の星野みつひろくんだ。


 ぼくは、上岡さんのことは知っていたが、星野くんとは、この日初めて会った。


 ・・・いや、正確にいうと、「いままでもいたけど、その存在に初めて今日気づいた。」といった状態。


 そのバカップルぶりは、常軌を逸していたね。


 なんつーのかな、


 出発時から、すでにテンションがやたら高くって、ずーっと騒いでるんだよ。


 ミョーな、ダッセー、クッセー歌まで、ハズした音程でね、


 ぼくみたいな「絶対音感」のカケラもクソもないような、


 そりゃアカペラでへったくそのデュエットしくさってよぉ・・・

 

 (あぁ、うるせー。くせーくせー。オメーラさぁ・・・すっぺくせーから、もうやめとけって。バカ丸出しの、山猿やまざるどもがよ。なぁ・・・だれか、なんとかしてくれよ、こいつら。)


 あんましウゼーから、ぼくが、「フン」といった調子で、ソッポを向いて無視してますとね・・・


 「・・・ホラ、また無視してやがる。おい、こっち見ろよ、デブ。」


 あれれれれ??


 ねぇ、みつひろクーン。


 あーたいま・・・


 「デブ」って言わなかった?


 それって・・・ボクのソラミミだったのかなぁ・・・。


 どゆこと???


 あのぉ・・・


 あんまし言いたくないんスけどね、


 ぼくね、みつひろちゃん。


 もうすでに、『ウェルター級』に仕上がっちゃってるんスけど??


 ちょっとちょっと!


 あーたたち、


 こんなところで抱き合ってチューなんかよしなさいって!!


 アジア人には、そげなベタベタしたスキンシップは似合わないのッ。


 カッコ悪いし、みっともないだけだから、やめときなさいよ。


 まぁ・・・


 こんな「バカおたんちん」も中にはいましたよ、ハイ。


 それも、いまとなってはなつかしい思い出だぁね❤️


 m(_ _)m


 追伸:


 ちなみにね、


 帰りのバスでも、まったく同じコトをやられました♪


 バスは何台もあって、自由に選んで乗れましたし、もちろん、座席も自由に各個人が選択できたというのにね。


 ・・・ようするにね、彼らはぼくに、「相手してほしかった」「かまってもらいかたった」んでしょうよ。


 まっ、考えてみれば、幼稚で無邪気でかわいい子たちだこと❤️

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