オーウェンの学園入学前
俺は今床に正座をしている。俺は13歳になった。
別にいじめではない。ただ魔王が君臨しているだけだ。その魔王の名は、ルーカ…
「何考えてるの?オーウェン?」
ルーカスが笑いながら話しかけてくる。目については置いておこう。人を殺しそうなくらいの目は。
遡ることI時間前ーーー
「オーウェンー遊びに来たよぉ〜」
ルーカスが俺の家に遊びに来た。俺はそのまま別荘で剣の訓練を行っている。父には本邸に寝泊まりするように泣きながら言われたためもう別荘に住んではいない。
「ひゃあぁぁぁぁ!ルーカス殿下!!オーウェン様とルーカス様のツーショット!萌える、尊いぃぃぃ!!」
映写水晶に俺らの姿を残しながら鼻血を流しているこの変な男は国家騎士団第四班の班長だ。
ちなみに俺に剣を教えてくれる人の一人だ。団長やシュバルツ将軍も頼んでもいないのに何故かめちゃくちゃ教えてくれている。嬉しいからいいのだが。
話を戻すとこの男、リシア・ベンクは腐男子たるものらしい。
第五班の班長ミシェイル・ノーベストが教えてくれた。ミシェイルはリシアと幼馴染らしくミシェイルはリシアのお守りのような存在だと団長は言っていた。
ミシェイルは女顔の優しい人。長い黒髪が美しいと思う。リシアは青色の短髪で元気。
「リシアうるさいです。」
「べぎゃっ。」
ミシェイルがリシアを笑いながら叩いた。女神の鉄槌は重いのだ。
「オーウェン?その人達誰?国家騎士団の制服でその称号だから班長だろうけど…」
ルーカスが戸惑い気味に尋ねてきた。ちなみに口調も変えて。
「ひぁぁあぁ!嫉妬!嫉妬ですね殿下!安心してください。私たちは貴方様のオーウェ様を取りはしません!」
「おだまりリシア。」
「あべっ。」
「え?嫉妬?」
「俺に剣を教えてくれる第四班と五班の班長だよ。」
「あぁ。リシアとミシェイルだね。」
「見苦しいものをお見せして申し訳ございません殿下。」
「大丈夫だミシェイル。リシアの趣味がおかしいのは団長から聞いている。」
「殿下!聞きたいことが!」
「なんだい?」
「私たちがオーウェン様と話している時嫉妬しませんでしたか?」
「嫉妬?んー他人とあまり話さないオーウェンが話していると少し寂しい気持ちになるが成長したな、と微笑ましくも思うな。」
「ぐふっ!ご馳走様ですつ…」
リシアはまた大量に鼻血を流して倒れた。
流石のルーカスも戸惑っている。
「オーウェン、剣はどう?」
「もうルーカスに勝てるくらいはね。」
そう、俺はルーカスに前剣で勝ったのだ!
嬉しくて思わず戦ったルーカスに抱きついてしまった。その後ルーカスに負けたが。
「オーウェンあの時急に抱きついてきたから驚いたよ。」
「だきっ、抱きついてきただと!ルーカス様!どういう状況で?」
「え?普通に抱きしめあったけど。」
「さ、再現をプリーズ。」
「え?」
俺は戸惑いながらルーカスに抱きついた。ルーカスは笑いながら俺を抱きしめ返し、俺の頭を撫でた。俺にとってルーカスは兄のような存在だ。
「やばいこのカプ最高…」
「オーウェン様で変な妄想をするなリシア!オーウェン様が汚れるであろう!」
「いった!」
なぜかミシェイルが怒りながらリシアを木刀で叩いた。リシアは大丈夫なのだろうか。
「ところでオーウェン、学園入学への準備はできてる?」
「俺、学園入らないよ。」
何事もなくオーウェンが発した一言。これが今の空間を作ったのだ。
ーーー
「入らないだって?ふざけているの?」
ルーカスが冷たい声で発した。
「い、いやふざけていませんっ。」
俺は震えながら返事をした。
「この王国のスキエンティア学園は大陸最大の規模を誇る。設備完璧、教師はいい、環境良しなどとっても優れている。そしてオーウェンは頭が良い。な・の・になんでいかねぇーんだよっ!」
「ひえっ。だ、だって剣術に集中しようかなと。」
「学園の騎士科にはいればいいだろ!」
「そ、そんなものあるの?」
「ちゃんと調べておけっ!てか今から入学準備するぞ。試験勉強とか。」
「えっ!今からっ?!」
「なんか文句あるの?オーウェンくん。」
ルーカスがあまりにも怖すぎて俺は頷くことしか出来なかった。そして今日から怒涛のスキエンティア学園への入学準備が始まった。




