登場人物紹介(ユウ、ミミその1)
・ユウ
123cm31kg
見た目は茶色い大型のテディベア。なお指は5本あり二足歩行。執事服を着ている。可愛らしい、とうよりはゆるキャラに近い印象。声は少年のように高い。
転生者である高松裕二が封じられた義体。排泄はしないが食欲や睡眠欲はある。人間の時に比べ痛みは感じにくいようだ。
性格は粗暴でいい加減に見えるが、仕事はちゃんとこなす。悪態はつくが素直に謝ったりと、人間であった時に比べかなり丸くなっている。本人は義体に何か仕組まれているのか、それとも誰かが何か仕込んでいるのかと訝しんでいるが……?
高松裕二(享年19)
186cm83kg
短い金髪で目付きの悪い青年。典型的なヤンキーといった風情であり、右肩に遊びで彫ったタトゥーがある。一応童貞ではないが、彼女がいたことはない。
都内のある半グレ組織に所属していた男。図体はでかく喧嘩もそこそこ強いはずなのだが、基本的にはパシリであり抗争の際には肉壁扱い。頭もそれほどいいわけではない。「鈍臭い奴」というのが周囲の評価であった。
対立組織との抗争の中、幹部を逃がす囮になっていた所にナイフで刺されて死亡。
序章ではカルディアの一商人であるジェフリー・モラントの息子、マルコ・モラントに憑依。恩寵を使って一儲けを企むが、依頼を受けたハンスとジャニスにあっさりと浄化させられる。
ただ、道中で指名手配犯のウオル盗賊団を壊滅させたことが「善行」と解釈された結果、義体に封じられ転生者として第二の人生をやり直すチャンスを与えられた。
ただ、どうもそれだけがこの異例の処分の理由ではないもよう。ハンスもジャニスもこの点はまだ知る由もない。
実家は貧しく、家庭環境にも恵まれなかった。その中で流されるように不良グループに入ったのはある意味自然なことではある。
ただ、彼は本来単なる「優柔不断で欲だけはある木偶の坊」ではない。彼の本質と才覚は、今後物語の進行につれて明らかになるだろう。
趣味はなろう系小説を読むこと。読書はしないが、ウェブ小説は読むし活字自体が嫌いなわけではない。
さらに言えば、本人の学歴は底辺だが地頭自体は悪くはない。むしろ本来なら頭は回る方。
恩寵「錬金術師の掌」恩寵レベル3
触れたものを自分が望む性質に変えることができる能力。別に手で触れなくても、足でも何でも問題ない。物質変化までの時間はほぼ瞬時であり、序章でトランポリンのように地面の性質を変えるなどの芸当もできる。
一度変化させた物質をそのままにしておくか、元に戻すかは本人の意思1つで決められるため、汎用性はかなり高い。
なお、ユウになってからは持続時間がほぼ一瞬になったため、実質的に使えない能力になってしまっている。
・ミミ(17)
118cm25kg
見た目は白い大きめの兎のぬいぐるみ。リアルなウサギではないが、人間とは見えない程度にはケモである。メイド服を着ており可愛らしい外見。声は少女のそれであり、やや高め。
3年前からワイズマン邸で働いている転生者。新しい身体が用意できるのを待っているが、女性の受肉体候補は簡単には見つからないらしく、現状見通しは立っていない。「気長に待っている」とは本人の弁。
なお、受肉体となる人間には事細かい条件がある。後々明かされることだが、そのハードルは非常に高い。
どういった経緯で「保護」に至ったのかは現状不明。非常に大きな事件を引き起こしかけた結果ではあるようだ。
また、恩寵レベル5に相当する非常に強力・凶悪な恩寵持ちでもあり、義体に封じられてもなお大きな影響力を持っている。この点は後々の日常パートで明らかにされることだろう。
性格は明るく健気であり、かつ真面目で誠実。いわゆるいい子。本人の可愛らしい言動もあり、彼女を嫌う人間はまずいない。
また、一見ドジっ子に見えるが仕事面では非常に優秀。料理も相当に高いレベルのものが作れる。これにはある理由があるようだが……?
前世は現状不明。明かされるのはかなり先の予定。ハンスやジャニスが心底同情するような、非常に凄惨な人生であったようである。