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心金を打つ ー 。  作者: 此花 陽


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20/20

エピローグ:銘(なまえ)を打つ旅


数年後。

ある辺境の村に、二人の旅の鍛冶師が現れるという噂が流れた。

一人は、無口で、背中に不思議な「銘のない刀」を背負った男。

もう一人は、その背中を追いながら、必死に土を捏ね、鉄を打つ、少し不器用な若者。


彼らは決して「正しい道」を説くことはない。

ただ、誰かが「現状維持」という名の怠惰に沈もうとする時、あるいは「傲慢」という名の壁に突き当たった時、静かにこう告げるのだ。


「痛みを恐れるな。その痛みが、お前の心金を打つ槌音になるのだから」


二人の歩む道の先には、まだ見ぬ五つの大罪が待ち受けているかもしれない。

だが、彼らはもう迷わない。

彼ら自身が、磨き抜かれた、世界で唯一の**「最上大業物」**そのものなのだから。





『心金を打つ』 ――完――

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