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エピローグ:銘(なまえ)を打つ旅
数年後。
ある辺境の村に、二人の旅の鍛冶師が現れるという噂が流れた。
一人は、無口で、背中に不思議な「銘のない刀」を背負った男。
もう一人は、その背中を追いながら、必死に土を捏ね、鉄を打つ、少し不器用な若者。
彼らは決して「正しい道」を説くことはない。
ただ、誰かが「現状維持」という名の怠惰に沈もうとする時、あるいは「傲慢」という名の壁に突き当たった時、静かにこう告げるのだ。
「痛みを恐れるな。その痛みが、お前の心金を打つ槌音になるのだから」
二人の歩む道の先には、まだ見ぬ五つの大罪が待ち受けているかもしれない。
だが、彼らはもう迷わない。
彼ら自身が、磨き抜かれた、世界で唯一の**「最上大業物」**そのものなのだから。
『心金を打つ』 ――完――




