下着も脱ぎ捨てて
車に乗ってスズメの家へと戻ってきた。とはいえ、主のスズメは見回りに戻ってしまった為、『好きに使っていいっす』と言われているものの、ハルは、女性の部屋と言うことで緊張していた。
「借りてきた猫だよな、俺」
「可愛くねえ猫だね」
「勝手に触ったら駄目だわ。高価な物だったらどうするの」
「ホーイ。ルッキーはしっかり者で助かるね」
「ガミガミ五月蝿くなるけどな」
「マルは解っちゃないねえ。こういう女はモテるってことを」
「どういうことだよ?」
「それだけ周りを見ているってこった。気配り上手はプラスだね」
「そういう意味じゃないわよ! ミント!」
「照れちゃって照れちゃってー。可愛さが倍増してるね」
ミントのからかいに対するルキの反応を目の当たりにしたハルは、とてもドキドキしていた。ポーッとなっていることに気付いた時には、既にルキもミントも静かになっていた。
「何を惚けてるんだかね。益々変態になっちゃうねこりゃ」
「誰が惚けるかよ!」
「変態は否定しねえんだね」
「勿論否定するぞ!」
ハルとミントの会話が始まったからか、一人席を外すルキ。リビングから寝室へと移動すると、ドレッサーを見つけて座った。鏡を見て溜め息を吐く。無意識に髪を弄り始める。
「黒髪がいいのかしら?」
そのままベッドに横になる。俯せになると香ってくる匂い。このベッドで寝起きしているスズメの匂いを感じる。
「スズメさん、いい匂い……ワタシにはないわ」
「ルッキー大胆だね」
「はぁわああ!?」
突然のミントの声に驚き跳ねる。思わず枕を抱き締めてしまう。そんなルキの反応に笑いながら座ると、鏡を見ながら髪を弄る。
「アイツの好み……知りてえ?」
「な、何でそうなるのかしら!? ハルの好みなんて別に」
「マルのこととは言ってねえよ? ルッキー」
ニヤリとするミントに顔を赤らめてしまう。なんとか冷静さを取り戻そうとしたルキは咄嗟に、『シャワーを浴びてくるわ』と寝室を飛び出した。
「何でワタシは動揺しているのかしら!?」
脱衣場に行くなり服を脱いでいく。下着姿になった時、自分の下着に視線を移す。
「スポーツブラを着けているスズメさんに照れていたわね。ワタシは至って普通のやつ」
下着を外したルキは浴室に入った。調度いい温度のシャワーを浴びながら、少しずつ冷静になっていく。




