佐世保バーガー
いっぱい食べた。お昼ご飯も美味しかったね。なので。
「次のお昼ご飯に行こう」
「ちょっと何言ってるか分からないです」
『学生さんwww』
『昼飯が終わるとどうなる?』
『知らんのか。昼飯が始まる』
『これがエンドレス昼飯ってやつですよ』
そろそろ私は怒っていいかもしれない。
学生さんはさすがにお腹がいっぱいらしい。じゃあ、軽めのものならいいよね?
「うぅ……。だめなのに……だめなのに、ここで帰ったら一生後悔する気がする……!」
『がんばれ学生さん!』
『応援だけはしてやろう!』
『代わってやってもいいんだぞ?』
「絶対に嫌です」
『ですよねw』
軽めのものなら……なんだろう。何かあるかな?
「軽めのごはん。何かある?」
『デザートとかどうだろう。確か長崎はビワが有名』
『バーガーならいいんじゃない? 佐世保バーガー、有名だよ』
『佐世保バーガーは美味しい』
バーガー……ハンバーガー、だよね? 美味しいのかな?
「どこがいいの?」
「有名どころでいいですか? それなら……」
学生さんに教えてもらったのは、佐世保バーガーで有名なお店。なんでも元祖のお店らしい。元祖はよく分からないけど、美味しいなら食べてみたい。
「行ったことあるの?」
「ここからだとちょっと遠いから、実はないです……。その、せっかくの機会なので、連れて行ってもらいたいなって……」
「ん」
『こいつ、リタちゃんを利用した、だと!?』
『でも地元民が中途半端に遠いところに行かないのは分かるw』
『いつでも行けるからとなかなか行かないやつな』
そういうものらしい。私も森の近くの街には全然行かなかったからね。ちょっと違うかな。
地図を見せてもらって向かった先は、大きな交差点にあるお店。テイクアウトが基本らしいから、お店で買って外で食べないといけないみたい。一応、食べるところもあるみたいだけど、数は少ないみたいだからお外で食べよう。
というわけで。
「ください」
「いらっしゃいま……」
固まった。
『いつもの』
『実家のような安心感』
『お前の実家やばい定期』
『なんの定期だよ定期』
本当に意味が分からないよ。
とりあえずバーガーを注文する。ちょっと悩んだけど……スペシャルバーガーっていうのにしようかな。美味しそう。学生さんも同じもの。
その後はちょっとだけ待つ。佐世保バーガーは作り置きとかはしてなくて、注文を受けてから調理するらしい。だから人が多いとちょっと時間がかかるのだとか。
その代わりに、いつでもできたてのバーガーが食べられる、らしい。それは楽しみだ。
そうして少し待ってから、佐世保バーガーを渡してもらった。お店の邪魔にならないように、ちょっとだけ横に移動。近くに石の置物みたいな椅子があるからそこに座った。
「それじゃあ、いただきます」
さっきからすごく良い香りがしてる。とても美味しそう。わくわくだね。
袋から取り出して、学生さんにも渡して……。包みをぺりぺりと。
「おー……。あったかい」
バンズって言うのかな? パンもあったかい。具材もたっぷりだ。お肉やベーコンはもちろん、チーズがブロックみたいに入ってる。すごい。
それじゃあ……ぱくりと……ぱくりと……。
「おっきい……」
『いや草』
『リタちゃんのちっちゃい口では食べられない!』
『ちょっとぎゅっと潰すといいよ!』
せっかく綺麗に積んでくれてるのにもったいないけど……。うん。ちょっと潰させてもらおう。
ちょっとだけ力を入れて、食べやすくする。そうしてからぱくりと食べた。
「おー……。すごく美味しい。前に食べたものとは全然違うね」
こっちの方が値段は高いけど、それだけの価値は十分にあると思う。いろいろな具材が入ってるけど、それぞれが主張しすぎることなく、うまく調和してる……って言えばいいかな? ともかく、すごく美味しい。
『ちくしょう次はハンバーガーかよ!』
『ちょっとダブルチーズバーガー買ってくる』
『ベーコンチーズバーガー買ってくる』
『バーガーショップに行列ができそうw』
『お前ら、それらのバーガーは佐世保バーガーじゃないからな?』
気分は味わえるかも? 私もこのバーガーと一緒とは絶対に言えないけど。
うん……。本当に、美味しかった。すごく満足。なので。
「テイクアウトで百個ください」
「ごめんなさい勘弁してください」
『リタちゃんwww』
『気持ちは分かるけどw』
『他のお客さんもいるからね?』
ん。分かってる。言ってみただけ。大丈夫ならもらったけど。
十個だけ追加で作ってもらって、アイテムボックスに入れる。きっと師匠が気に入ると思うから。
うん。いっぱい美味しいものを食べられた。満足。
次は、せっかくの長崎県だからいろいろ見て回りたい。ついでに美味しいものがあったら買うけど。まずはどこに行こうかな?
「有名な観光名所と言えば?」
「え、あの……。ぐ、軍艦島とか!」
『渋いチョイスしたなw』
『教科書とかでたまたま見たのかも?』
軍艦島。なんだか名前がすごそう。軍艦って、いっぱい武器とかくっつけたお船だよね。きっとそんな船で人が暮らしてるんだと思う。ちょっと見てみたいかも。
「じゃあ、行こう」
「あれ? どうしてか、何か勘違いされてる気がする……?」
『フラグを立てるなw』
『きっと大丈夫さー!』
そうそう。大丈夫大丈夫。
地図を見せてもらう。海のど真ん中だから、やっぱりお船だね。楽しみ。
ちょっとだけわくわくしながら、早速転移した。
壁|w・)もきゅもきゅ。
学生さん「誰だ軽めのごはんにバーガー提案したやつ。うぷ」





