第146話「ルナの立ち会いとスパルタ計画」
#第146話「ルナの立ち会いとスパルタ計画」
ルフとクーが、再びレベルアップする。
今度はレベル2からレベル3への成長だ。
つい先日、レベル2に上がったと思ったらすでにレベル3だ。ルフとクーの頑張りは本当にすごい。そしてこれは4階層そして5階層を目指すための大きな一歩でもあるからその頑張りは凄くありがたい。
朝倉さんに連絡を入れるといつものように透子さんが立ち会いたいと言ってきた。まあこれは想定内だ、もう当然のことだと思っている。
そして今回は――ルナも一緒に来ることになった。
俺は既に先日の打ち合わせの際にルナに使役モンスターの秘密を教えている。今回はその秘密にしていたことを現実に見てもらう形になる。
ルナは少し興奮した様子で「使役モンスターのレベルアップ? ぜひ見たい」と言っていた。
まあ、今は最強の剣士と言われる彼女だけど、根っこは昔からのゲーム好きだ。この手の現象には、誰よりも興味を持つだろうとは思う。そして彼女ならば使役モンスターに関して新しい考えも出してくれるかも。
剣士としての能力も当然だけど新しい戦略なども考えてくれるかもしれない。かつてはゲーム内でいろいろな戦略について語り合った仲だからね。可能性がどんどん広がっていきそうだ。
ということで恩方ダンジョン2階層に向かった。
そこには俺、ひより、透子さん、そしてルナ、使役モンスターのラム、リン、ロア、ルフ、クー。全部で9人(4人と5体)。凄い人数となった。これだけたくさんの人が集まると壮観だ。最初は1人で頑張っていたからね。
そして何度か目かのモンスターの討伐後、ルフの倒したモンスターの近くに金箱が落ちた。
金箱が落ちると透子さんが目を見開いてメモを走らせている。
……透子さんも、もう何度目かになるだろうに?そろそろ慣れてもいいと思うんだけど。
ルナはというと落ちてきた金箱を見て呟いた。
「これが、連続1万体討伐の金箱か。私も試してみればよかったな。一応は頭にはあったのだけどやる気がちょっと起きなかったよ」
ルナはスピード重視で次の階層をどんどん攻略していたから、この“裏技”に該当したことは一度もなかったらしい。
同レベル帯の敵を連続で1万体倒すよりも、より強い敵を相手にすることを楽しむ――彼女らしいやり方だと思う。
箱の中から出てきたのは、武具3種(武器、防具、ブーツ)のうちの武器にあたる“剣”だった。
「これはルフ用の装備でいいかな?」
そう俺が言うとみんなが頷いてくれた。どうやらみんなも問題ないと感じているようだ。
そしてルフはレベルアップしたようだ。FSも遷移しただろう。会話で話するように念話で伝えた。
<<ご主人様、念話でなく会話しても大丈夫?>>
<<ああ、ここは秘密を知っている人しかいないから大丈夫だ。クーも会話ができるようになったら会話してくれていいぞ>>
<<分かった!>>
念話でのやりとりに、透子さんが気づいたようだ。
「今、何を話していたんだい?」
「ルフが会話でもいいか聞いてきたから、ここには秘密をしっている人ばかりだからいいぞと伝えたんです。ルフ宜しくな」
「ご主人様、私も頑張るから、どーんと任せてね!」
一方でルナはその様子を見てぽつりと呟いた。
「本当に、使役モンスターと念話とか会話ができるんだ……それはちょっと羨ましいな」
驚きと羨望が混じったような声だった。
まあ俺もその気持ちは分かる。もし俺が逆の立場だったら確実にそう思うことだろう。ルナも自分で使役モンスターを育ててみたいと思ったかもしれない。ただ単純に育てるだけでFS遷移するわけでもないから注意が必要だけどね。もしルナが希望したらその辺りも打ち合わせしたいと思う。
しばらく後にクーの討伐したモンスターの近くにやはり金箱が落ち、中から出てきたのは同じく“剣”。
これもそのままクーに装備することを提案したらみんなが同意してくれた。
「ご主人様、俺も頑張るからな! 見ててくれよ!」
「ああ、クーもよろしくな!」
その後は例によって透子さんによるルフとクーの簡易知能テストも行われた。やはりFSが遷移したことで知能もアップしているらしい。やはりFSの遷移による知能アップはほぼ間違いないようだ。
これで、ひより・ロア・ルフ・クーがレベル3ということになる。あとは4階層を目指して、3階層でこの4人(1人と3体)のレベルアップを目指すことになる。全員が3階層に入り4人のレベルアップを手伝うということだ。
俺はみなにその方針を伝えた。
すると、ルナが腕を組みながら言った。
「ならば、私とレンがリーダー格として2手に分かれるのはどうだ?レベル4の使役モンスター2人をそれぞれに分け、残りのレベル3の4人を2人ずつ配分する。
そうすれば効率的にレベル4へ引き上げられるはずだ。スパルタでいけば、2か月でいけるんじゃないかな?」
“スパルタ”という単語に、ひよりが少し青ざめた。
「……それはいい案だと思うけど、お手柔らかにね。私はレンみたいな戦闘狂じゃないし」
「はは、分かっている。様子を見ながら進めるさ。無理はさせないよ」とルナは笑う。
……俺が戦闘狂ってことになってるのは、少し不本意。誰もそれはおかしいと突っ込まないし悲しいよ。
でも確かにルナの案は理にかなっている。2手に分かれれば倍とまではいかないまでも経験値のたまるスピードは段違いに上がることだろう。
そしてみんながレベル4になれば、4階層、5階層への攻略もそう遠くない。
思ったよりも早くレベル5の道が開けそうだ。今からワクワクする。
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