4/15
冒険よりいつもの道
動物にとって、分かれ道に来た時、本能的にいつもの道を選ぶ。それは未知の道は危険で、いつもの道のほうが圧倒的に安全だからだ。
猟師は、それっを知っていて罠を仕掛ける。
思考もしかりで、いくら問いただしてその場では「わかった」つもりでも、しばらくすると同じ過ちを繰り返す。
若者は訂正できて、年寄は訂正できないのか。それは、論理自体を訂正できるかどうかの差だ。人間の思考は記憶と推論の連続だ。記憶と記憶をつなぐ推論が同じ過程をたどれば、どんなに新しい記憶を入れても通るルートは変わらない。
若者も推論自体は変わらない。しかし、そこでこっちは間違いだというフラグによって別ルートに行ける。フラグが立つには分岐が見えなければならない。おそらく年を取ると分岐が見えなくなる。だからフラグが立たない。
いわゆる慣れというやつだ。生物的には便利な反面、変化の激しい現代ではリスクになりやすい。