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見えざる館の伝承者    作者: 花咲マーチ
13/56

六冊目〈最強のdelete〉

俺が今目にしているものは何か。


それは死体の山である。


これが俺の信じる王の望んだことなのだろうか。


だとするならば、隣りでずっと支えてきた俺が何とかしなければならない。

ー王、俺はあなたを最後まで信じたかった。



俺はこの国の王である睡蓮壱(すいれんいち)の側近、須賀糸(すがいと)。今は仕える身だが、壱が王になる前は幼馴染であり親友だった。



俺たちの国は財のないものには優しくない国だった。

「おつかいだ?この店の商品は金のある人たちのものだ。金のないガキに売るものはない。」

そう言われ、門前払いされることも多かった。

「また売ってもらなかったな糸。」

「違う店に行こうぜ壱。」

こうやって俺たちは、商品を売ってくれる店を探して回り日が暮れる頃にようやく商品にありつける。そんな毎日だった。そんなある日だった。

「なあ糸。俺、王様になるよ!」

「え?」

「今の状況じゃ、俺たちみたいに生活に困る人たちがたくさんいるはずだ。金持ちなんて一握り程度しかいない。だから俺が王様になったら、困っている人を助けて、たくさんの人を笑顔にするんだ!どうだ?素敵な夢だろ?」

「ああ!すごい夢だ!じゃあ俺は、壱が王様になったら手伝う人になるよ!」

「約束だぞ!糸。」

「もちろんだ!壱。」

こうして俺たちは国をよくする約束をした。そして壱は、その夢を自力で叶えてみせた。



「お呼びでしょうか。壱様。」

「なあ糸。俺は王様になったけどさ、国って何か変わっているのか?俺は部屋にこもって仕事してるから外の様子とかよくわからないんだけどさ。」

「商人たちは万人に平等に商品を売っております。仕事も自由に選べるようになっています。全ては壱様のお陰でございます。」

「糸。今は俺しかいないんだぞ?昔みたいに話しても誰も咎めたりしない。」

「ですが……」

「じゃあ命令だ。昔みたいに話せ。」

「うっ……かしこまりました。ええと……」

俺は王となった壱とうまく話せなくなっていた。初めの頃は昔のように話せていたが、側近は俺だけでも臣下は他にもいるわけで、話し方がなっていないとよく言われたものだ。癖がついてしまえば昔の話し方などすぐに忘れてしまった。

「ああ、わかったよ。やっぱりほかの臣下と一緒に仕事させるんじゃなかったな。折角一緒に夢叶えたってのに糸がよそよそしいんじゃなんかなって感じだ。」

「ええ!?そんな!」

「あははは。嘘嘘。ごめんな。つい糸と二人だとふざけちまう。」

「は、はあ……あの、何か用事があったのではないのですか?」

「ああ!そうそう!俺さ、他の国からの攻撃に備えてさすごいもの作ったんだよ。」

「攻撃って……戦争でもするんですか?」

「いやいや!戦争する気はないんだ!でもさ、最近他の国同士が戦争してたじゃん!だからさ、もし俺たちの国が攻撃された時のために、じゃーん!」

壱は小さなボタンを取り出した。

「これは……?」

「これは国一つ滅ぼせるボタンだ。」

「なっ!どういうことですか?!」

「もし戦争になった国があったら、爆弾を国のどこかに仕掛ける。で、このボタンを押すことでその爆弾が爆発して国が滅ぶんだ。どうだ?すごいだろう?」

壱はとんでもないものを作った。国が滅ぶ。そんなものを作って、誇らしげにしている。少しゾッとした。だが壱のことだ。国を想ってのことなのだろう。しかし俺はこの時、気がつくことができなかった。最近、他の国同士が戦争を行った事実などどこにもなかったことに。そしてこの兵器が、国のために作られたものではないことに。


「壱……とんでもないものを……」

国のためとはいえ、あれはやりすぎではないだろうか。そんなことを考えながら自室に戻っていると、どこで道を間違えたか、図書館のようなところに出てしまった。

「あ、あれ?俺道間違えたか?そんなはずは……」

情けないことに慌てていると、

「ようこそ。伝承者の館へ。」

声のする方向に顔を向けると、幼いながらも妖艶な少女がカウンターに頬杖をついてこちらを見ていた。

「あなたは……?」

「私は伝承者、葉月史乃。よく来てくれた、選ばれし者、須賀糸よ。」

「どうして俺のことを知っているんだ?」

「それは君が選ばれし者で、私が伝承者だからだ。他に理由はない。」

「ええと、葉月さんと言いましたか。この城にはそのような場所はありません。それに伝承者という役職を持った者もいないのです。どこかと間違えてはいませんか?」

「ん?間違ってはいないぞ?」

葉月さんはキョトンとした顔でこちらを不思議そうに眺めていた。まさか、これは俗に言う異世界転生というやつなのだろうか。ということは、俺死んだのか?

「あの、ここが城の中だというなら、ここは異世界ということですか?」

「異世界?うーん……まあそうだろう。君たちの生きる現世ではないからな。だが君は死んだわけではないぞ?転生というよりは転移に近いだろう。」

「考えていることも筒抜けとは……」

恐るべき異世界。

「それであの、俺はどうすればいいんですか?帰る方法は、葉月さんしか知らないだろうし、きっと何か役割を果たさないとここを出してもらえないのでは?」

「物分かりが早くて助かる。単刀直入に言うと、私の話を聞いてもらいたい。それだけだ。」

「え?それだけ……ですか?」

「ああ。少しおしゃべりしようという簡単なミッションだ。」

「な、なるほど。では、葉月さんの気がすむまで話を聞きましょう。」

もっと異世界らしく、モンスターと戦うとかそんな感じだと思っていたのだが、少し拍子抜けだ。まあ別に構わないのだが。話を聞くのは壱で慣れているし。

俺は葉月さんが話し始めるのを悠長に待っていた。


「待たせたな。」

葉月さんは俺をカウンター越しにある椅子に座らせると、奥の部屋に行ってしまった。だが、どうやら彼女はお茶を淹れてきてくれたらしい。マグカップが二つ乗った小さなトレイをカウンターに置いて、

「長話に付き合ってもらうのに、お茶一つ出さないほど、私もケチではないよ。」

俺の顔が意外そうにしていたからか、葉月さんは困ったような笑みを浮かべながらティーカップを差し出してくれた。

「あ、ありがとうございます。いただきます。」

一口飲むと、身体中の疲れが吹き飛ぶような、優しい味の紅茶だった。

「はあ……」

思わず俺はため息を漏らしてしまった。

「あ、いいや!あの!お茶が美味しくてつい……」

「別にいいぞ?それに、今の君は酷く疲れているようだね。疲労にもいい成分の入ったお茶だから、余計に君に合ったのだろう。よかったよ。」

「疲れているのでしょうか……?」

「違うのか?」

「よくわかりません。俺、幼い頃からの夢が叶って仕事にやりがいも感じていて何も不自由なことなんてないのに、ずっと怖いんです。王なった壱が変わってしまうのが。ああ。壱っていうのは俺の幼馴染で、俺の住んでいる国の王です。」

「なるほど。で、君は睡蓮壱に仕える側近といったところか。」

「壱のこともご存じなのですね。」

「実は、睡蓮壱のことで話がしたくて呼んだのだ。」

「え……」

俺はてっきり、身の上話でも聞かされるのかと思っていた。しかし彼女は、壱について話したいと言ったのだ。俺はつい身を乗り出して、

「壱のことってなんのことです?!」

と聞いてしまった。この行動には葉月さんも目を丸くして驚いていたが、すぐに冷静な顔に戻ると、話してくれた。

「睡蓮壱は、君が心配していた通り変わってしまったよ。今は大いなる権力に溺れ、何をしてもいいと思うようになっている。その証拠に明日、彼は隣国に攻撃をしかけるだろう。」

「な……でも、壱はなんのためにそんなこと……」

「彼は戦争をしたがっている。現に君は見たはずだ。彼が作った恐ろしい兵器を。彼はその威力を確かめたくてうずうずしているのだ。」

にわかに信じがたい話だが、俺は壱が楽しそうに恐ろしい兵器の話をしたことを知っている。ひょっとすると彼女の言っていることは正しいのかもしれない。俺は、親友を信じたい気持ちと事実を受け入れて何とかしなければならないという気持ちで押しつぶされそうだった。

「須賀糸よ。君は彼の話に違和感は持たなかったのか?」

「違和感……?」

「最近戦争が起こったと彼は言ったな?だが戦争など起こっていない。彼は戦争が起こっていると自身の臣下たちに信じこませ、自分も戦争を止む無くしなければならない状況を作り出そうとしている。彼が実験のためだけに戦争をすると言えば、臣下たちは反対するだろう。だが、やむを得ないとなれば話は別だ。皆、協力的に行動することだろう。」

「そんな……」

壱が嘘を言っている。そんなこと……でも……

「別に無理に信じる必要はない。真実は自身の目で確かめなければならないからな。今日のところはこれを伝えたかっただけだ。」

「……お話、ありがとうございました。」

「後ろの扉を開ければ元の場所に戻れる。あとは君次第だよ。君がどうするかを決めた暁には、また話をしよう。ではな。」

俺は葉月さんに何も言わず、図書館を後にした。


翌日、壱は臣下たちを全員呼び出した。

「皆、よく集まってくれた。今回集まってもらったのは、昨夜我が国が攻撃を受けたからだ。」

一気に臣下たちはざわざわとし始めた。

「恐れ多くもお聞きしますが、攻撃とは……?」

「ああ。少し離れたこの国の街が滅ぶほどの攻撃を受けたのだ。しかも仕掛けてきたのは隣国のやつらだという情報もこちらは掴んでいる。では我々はどうするべきか。」

「戦いましょう!」

「そうです!我々の国が攻撃を受けて黙っていてはいけません!」

「我が臣下たちならそう言ってくれると思ったよ。開戦は本日!総員、準備をせよ!」

「うおおおお!!」

壱の話す言葉には力があると思う。これだけ多くの臣下たちのやる気に火を灯せるのだから。

この日、葉月さんの言った通り、壱は隣国に進軍した。


「報告いたします。隣国の南部の制圧を完了しました。ですが、降伏する様子はいまだ見られていません。引き続き北部の制圧に向かいます。」

「ああ。ご苦労。下がっていいぞ。」

「はっ。失礼致します。」

壱は順調に隣国を攻め落としていった。俺は側近だからか、進軍するなと壱に言われ、城にいる。葉月さんの言っていたことがやはり気掛かりで壱の様子をうかがいながら仕事をした。



数週間が経った。俺たちの国はほぼ隣国を制圧したも同然だった。しかし、相手が攻撃を仕掛けてきたという割には、多くの国から非難を受けた。メディアでも、俺たちの国が悪いというような感じで言われており、隣国が攻めてきたということは誰も言っていなかった。

「あの、壱様。多くの国々から撤退するように言われております。また、メディアでも我々の国が勝手に攻めてきたというような報道をされております。ほとんど制圧したと報告も受けましたし、撤退されてもよろしいのではないのでしょうか?」

「糸。メディアは簡単に嘘をつくものだ。他の国だって事実を知らないだけだ。それともなんだ?俺が嘘を言っているとでも言いたいのか?」

「い、いえ……決してそうでは……ですが、俺は自分の目で確かめなければ納得のいかない性分なだけです。ですから、俺も戦地へ行かせてください。本当にメディアが噓を言っているのかは、俺の目で確かめます。」

壱は怪訝そうな顔をしたが、

「糸がそういう性格なのは俺が一番知っている。好きにするがいい。」

「ありがとうございます。では、失礼いたします。」

俺は真実を確かめるため、戦地に赴いた。


「これは……」

荒れ果てた土地。死体の山。これが戦争なのか?

「おや?側近の須賀糸さんじゃないか。視察でも命じられましたか?」

戦地に赴いた臣下が、俺の存在に気が付き話しかけてきた。

「いえ。ここに来たのは俺の意思です。壱様の言っていることが正しいのか、メディアやほかの国々が言っていることが正しいのかを確かめに来ました。」

「ぷっ。あははは!側近さんには何も言ってないのかよ。壱様も人が悪い。」

彼が笑うと、つられてほかの臣下たちも笑い出す。何もおかしなことは言っていないはずなのだが。

「なあ側近さん。正直言うと、他の国々の言っていることが正しいぜ。壱様はな、俺たちにこう言ったんだ。好きにだけ人を殺して来いって。ほとんど誰もいなくなった国で、壱様が作られた兵器の実験をしたいからって。だから、攻撃されたっていうのも演技。自作自演だ。隣国は攻めてきちゃいないし、なんなら、あいつら武器も持っていないからな。殺し放題だったぜ。」

「そんな……」

壱がそんな命令を下していたなんて……ショックだった。

「側近さんが知れば止めるだろうと思って、城にいさせたんだろうな。正しい判断だぜ。さすがは壱様。」

この死体の山は彼らが一方的に殺した人々だ。これは戦争などではない。殺戮だ。悔しかった。壱が変わってしまったことに気が付けなかったことや、罪のない人をこんな簡単に死なせてしまったことに。俺は城に急いだ。

「側近さんにはこの光景はきつかったか?」

後ろで臣下たちの笑い声が聞こえてくるがそんなものを相手にしている余裕は俺にはなかった。


「早く帰って壱に確かめないと……!」

だが、焦る気持ちとは裏腹に俺は壱の元にはたどり着けず、着いたのはあの図書館だった。

「やあ。そんなに汗まみれでどうしたんだい?」

「葉月さん……すみません。今余裕なくて、早く壱のところに行かないといけないんです。」

「行ってどうするんだい?死んだ人間は蘇らないし、君がやめろといって彼はやめると思うのかい?」

「それは……」

俺の知っている壱でない以上、俺の話を聞いてもらえるかは怪しい。葉月さんの言う通り俺には何もできないかもしれない。だが、立ち止まっているよりはマシに思えた。

「俺にはきっと何もできないと思います。それでも俺は、壱に会って話をしないといけないんです。ここを通してください。」

「君は選ばれし者。何もできないなんてことはないよ。はいこれ。」

葉月さんはそう言って、カウンターに何かのボタンを取り出して置いた。このボタン見覚えがあるような……?

「これはdeleteという道具だ。これは昔、ある国で民同士が争いを始めたらしい。きっかけは飢えだ。食べ物が困窮し民たちは困り果てていた。だが、王も飢えを耐えながらより良い方向にいくように色々考えて行動していた。だが争いは収まらないどころか酷くなる一方だった。そんな時、飢えと疲れで生きる希望を失った王は、このdeleteを作った。そして不甲斐ない王で申し訳なかったといってボタンを押すと、国が丸ごと消滅したらしい。」

「それって、壱が作った道具と似ている……」

「そこは偶然だろう。だが、これは睡蓮壱が作った物とは違い、どこかに爆弾をしかける必要はないんだよ。使用者のいるところから爆発し、そしてその者が望んだところが爆発し消えていく。このボタンの爆発と共にでる炎は国を消し去るまで消すことは叶わない。」

「それって、俺も死ぬってことですよね?国の人たちも。」

「ああ。睡蓮壱の罪を国民全員で償うんだ。彼を信じ、彼を支持したのだから。」

壱を止める方法はこれしかないと思った。壱の支持率は100%ではない。だから、支持していない国民には申し訳ないが、俺は葉月さんの取り出したボタンを手に取った。

「俺、やります。壱の持っているボタンとすり替えて彼にボタンを押させます。これは俺にしかできないことだし、彼の異変に気が付けなかった俺の責任でもあります。」

「そうか。ならば私から言うことは何もないよ。そのボタンはもう君のものだ。どう使うかは君に任せるよ。」

「ありがとうございます。それと、忠告してくれたのに完全に信じれなくてごめんなさい。」

「構わない。会ったばかりの人間の言葉より多くの時間を共にしてきた人間の言葉を信じてしまうのは当然のこと。謝ることではないよ。」

「はい。ありがとうございました。」

俺は葉月さんに謝罪と礼を言うと、壱の元に急いだ。


「壱様。ただいま戻りました。」

「早かったな。糸。どうだった?俺は噓を言っていたか?」

「いいえ。壱様は正しかったです。疑ってしまって申し訳ありませんでした。」

「いいんだ。糸が俺を信じてくれれば。」

「それと壱様。進軍している臣下たちより報告がございます。」

「なんだ?」

「隣国の国民をすべて殺し終えたため、壱様の望む実験を行っていただきたいとのことです。つきましては、臣下たちを撤退させたほうがよろしいかと。」

「遂にか。ふふふ。」

何も楽しい話はしていない。だが壱は心から楽しそうだった。

「よし。全軍、撤退せよ。これより我が実験を行う!」

壱は無線で撤退を知らせた。臣下たちが自身の国に戻ってくるまでにはそう時間はかからなかった。

「いよいよだ。糸。ボタンを。」

「こちらです、壱様。」

俺は彼にボタンを差し出す。

「ふふふふ。では……」

壱がボタンを押した。その瞬間、城が炎に包まれた。

「なっ!なんで俺の城が燃えているんだ!」

「壱様、いいえ、壱。燃えているのは城だけではない。この国のあらゆるところで爆発が起きて、様々なところが炎に包まれている。」

「俺の作ったボタンは、隣国に設置した爆弾とつながっているはずだ!なのになんで……!」

「壱。お前の作ったボタンと俺が用意したボタンをすり替えさせてもらった。」

「裏切ったのか!糸!」

「裏切ったのは君だよ。俺に隠れて実験をする準備を整えていたなんてね。君が王になって国がよくなって、本当に君が王でよかったと思ったのに。最期に聞かせてよ。どうして実験なんてしようと思ったの?」

「俺は王だ!国をよくしたんだから後は何をやってもいいだろう!ゲホゲホ!くそっ!こんなところで終わるなんて……!」

「この炎はこの国の罪を浄化してくれているんだ。国民も臣下たちも、君も俺も。罪人たちを焼き尽くす浄化の炎。」

「何言って……」

「君は間違えた。そして俺も間違えた。それも取り返しのつかない間違えだ。だから一緒に死のう。」

「おかしくなったのかよ、糸。」

壱は苦しそうにもがいている。俺も暑いし、意識も朦朧としてきた。だが、苦しくはなかった。

「さようなら、俺の王。さようなら、我が国。」

俺たちの国は跡形もなく消滅した。このことは世界中で話題となり、知らない人はいないほどだった。

国ごと滅ぼした罪深き最悪の王として壱の名は、国がなくなり数年経った今でも語り継がれている。



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