表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Brumaire  作者: R・グレイ
幕開け
9/45

図書館入口にて

暗くなった街の港から一番奥の山の麓にある唯一の図書館。

この場所は街の住人たちも滅多に立ち寄らないところで、来るのはたいてい身寄りのない子供くらいだ。

十年前にこの図書館の館長ファウストがこの場所に図書館を建てたのが始まりだ。

彼がこの街に来た当時はこの土地は疫病が流行していた。

街の人口も今より半分以下だったが彼がこの街を疫病から救った。

最初のうちは人々も感謝してこの図書館も快く建てたようだ。

しかし、年月が経つうちに人々に中にひとつの疑問が生じた。

「どうやってこの疫病を治したのか」と。

ファウスト自身があまり人とかかわらなかったということもあったが、彼はこの疫病に一度もかからず街の人間を助けた。

今でも何人かは彼に感謝しているが、多くの人があの疫病が無かったかのように振舞った。



そんな街から隔絶された図書館の前に一人の男が立っている。

男は図書館の門の近くで一番上のまだ明かりのついている窓を見上げた。

「グロリアはどこに行ったんだろうな~。ちょっと近くの犬と話してたらどっか行っちゃうなんて、相変わらず方向

音痴だな~。僕一人じゃあの先生に簡単に殺されちゃうよ。君たちもそう思うよね?」

と言って周りを見渡したセドリック。

彼の周りには街中の犬や猫、鳥までもが控えていた。

「一人じゃ心細いから友達を作ったけど作りすぎたかな? いや、友達は多いに越したことはないよね」

と言って近くの猫とじゃれ始めたセドリック。

おそらく彼は街中の動物を友達にしてきただろう。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ