帝都:奇異な出会いでした!
皆さんハッピーメリークリスマス!
でも私はクリスマスを楽しむ余裕がありません・・・。年末最後の追い込み・・・大忙しです。
感想返信も滞っておりますが、年始には必ず返信致します。待っていてください!!
次話投稿は一週間以内です。
わいわいと賑わう街の中を、ゆっくりと歩いていく。
周りを見渡せば一面に大勢の人が通りを行き交っているのだ。通りに並ぶ商品を吟味する人、ウィンドウショッピング?に興じる人、これからダンジョンに潜ろうとする人等様々だ。
歩く度に、どこか懐かしい感覚が身体を伝っていく。恐らく、アスファルトを
踏みしめながら歩いていた前世を、思い出しているのだろう。
「人間の群れとは本当に凄い・・・これだけの人間を誰が統率しているのでしょう?」
そんな疑問を投げ掛けたのは、キョロキョロと周りを落ちつきなく見渡しているコトヒラだ。
・・・まぁ、コトヒラは元々魔物であったし、リーダーの命令一つで全てが決まる世界にいたから、好き勝手に生きる人間を理解できないのも無理はないか。
「人間とは、幼き頃は『親』という統率者に育てられ、やがて自らも『親』と成り得る。そうなった時、『法』という掟にさえ従えば、人は『自由』という意思の下に行動を自身で決めることができるそうよ」
そんな小難しい事を話しているのはシロタエだ。
まぁ、間違いではないことは確かだ。たぶん里の誰かが分かりやすく教えてあげたのだろうけど、魔族に当て嵌めて人間というものをしっかり教えられている。
『精霊は気楽なものね。掟など無いし、唯好きに生きるだけで良いんだから』
「なんというニート根性」
・・・とまぁ、こんなことを話しながら歩いているわけだ。
しかし、現在特に目的はなく、行き当たりばったりで何かあればいいなぁ、という考えている。
で、だ。
一つだけ問題があったりするんだ。
「なぁ、あんな美人この街にいたか?」
「いや、流れじゃねぇか? でもあんな美人なら一つや二つ噂になってても・・・」
「まさか、『金色』ってやつじゃねぇか?」
「どこが金色なんだよ? 金色の髪に、色白の天使って聞いたぞ?」
「え? 俺は身の丈2mで大型の魔物を一発で吹き飛ばす冒険者って聞いたぞ。」
「あんな、かっこいい冒険者いたかしら?」
「腰に剣持っているし、たぶん剣士じゃない?」
「噂も聞かないし、もしかしたら新人なんじゃない?」
「でもあの透き通るような青い瞳、真っ黒な髪、幼い顔立ちでもしっかり男性って感じがしてかっこいいわ・・・。内のパーティーに入ってくれないかしら?」
「でも、あんな美人さんがとなりにいるのよ、きっとお手付きよ」
・・・非常に居たたまれない。
実は、シロタエとコトヒラは二人ともローブを脱いでいるのだ。最初は注目の的になるからと、着させていたんだけど・・・
「私達はもっと人間を知らなくてはなりません。ですから、ありのままの姿で、人間と接しなくてはならないと愚考します。主人、だめ・・・でしょうか?」
なんて言われてしまえば、いいよ、と答えるしかないのである。理由もしっかりしているし、とどめとばかりにウルウル攻撃されてしまえば、了承するしかないだろう。
ただね。
「あぁ、美人だ。隣にいるのも気に食わねぇがイケメンなんだが・・・その前で歩いてるありゃなんだ?」
「・・・普通すぎるな。ハブられてんじゃねぇの?」
「二人とは天と地の差だな」
「えっと、あの前にいる人は・・・」
「え? そんなのいたかしら? 他人じゃないの?」
「・・・不細工ではないけれど、かっこよくないわ」
「なよっちぃな。男はもっとガッチリしてなくちゃ・・・あ、後、顔ね」
「「「弱そうだ」」」
ウルセエエエエエェェェェェ!!!
あーあーそうですよ! 所詮スライムでこの世に誕生して、同族に殺されかけるわ、ウルフに食べられかけるわ、オークに殺されかけるわ、ゴーレムに殺されかけるわで、どーせクソ雑魚最弱種族のスライムですよ!!
確かにコトヒラみたいな爽やか童顔イケメンじゃないさ!
何処と無く強者の雰囲気漂う二人と比べて、平々凡々なスライム力しか持ち合わせない俺とは比べ物にならないだろうよ!
でも、必死に生きてんだよ!!
『大丈夫よ。私は知ってるから。後で膝枕してあげるから泣き止んで?』
心の中で発狂し、涙を滝の様に流していると、ディーレさんの甘く包み込むような声が脳内に響く。
・・・今日は思う存分甘えさせてもらおう。
「主人の事を悪く言ったわね?」
「やっぱり人間なんて信用ならないんだ」
後ろを歩く二人が黒い笑みを顔に浮かべ、手から鋭い爪が伸びてくるのを見逃さず、クルリと振り返り大丈夫だと諭す。
二人は不満気ではあったが、人間を一瞥すると仕方なしと顔を伏せる。
しかし、そんな憂いを帯びた表情と暗い笑みは、人間に受けたらしく。
美女とイケメンの微笑みと憂いという感じに脳内変換され、またも人目を引く事となった。
どうやら俺の味方はディーレさんと肩でじっと動くことのないハンゾーだけらしい。
そんなこんなで現在は帝都を観光している。
少し歩いていてやはり目に付くのは・・・帝都の特徴の一つである武器防具などに使用されている鉄などの金属だ。他にも装飾品であったり家具なども売られているが、そのどれもに金属が使われている。
中でも武器防具はそれぞれの店に特色が有り、『武器』と一括りにできずそれぞれに多彩な特徴が見受けられる。
切れ味を重視したもの、長持ちを重視した汎用的なもの、装飾品としてのもの、切れ味や長持ちはそこそこに取り敢えずコストを抑えたモノなど様々だ。
・・・うーん、それにしても意外と工芸品が少ない。
こう見ていると金属加工も出来るはずなのに、これといった工芸品がないのは。前世では金工がもっと進んでいて「特産品」めいたものがあった。
これだけ、鉄やら何やらを加工する技術があるならそういった物もあればいいはずだけど・・・まぁ、戦争の歴史が色濃い帝都では武器防具が異常に発達したのかもしれない。それに、ここは異世界であるわけで、周りにダンジョンやらがあり、冒険者という存在がいる以上、武器防具だけが発達するのもおかしくはないか・・・。
で、まぁ、勿論の事だが俺達がそんなものを探しているわけではない。そもそも武器の使い方なんてわかんないし、剣道なんて・・・齧った程度でまず実践で扱えるわけない。
因みに、サテラの持っている剣を一度借りて、振り回していたが周りの視線が生暖かった。
と、目当ての物が目の前に・・・漂ってきた。
鼻先を掠める焼ける・・・肉?の匂い。自然とヨダレが出る香ばしい匂い、ソースの焦げる匂いが自分の身体を蝕んでもう言うことを聞かない。フラリフラリと自分の本能が過敏に反応し、匂いの漂う方向に流れていく。
そして匂いが強くなると同時に、ジュージューと何かを焼く音が耳に心地よく響く。パチンッパチンッと水が弾ける音、鉄板が上げる鉄の軋みがどんどんと大きくなってくる。
そして次に飛び込んできた情報に、もう理性のタガが外れてしまう。
目の前に広がっているのは、燃え上がる炎の中で踊り狂う肉の塊、それに色味をもたせるかの如く投入されていく色鮮やかな野菜達・・・。
ジュルリッとどこからともなく涎を啜る音が・・・俺か。
その露店まで歩み寄り、露店にできた人の列に並ぶ。
シロタエとコトヒラもその列に並ぶ・・・二人とも興味深そうに露店で作られている料理に目を凝らしている。
「アルジヨ、ニンゲンワナゼマモノヲヤク?」
「ん? えっと食べる為だけど?」
「ム?」
「あぁっと、人間は肉を生じゃ食べれなくてだな、焼かないと駄目なんだよ」
「・・・ニンゲンワヨクワカラナイ」
あぁ、そういえば里の配下達は殆どが調理などしない。
・・・故に生食なのだ。魔物を殺したらそれを喰らう・・・で、それを見たエルフが卒倒してしまったことから、今では里にエルフ・人間禁制の食事場所ができている始末。血みどろに汚れたそこはいつも大地の精霊と水の精霊達が浄化しているらしい。
元々魔物だった配下達には、『料理』なんて言われてもわからないだろう。
最近になてやっと配下の女性陣が料理をし始めたらしいけどね。因みに宿に帰ってから食べたシロタエお手製の弁当は、里の人達に手ほどきを受けながら頑張って作ったそうで、涙が出るほど美味しかったです。
そして、とうとう自分の番が来る。
中華鍋の様な鉄板の上にテカテカと光る液体を垂らしていく・・・油か?そう思った直後、勢いよく緑色の火柱が立ち、その中に大きな肉の塊を投入していく。
手馴れた手つきで中華鍋?を振って肉の塊をひっくり返す。ジュワッと肉から出た油が空中を舞い、再び肉の上に降りかかる。
そこに次は薄いピンク色をした・・・塩?の様な物を振りかけ、何かのソースを上から振りかける・・・すると、香ばしい香りに更に調味料の香りが加わり、暴力的なまでに腹の虫に攻撃を加えてくる。
そして、中華鍋でいい具合に焼けた肉を板の上に置く。そして、それを薄くスライスしていき、パン?に野菜と共にサンドしてこちらへと差し出される。
「あいよ。帝都名物、『パナフィス』だよ」
パナフィスと呼ばれたそれに、ゆっくりと手を伸ばし受け取ると、まずは目で楽しむ事にする。
パンと野菜に染み渡る肉汁と・・・とんでもなく食欲を増進させる肉と調味料の香りが、涎を止めどなく流させる。
パナフィスに力を入れてギュッと持ち、肉汁が溢れ出た瞬間を見計らってかぶりつくと・・・口の中で肉と野菜が織り成す、豪快且つさっぱりとしたハーモニーが繰り広げられる。
パン?に程よく浸透した肉汁が仄かな甘みと共に舌を蹂躙し、それを口の端へ避けると・・・今度は肉のジューシーな味わいが口の中いっぱいに広がる。
調味料がよく効いたチープな味わい・・・そんなチープな味が前世のファストフードを思い出させる。
・・・これに、チーズがあれば完璧だとは思うがそこまで求めるのも難しいだろう。
「あぁ・・・美味い」
「兄ちゃんいい食いっぷりじゃねぇか。食いぶりについつい忘れてたが、銅貨五枚だぜ」
「あぁ、すみません」
そういえば完全にお金のことを忘れていた。確かお金はシロタエに預けていたはずだ。
そうしてシロタエの方を見れば・・・あれ?
シロタエが焦々としながら持ってきていた袋をまさぐっている。
・・・いや、まさかとは思うんだけど。
シロタエの顔色が青を通り越して、真っ白に染まりつつある。横に立っているコトヒラは額に手を当ててあーあと頭を振っている。
「・・・主人、ごめんなさい。宿に忘れてきたものと思われます」
「・・・・・・・・・」
『もう、食べちゃったわね』
非常にまずい・・・。
店の主人はジト目でこちらを睨んでくるし、既に嚥下してしまったこのパナフィスを戻せと言われても不可能なわけでして。
現在は無銭飲食まっしぐらなわけなのだ。
「兄ちゃん・・・まさか、文無しってわきゃねぇだろうな?」
「・・・アハハ」
ガタイの良いおっさんに詰め寄られる。手をパキパキと鳴らし、腕をゴキゴキと鳴らしているおっさんの顔をがどんどん近づいて来る。
ば、万事休す!!!
「待ってくれ」
とうとうおっさんの額に浮かぶ青筋がぶちきれる・・・と思われた瞬間後ろから声がかけられる。
すると、横合いから俺と同じくらいの背をした人間が店の主人の前へと歩み出た。
「すまないな。これでいいか?」
「お、おう。いいのかい?」
「問題ない。僕と・・・それからこの人達の分もお願いしたい」
そこには、金髪の冒険者が立っていた。その人は手に銅貨二十枚を握り締め、店の主人へと渡した。
あ、えっと、どちらさま?
金髪の冒険者は俺へ笑いかけ、ここじゃなんだからと、近くにあった広場まで誘導される。
「えっと・・・誰だか分からないんですけどありがとう」
「ははは、会話が後ろまで聞こえててね。気にしなくていいんだよ」
お金を宿に忘れたシロタエはションボリと悄気込み、コトヒラは金髪の冒険者に警戒している。
金髪の冒険者はコトヒラと同じ様な爽やかイケメンであり、切れ長の目に緑色の瞳をしている。長剣を腰に差していて、胸元には黄色の鉱石を鎖で雁字搦めにしたアクセサリーをぶら下げている。
この異世界にとっては、これといって目立った特徴はない冒険者だけど・・・どこか気になる。
「なんで助けてくれたんですか?」
「・・・えっとね」
まぁ、ただで助けたわけではないだろう。
見ず知らずの人間を唯の正義感で助けるなんて・・・まずないはずだ。
「君達が冒険者ギルドにいたのを見てね。で、ランクを上げる手続きをしていたものだから、声をかけさせてもらったんだよ。あ!? 別に尾行したわけじゃなくてたまたまだからね!!」
そこで、金髪の冒険者はこちらへ向き直り、バツの悪そうな顔をして頭を下げる。
「虫のいい話ではあるんだけど、君達が今後受けるクエストに参加させて欲しい」
「えっと・・・なんで?」
「僕は駆け出しなんだけど・・・碌な依頼がなくてね。とは言っても、甘い汁を吸おうって事じゃなくて、討伐系の依頼を受けたいんだよ。魔物もしっかり倒してきてるし、腕にも自信があるよ」
うーん、正直に言えば申し訳ないと断りたいんだけど、お金を出してもらった手前、無碍に断るのも気が引ける。
でも力量に心配ないとは言え俺達はAランク、それに自分の力を過信している可能性だってある。
・・・申し訳ないけど、ここは断ろ
”連れて行きますか YES/NO”
・・・ここで出るのかい?運命の選択さん。
どうやら、俺の答え次第では帝都での生活がかなり変わってくるのだろう・・・で、安定の直感さんが発動するわけでして、それによると俺の最適な答えは。
YESになるわけだ。
もう一つの理由としては、妙に気になるのだ。冒険者ギルドで見かけたあの、青い髪の冒険者と同じくらい・・・何でだろう?
・・・まぁ、嫌な予感はあんまりしないし、助けてもらったし悪い人でもなさそうだ。YESでいいや。
「うーん、わかりましたいいですよ。唯、D~Bランクのクエストを受けるつもりですが大丈夫ですか?」
「問題ない。大丈夫だよ」
コトヒラは胡散臭そうのモノを見るような目でジッと金髪の冒険者を見ていたが、俺が付いて来てもいいと答えると、目を伏せて俺の決定に従った。
「あっと、申し遅れてすまない。僕の名前は『アドルフ』、この通り剣士をやっている」
「あぁ、俺はユガで、こっちは」
「主人のしもb」
咄嗟に口を塞いで、余計なことを言わせないようにする。流石にまだ信用のおけない人に自分たちの存在を知られのはまずい。
アドルフさん・・・は、首をかしげこちらを見ている。なんとか誤魔化せたようだ。
「僕はしゅ・・・ユガさm・・・ユガさんのパーティーメンバー、コトヒラです」
「同じくパーティーメンバー、シロタエにございます。先程は申し訳ございません・・・」
「気にしないでいいさ。僕も下心があったからね・・・」
アドルフさんは近くに宿を取っているらしく、その道中にいろいろな話を聞いた。
帝都についてもかなり詳しく、俺がさっき食べていたパナフィスについても教えてくれた。あれはキラードードーという魔物の肉らしく、帝都の近くに有るダンジョンで出現、ドロップするそうだ。
武器・防具屋の特色であったり、帝都の歴史であったり・・・アドルフさんからはいろいろな話を聞くことができた。
「で、第六代目皇帝の『ヴェドモンド・ガーライル』様が、城壁をあのような形にしたんだよ」
「ほー、アドルフさんはなんでも知ってるんですね」
「まぁ、そういうのを勉強するのが趣味なんだよ・・・後さ、敬語はやめないかな? 僕も普通に喋ってるしさ。これから一緒にクエスト受けるんだし、あまりよそよそしいのもいいと思えないな」
「・・・それなら、アドルフでいい?」
「それでいいよ!」
アドルフがニコッと笑う・・・畜生このイケメン野郎め。
「そういえば、なんでアドルフは討伐の任務を受けたいんだ?」
「あぁ、えっとだね。実は、兵士になりたくてね。でも、簡単になれるわけじゃないし、実績がいるんだよ。それで手っ取り早く実績を集めるには、冒険者になって、魔物を倒してランクを上げるのが一番なんだよ」
成る程。
アドルフが冒険者になった理由は兵士になるためだそうだ。帝都で兵士になるには実績がいるそうで、それを手っ取り早く集めるには冒険者になってランクを上げ、魔物を討伐する事が一番手っ取り早いらしい。
しかし、アドルフの冒険者ランクはEランク、討伐系の任務はDランク~が殆どらしく、現状では受けることができないそうだ。だけど、自分達についていくのであれば、問題ないし実績も得ることが出来るとのこと。
とは言っても、初めからBランクのクエストを受けさせる訳にはいかない。Dランクあたりの討伐クエストを受けることにしよう。
そういえば、自分達がAランク冒険者だと伝えると、かなり驚いていたがそんなに凄い事なんだろうか?
まぁ、今まで自分達が見てきたのはよくてもBランクの冒険者達ばかりであったし、全員大したことのない奴だったけど。
・・・聞けば、冒険者のランクには壁というものが存在するそうだ。
Cランクに上がるための壁、Bランクに上がる為の壁・・・大抵の冒険者は頑張ってもここで止まる者達が殆どだそうで、ここらあたりが一流の冒険者として扱われるらしい。
で、Aランクの巨壁を越える者は極僅かだそうで、そこいらになると一流を超えた、超一流に分類されるそうだ。
そしてSランクになると、もはや英雄や勇者の領域であり、この世界でも数える程しかいない。噂ではクエスト内容の殆どが『竜殺し』だとか。
漠然とサテラから聞いていたが、詳しく聞いてみればかなり狭き門だそうだ。
「腕に自信はあるつもりだけど・・・たぶんユガ達の足元にも及ばないだろうなぁ」
そんな事を呟く、アドルフとは後日クエストを受ける約束をして、別れることになった。
・・・今回ばかりは穏やかになってくれる事を祈るばかりだ。
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「あれは、まだ戻らないのか?」
「えぇ・・・恐らくは、まだ帝都で遊びに興じている頃でしょうね」
とある一室、両者は机を挟んで対面する。
「はぁ、いつになったら戻るやら・・・」
「あの方のお遊びが終わるまででしょうね」
一方は呆れ、一方は業務とばかりに淡々と言葉を紡いでいく。
「・・・もう少し待つしかないか」
「もう少しではすまないかと思われます」
「ふぅ・・・そうだな」
そんな言葉が、とある一室にて交わされていた。
アドルフ・・・新たな仲間?と冒険の始まりです。
帝都で繰り広げられる物語・・・どうぞご覧あれ。
宜しければ、本文下にある評価の方是非ともお願い致します!
遠慮なくこの物語を評価して下さい!!
何か変なところ、見にくい、誤字だ!などがあればどしどし教えて頂けると嬉しいです。
(言い換えでこういうのがありますよなどが合ったら教えてください。例:取得→習得、思いやる→慮る、聞こえる→耳に届くなど)
感想や活動報告の方にコメント頂けると私の気力になりますので気軽にどうぞ!!




