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クールJKとホットJK  作者: 森坂 輝
初めての都会デート(百合ではない)
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初めての都会デート(百合ではない)-3

まぁ、そんな訳で非常に小雪さんは目立つんですよ。街中にモデルみたいな人がいたらそりゃ男の人の大半は振り向きますよね。


かくいう私は隣のその圧倒的な存在感によって存在が消えかけている。多分周りの人の目に私の姿は映ってないレベル。


「え、あの人超美人じゃない!? 芸能人か何かかな!?」


「テレビでは見たことないけど、モデルさんとかかな…」


小雪さんのその存在感は必ずしも男性のものばかりでなく、女性ですらその目線を惹き付ける。


女性は美しいものには目がない。美しければそれが男性であろうと女性であろうと目を奪われる。


私も最初は目を奪われたものだ。なんという美少女なのかと。中身は炎の擬人化みたいな人ですけど。


「イヤッフゥゥゥゥゥ!!! 太陽暑いぜ!! 私とどっちが熱いか勝負しないかい!?」


「流石に太陽熱には…、いえ、余裕で勝てそうですね。ウザさでは」


太陽の温度は表面で6000℃、中心で1500万℃くらいだった気がします。流石の小雪さんでも燃え尽きるレベル。生きてたらもう怖い。


こんなアホみたいな発言も周囲の人にはその大半は聞こえていない。聞こえていたとしても、少し癖のある娘だと解釈されてしまうかもしれないのであまり問題は無いのだろう。


「…ねーねー、お嬢さん達!!」


不意に聞こえてきた言葉は、なんというか軽そうな声。それこそ浮きそうなくらい。


私達にかけられた声だと分かったのは、その声の主が私達の前から歩いてくるからだ。


その男達は私達にどんどん近付いてきて、双方の距離が1mを切ろうかというところで立ち止まった。


「良かったら俺達と遊ばなーい? カラオケとかボウリングとかさ!! 奢るよ?」


こ、これは…俗に言うナンパ、というやつだろうか。見ず知らずの女性に声をかけて遊びに誘うとかコミュ力が高過ぎて既に敗北している感じがする。


お嬢さん達と言われたもののこの人達の目的は当然のことながら小雪さんだろう。私は隣を歩いていたからついでに誘われただけに過ぎない。


「こういうの初めて? 俺達が色々教えてあげるよ~」


私達が少しの間黙っていたのを見て、ナンパ男1は優しく言葉をかける。一体何を教えてくれるんでしょうね、本当に。


とはいえ、彼らはすぐに後悔することだろう。誘った相手が悪すぎる。見た目だけで判断したら痛い目を見ると、彼らは今日学ぶことになるだろう。


きっと、彼らも小雪さんの本性を見たらすぐさま撤退するだろう…と小雪さんの方に目配せをすると…


「え、え、あの…その…」


そこには、困ったように言葉詰まらせるただの美少女がいた。

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