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竜の薬師  作者: もんた
第3章 学園編-中編
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第26節『【クァンテの金槌】』

どうも、もんたです。

随分間が空いてしまって申し訳ありません。。

少々リアルがごたついていて更新タイミングぶれるかもしれませんが、

しっかり更新続けていきますので、読んでいただければ嬉しいです。


それではどうぞ。




 シャンドラさんたちと別れて三人で職人街の方へ向かう。

 三人とは言っても、離れた場所から護衛のために冒険者のような恰好をした騎士団員が見守ってくれているらしい。

 街中を領主様の娘が歩き回るわけだし、当たり前と言えば当たり前なんだけど。


 街の中央にある噴水広場から西側へ進むと、いろんな職人さんたちの工房やらお店が固まっているエリアになる。

 基本的には街の中心部に行くにつれて販売や注文を取るための店舗があって、奥に行くにつれて工房が立ち並んでるような感じ。

 理由は簡単で、金属や木を叩く音がうるさいから。

 【クァンテの金槌】のお店にいた人に聞くとバックスは工房の方で作業をしているとのことだったので、教えてもらった通りに10分ほど歩いていく。







「すいません、ここは【クァンテの金槌】の工房で合ってますか?」

「ん?そうだが…なんだ坊主に嬢ちゃん。遊びで来るようなとこじゃねぇぞ。道具の注文なら店の方に行きな。」

「あ、いえ、バックスの知り合いなんです。こっちに居ると聞いてきたんですが…」

「…あぁ。若の同級生ね。いるぜ、ちょっと待ってな。…オイ!!おう、お前でいい!若呼んで来い!!ダチがきてんぞって言えばいい!!あぁ!?女待たせんなってケツ蹴っ飛ばしてでも連れて来いや!!!」

「お、おっきな声ですね…」

「びっくりしました…」



「あー…すまねぇな嬢ちゃん方。聞いてわかる通り色々とやかましいんでね。こうでもしねぇと話通じないんだわ。っと、言ってる傍から来たみたいだぜ。」





 おじさんの指の先に目を向けるとこっちを見て結構な速さで走ってくるバックスがいた。





「急にごめんね、バックス。」

「はぁはぁ…い、いや、大丈夫だ…」

「若も隅に置けないねぇ。こんな別嬪さんと知り合いたぁやるじゃあないの。どっちを狙ってんだ?」





 バックスはニヤニヤと話すおじさんの頭を握っていた木の板で間髪入れず叩き入れた。

 ソラリアにアイナは褒められて嬉しそう。





「ワイテさんバカか!!この人が誰かわかんねぇの!?」

「ってぇ…。あぁ?…あ!?」

「知らねぇぞどうなっても!!」

「ちょっ、そ、ソラリア、お、お嬢様!?本日もご機嫌うるわしゅう…?」


「ふふふっ。はい。ワイテさんこんにちは。」





 やっと気づいたみたい。

 バックスは頭を抱えて唸ってる。





「え、わ、若。俺打ち首?不敬罪?やべぇ?」

「知らないっすよもう…」

「ご友人なんでしょ!?なんとか!!」

「あははは!」





 話題の先の人はすっごく楽しそうだし大丈夫ですよ。

 バックスは縋り付いてくるワイテさんを引きはがそうとするけど、どうやったって無理だ。

 マットさんに近いくらい筋肉質な男をどうこう出来るような力は僕らにはない。





「だ、大丈夫ですよ。あはは…何にもなりませんから。ね、バックス。」

「ありがとうございます。どうも職人って仕事以外には適当になっちまうから…」

「お咎めなし?このまま仕事出来る?俺。」

「大の大人が情けねぇ…ワイテさんは親父に話してきてもらっていいすか。」

「おう!!」





 あっという間に工房の奥に消えていった。





「いやぁ…うちの職人がすいませんね。それで、今日はどうしたんですか?アイナさんまでいるし。」

「用事があるのはマルクの方なんです。私たちはついてきただけなの。」

「マルクが?」

「そう。これ、手入れしてほしいなって思ってさ。」

「お!仕事の依頼か!いいねぇ!!」





 バックスはダガーを手渡すと真剣な表情で細かく調べだした。

 普段とは全然違うし、職人って感じがしてかっこいい。

 裏と表と刃の部分を確認するとぐっと眉をひそめた。





「ん~研ぐくらいなら出来そうではあるけど、親父かワイテさんに任せた方がいいかもな。」

「バックスじゃできないってこと?」


「そうじゃない。…いや、そうだな。俺じゃ無理かもしんねぇ。素材が良すぎる。」

「どういうこと?」


「これ、多分ミスリルを使ってあるだろ?ミスリル製の武器は魔力をよく通すってのは知ってると思うけど、基本的には手入れの時にも魔力を通さないといけないんだ。数回位ならいんだけど、ずっと魔力を通さないで手入れしてるとそのうち切れ味が落ちたり、最悪逆に()()()しちゃうんだ。軽く拭くとかそういうのは別にいいんだけどな。」

「そうだったんだ…知らなかったよ。」

「そもそもミスリル製の道具なんてそう出回るもんでもないしな。アイナさんとこも滅多に扱わないだろ?」

「そうですね。騎士団やギルドから稀に依頼があってミスリル自体を卸すことはあっても武器や防具を取り扱うことはなかなか。」

「てなわけで正しい手入れの仕方なんて一部の人間しか知らないし、知ってても出来ないとか()()なんだよ。剣士だからって魔法の訓練してないせいで手入れできないとかあるんだぜ?」

「それは…」

「まぁ気持ちは分からなくもないというか…」

「良し悪しだとは思うけどな。てなわけで、自分のダチの武器だから手入れしてやりたいけど、それでダメにしていざという時に…なんてのは嫌だからな。これ、預かってもいいか?俺から親父に頼んでみるよ。」





 結局料金は後払いでバックスのお父さんに手入れをお願いすることにした。

 2日ほどすれば出来上がるということだったので、そのまま工房を離れアイナを商会まで送り届けた。




 …屋敷に戻った後、夕食の席で今日のデートコースについて、またお叱りを受けるなんて想像もしてなかった。





お読みいただきありがとうございます。

そろそろ本章落ち着けようかな?という感じですね


日々暑くなってきております。

福岡もと~っても暑く…みなさん熱中症にはお気を付けください!




面白かった、続きはよ!と思っていただけたら、

ぜひブックマーク、ちょっと下の高評価ボタン押していただければと思います!


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