ルネークスendA
以前は図書室で真ん中から右、左にいきギミックを解いた。
冬休みが終わったので、ルネークス先生に報告する。
「先生、探索に行きましょうよ」
「えー」
「そんな嫌そうな顔しなくても」
「もう地下とかギミックとかで喜ぶ年じゃないです」
と先生は言うが、渋々ついてきてくれた。
「あれ……」
私、仕掛け放置して帰ったのに、なんでもとに戻っているんだろう。
「どうしたんですか?」
「あ、なんでもないです」
きっと自動で元に戻る魔法の仕掛けがあったに違いない。
以前やった通りにやると、手をのせる場所が現れた。
手形のくぼみは四つあって、私が両手をのせるだけでは残りが不可能に等しい。
「なるほど、手が四つあればいいということですか」
先生の両手が乗ると、カチリという音がして扉が開いた。
「あいた!」
「行きましょう!」
私たちはすかさず中に入る。某有名映画のあれみたいに地面が湿っていたりはしない。
「足場は人の手が入ったように歩きやすいですね」
学園を創立した人作ったと考えるのが妥当、となれば学園長がそうなのかな。
さらに奥に進むと、なにやらやばそうな気配がした。
首輪もなにもなく近くに変な怪物がいるようで、なにやら空気が熱くなってきた。
「まさか……」
それはおそらく火のドラゴンで、本来なら厳重に鍵がかかった部屋にいるべき怪物。
なにやら姿を見せて、早々こちらをにらんでいる。
《グルル……》
「我が守護神たる蛟<ミズチ>よ、彼の者を沈めたまえ」
ルネークス先生はドラゴンに大きく渦を巻いた水をくらわせた。
「いたっ!」
その衝撃でドラゴンの牙がもげて、私の右足にかすめた。
「君に怪我をさせてしまうなんて……すみません」
「ちょっとかすっただけですよ」
ルネークス先生は私を横に抱えて医務室へいくが、すれ違う皆の視線が半端ではなかった。
医務室には誰もいなくて、先生は包帯を棚から取り出す。
「あの先生、消毒だけで大丈夫ですから。ていうか治癒魔法でいいんじゃ?」
「あ……それもそうですね」
ルネークス先生は包帯を元の場所へしまう。
「私が先生を誘わなければこんなことにはならなかったよね……」
大した怪我をしたわけじゃないけど申し訳ない気持ちでいっぱいだ。
「教師が生徒を守るのは当然ですから、あまり気になさらず」
一瞬ドキッとしたけど、先生は先生だから誰にでも優しいんだし、期待しちゃだめだよね。
「足をこちらへ」
「え……でも」
{現行犯か?}
{ばかおすな}
悶着していると、なんか扉の方から小声で会話が
聞こえてきた。
「何をしているんですか」
先生はガラリとドアをスライドする。案の定三人が聞き耳をたてていた。
「なんでもないです。ごゆっくり~」
コンファルが二人の後ろ首をひいて去っていった。
―――それにしても彼らには盛大な勘違いをされてしまったようだ。
「彼らときたら聞き耳をたてるなんて困りますね」
「よりによって私と噂が立つなんて迷惑だよね」
ただでさえ周りからは金目当てとか思われていそうなのに。
「そうですね君に会えなくなりますから。そうだ治癒魔法は……」
「大丈夫ですから!」
【ベストend・・消毒液と流した言葉】




