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???
それは混乱していた。
それは搾取する側であった。
故に搾取された事はなく、対応も出来ない。
知恵がないので対応策も湧かない。
為す術もなく吸われていく魔力
魔力と融合している力も抜けていく。
強大な力を持つ、それ
しかし食欲だけで構成された意識は吸収以外に出来る事は無い
否、出来る事が分からない。
誰にも滅ぼす事の出来なかった。それ、は一人の少年により
誰にも気付かれず、呪いと共にその生涯を閉じた。
「ふぅ」
吸収を終えた俺の前に、ワープゲートが出現していた。
「ざっとこんなもんだ」
どうだ?とばかりにフレアを見る。
「ケイジ・・・貴方本当に人間?」
呆然とした顔のフレア
「夢だからな!」
俺は断言する、今なら神様だって倒せそうだ。
「・・・ふふっそうね・・・・んっ?」
フレアが何かに気づいたように目線を上に上げる
俺も釣られて上を見上げ、、
「っ!」
瞬間とても柔らかい何かが俺の唇に触れていた。
「ふわっ」
呆然としてただ声が漏れた。
「ありがとっ・・かっこよかったよ!」
夢だしねと言い残しフレアはワープゲートに消えていった。
俺は唇に残る余韻に暫く惚けていた、、、夢、、だよな?




