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ダンジョンの地縛霊に就職させられました。(仮)  作者: ウルシェ
第1章 洞窟に就職
8/9

「ステータス2」と「ダンマス本登録3」




【レベル】が存在しない、現在は試練を超えたとしても、特にも、損にもならないか。



『・・・【レベル】が解放させる、【ダンジョンコア】との契約後は本登録後のことか?

 今、ステータスでは現在なしとなっているが。』



―――はい、仮登録では【レベル】はありません。

 仮登録では上がらないのでは無く、存在しないのです。

 初期のゼロ、と言うことでもありません。

 現在は本登録後でないと【レベル】は存在しません。

 コアが出来た当初は仮登録から【レベル】が解放されたそうですが。―――



『・・・何で無くなったんだ。

 まさか、不正行為でもあったのか?』



―――蒼様鋭いですね、そのとおりです。

 不正がありました。

 仮登録から【レベル】を解放すると、ある抜け道が出来るんです。

 それを多くのマスター、ダンジョンコア達が行ったため不正行為になりました。

 ・・・何だと思いますか?―――



不正な抜け道を、態々見つけるとは、迷惑な奴らも居たもんだ。


真面目にやっている者たちのことも、少しは考えて欲しいものだ。


………。


ふむ、抜け道……。


仮登録でも【レベル】があがる。


となると……、仮登録の時に【レベル】を上げてから、本登録をすることで、何かが起こるのか?


あるとすれば、本登録後のマスターのステータスが変化して、格段に強くなるこかか。



『もしかすると、だが・・・仮登録の時に【レベル】を上げて本登録すると。

 本登録後のマスターの初期【レベル】が仮登録の最終【レベル】と同じになる?

 ・・・もしくは、本登録後のマスターのステータスが上昇するとかか?』



―――後者は間違ってはいません。

 【レベル】を上げてかの本登録では、ほんの少しだけマスターのステータスが強化されます。

 さすがに、前者のレベルを引き継げる場合は・・・もはや故障でしょう。

 一考の余地無しで〈種族値〉のシステムが無くなりますね。―――



【レベル】の引き継ぎは流石に……、行き過ぎ、やり過ぎ……か。


後は、何かあったかな。


……ダメだ、思いつかん。



―――説明が途中なので、そろそろ時間切れとしましょう。

 不正行為で一番大きかったのは別の部分です。

 【レベル】が上がるとステータスの上昇と共に二つのポイントが自動的に入手できます。

 ポイント名は〈DPダンジョンポイント〉と〈SPステータスポイント〉。

 当時は〈DP(ダンジョンポイント)〉と〈SP(ステータスポイント)〉は仮登録の時に【レベル】を上げても入手はできていました。

 ですが、そのポイントは仮登録の間しか使うことができず、本登録が終われば無くなり、〇ポイントからのスタートで新しくポイントを稼がないといけない様になっていたのです。―――



……ん?〈DP(ダンジョンポイント)〉と〈SP(ステータスポイント)〉?



―――不正行為をしたマスターとコアが何を考えたのかは薄々わかっているとは思います。

 【レベル】を上げてポイントが得られるとしても、それは仮登録中の話です。

 得たポイントを使ってできることも仮登録の段階まで、登録を進めてステータスが見れて【レベル】の説明が終わってからと考えると碌に【レベル】上げが出来た者の方が珍しかったはずです。

 そんな状況で【レベル】上げが出来てポイントを使い切れない程稼げるのは優秀で賢い者と言って良かったのかもしれません。

 恐らくは折角稼いだポイントを仮登録中に使い切ることが出来ず、かといってこのまま本登録を進んでしまって失ってしまうのが惜しい、もったいない、何とかする方法はないか。

 そんなことを思ってしまった彼らは仮登録の時に貯めた〈DP(ダンジョンポイント)〉と〈SP(ステータスポイント)〉のポイントを如何にか本登録後にも使える様にする方法がないかと色々試したそうです。

 結果、彼らは強引な方法ではありますが抜け道を見つけ出すに至りました。

 彼らは愚かではありましたが無能ではなく優秀なマスター達でした。

 ですが目標に向かって突っ走って周りが見えなくなり不正行為をしてしまったのは、優秀過ぎて頭が良すぎるのも考え物だとしか言いようがありません。―――



確かに、考え物だけど・・・。


ちょっと待て。



―――その事件の少し後、掲示板で暴露されたのなんですが、仮登録の時のポイントを本登録後に使える様にする方法は正規の方法でしっかりと準備されていたことがわかりました。

 正規の方法があったにも関わらず、そのことに気が付かず、不正になるまで止まらずに間違えた方法のままポイントを使おうとしたアホマスター達+αがいたと言う話です。

 用意されていた方法とは違って、不正行為で強引に使える様にした〈DP(ダンジョンポイント)〉や〈SP(ステータスポイント)〉では管理側もバグや不具合としてしか処理のしようがないです。―――



だから、ちょっと待て。



『・・・ちょっと待て待て待て。

 いいから、話一回止めて!?』



DP(ダンジョンポイント)〉って、何だ??


SP(ステータスポイント)〉も説明なんて、私は一切、聞いて無いぞ。



『・・・なあ、ニュクス。

 お前その〈DP(ダンジョンポイント)〉とか〈SP(ステータスポイント)〉の説明って私にしたか?』



―――いいえ。

 説明していません。

 聞かれませんでしたので。―――



こいつ……、聞かれなかったら、教えないのかよ。


これで答えられたら、逆に凄い。


未来予測が可能な、予言者でもないと、正確に当てるなんて無理だろう。


まだ説明の途中のクイズで、早押し回答して、正解するようなものだ。



『・・・とりあえず、その二つのポイントの説明からだ。

 後、さっきの問題はお前のルール違反で反則負け。

 制限時間も聞いてないぞ。

 勝負は無効だ無効。

 公平なルールでやり直しを要求する!!』



―――はあ、はい。

 DPとSPの説明ですね。

 そちらは了解しました。

 が、ルールは事前に確認を怠った蒼様の落ち度です。

 それと、勝負をした覚えもありません。

 案外負けず嫌いなのですね。―――



『・・・・・説明早よ。』



―――了解です、DPとはダンジョンポイントのことです。

 【ダンジョンマスター】になった者が入手、使用できるポイントです。

 経験を重ねて【レベル】が上昇すると固定で三p獲得することができます。

 使い道としては自身の【ダンジョン】の拡張を早め、〈アクセサリー化〉したコアの能力強化をしたりします。

 【ダンジョン】関係の物に使える強化ポイントですね。

 DPを使用したい場合はニュクスに声をお掛け頂ければ使用可能ですので。―――



ダンマス専用だけど、マスター自身に使える訳じゃないな。


【ダンジョン】と、コアのためのポイントだな、これ。


心なしか……、ニュクスの声が弾んで聞こえる。


……ふむ。



―――反対にSPはステータスポイント。

 【ダンジョンマスター】のステータスの各種数値を強化することができます。

 此方は【ダンジョンマスター】でなくても普通の生活をしているだけで不定期に獲得できます。

 SPもDPと同じく基本的に【ダンジョンマスター】専用のポイントではありますが、【ダンジョン】の仕組みを知っている一部の者は知っている場合はあります。

 通常はステータスなど視認できませんから自身で割り振ることができず自動でランダムにステータスの各種数値を強化してしまいます。

 【ダンジョンマスター】の場合は自動で強化されませんが、固定で五pのSPを獲得可能です。

 ステータスから蒼様が御自分で割り振りできます。

 その他にも多量のSPを使用せずに貯めておくと、消費することでダンマスの〈種族〉を高位の者に昇華させることがあります。

 ダンマス強化用の専用ポイントでしょうか。―――



対してこっちは、完全にダンマス専用で、マスター用のポイントだな。


私には、こっちの方が重要そうだ。


それに〈種族〉の昇華は、かなり気になる。



『・・・私の種族は昇華されると何になるんだ?』



―――蒼様の〈種族〉は『水棲小霊魂』です。

 通常の場合ですと、昇華したら『水棲霊魂』ですね。

 普通に姿が大きくなるようです。

 蒼様の体感した経験次第では別の姿になることもあります。―――



経験となると、私がしたいことでもいいんだよな。


これは楽しみだな。


何をしたいか、良く考えておかないとな。



『・・・次、頼む。』



―――はい、では〈属性〉の説明ですね。

 〈属性〉は生物、霊体、自然物のすべてが持つものです。

 生物の属性は出身地や始まりの場所で決まり。

 霊体の属性は死んだ時の場所と状況で決まり。

 自然物の〈属性〉は長時間過ごした場所に合わせて変わります。

 例外は高位の存在が長時間近くにいた場合です。

 その存在の影響を受けて〈属性〉が変わる場合があります―――



―――蒼様の場合、水辺に棲んだ小型生物の死後の霊魂ですので。

 死んだ時の場所が水辺なので『水属性』を。

 小型生物の霊の集合体である霊魂から『霊属性』を。

 それと『無属性』を持っていますね。

 『無属性』は持っている場合もあれば持っていない場合もあります。

 『無属性』を持つ者と持たない者。

 この条件は現在は明確には判明していません。―――



水と霊、そして無属性……、私の〈属性〉は3属性か。


……ん、〈属性〉があるってことは。


魔法とか魔術、普通は使えない能力があるんじゃないか!!



―――蒼様一応言っておきます。

 魔法も魔術も存在します。

 普通は使えない能力かは存じ上げませんが。―――



『・・・まだ何も言っていないのだが。

 って待て!あるのか魔法!?

 そして!魔術も!!?』



―――ありますよ魔法も魔術も。

 こちらとしては蒼様が魔法などの知識を有していることの方が驚嘆すべき所です。

 ですが今はステータスの説明中ですので、このお話はまた今度です。

 細部まで説明、解説を入れていると長くなりますよ・・・すごく。―――



む~……、長くなるなら仕方ないか。



『・・・いや、そうじゃないそうじゃないぞ私。

 何で私の思考が分かったんだニュクス!

 まさか、読心術か!!』



―――違います。

 仮登録が進んだ影響です。

 蒼様の思考をある程度感じって予測しております。―――



こわっ!こっわ……。


それ、読心術よりも酷いことになってるぞ。


いつの間にか私の思考、ニュクスに常時監視されているじゃないか!?



―――〈属性〉の説明は以上です。

 〈所属〉の説明に入りますね。―――



『・・・む~~。むむむっ。』



―――〈所属〉とは簡潔に言ってしまえば《掲示板》に参加し、【派閥】に加入することで決まります。

 仮登録では《掲示板》は閲覧しかできません。

 なので、仮登録中は必ず『無所属』 です。―――



ついに、私の返事も聞かず、淡々と話を進め始めたぞ此奴(こいつ)


……余計な抵抗は無意味か。



『・・・《掲示板》の【派閥】に加入すると何が変わるんだ?

 ニュクスが言ってた初期組が参加してる【派閥】もあるんだろ。』



―――《掲示板》にはそれそれの【派閥参加者専用】の《書き込み掲示板》があります。

 《専用掲示板》は派閥が作られるごとに掲示板内で勝手に制作されます。

 【派閥】に加入するとその《専用掲示板内》で発言権が得られます。  

 そして、一番の利点として同派閥の【ダンジョン】は繋げることができます。

 このことを【迷宮化】と呼びます。―――



【迷宮化】ね。


【ダンジョン】同士を繋げて、迷路にするってことかな。


……どうやってだろうか?


仕組みが気になるが、またニュクスの説明が長くなりそうだし、時間に余裕がある時にでも、じっくりと考察するか。


しっかし、まぁ……、複数の【ダンジョン】を繋げることが出来れば、凄いことになりそうだな。



『・・・それは凄すぎやしないか。

 単純に考えて【ダンジョン】の広さが2倍かそれ以上になるんだろ?

 【派閥】に入るのは最早、絶対条件じゃないか。』



―――甘いですね蒼様。

 【派閥】に入るのは兎も角として。

 【迷宮化】には細かな決まりや条件が無数に存在します。

 そう単純なことではありません。―――



あ~……、やっぱりか。


少し考えただけでも、リスク込みだと予測できる程、便利な機能が多いし、そう簡単には行かないよな。



『・・・これから本登録したら【ダンジョン】を繋げることもあるかもしれない。

 一応、条件を聞いておこうかな。』



―――了解しました。

 随分先のことになりそうですが確かに必要ですね。

 ですが、少し長くなりますので・・・その前に。―――



……?その前に?


 

―――おめでとうございます。

 登録可能な数値まで魔力が回復しました。

 〈魔力パターン登録〉を開始しますか?―――



え、もう回復したのか!?


えっと、ステータス!!




 ■ ■ ■



〈マスター名(仮)〉 : 『蒼水晶あおすいしょう』

〈契約中コア名(仮)〉 : 『夜ニュクス』

〈種族〉 : 『水棲小霊魂』

種族値レベル〉 : 『現在なし』

〈属性〉 : 『水、霊、無』

〈所属〉 : 『無所属』 

〈HPヒットポイント(体力)〉 : 五〇 / 五〇(±0)

〈MPマジックポイント(魔力)〉 : 一七八〇 / 一五二五(±0)



 ■ ■ ■




今は一五二五、……約八,五割は超えているな。


ちょっと前に見たときは、一〇〇〇もなかったのに。


いつの間にかって感じだな。


それだけの時間、話込んでいたのか。



『・・・魔力は足りている理由だから、気絶はしないか。

 良し、登録初めてくれ。

 あ、〈魔力パターン登録〉だけだぞ。』



コアに触ってと。


お、光った光った。



―――っち(小声)、了解です。

 〈魔力パターン登録〉を始めます。

 ・・・魔力を吸収します。―――



体から力が抜けていくな……。


前より辛いぞ、これ。


ダンジョンコアの光る感覚も短いし。



『・・・なあ、ニュクス。

 魔力抜くの早くないか?』



―――そんなことは無いです。

 至って、普通です。

 それよりも【迷宮化】のための条件を説明しましょう。―――



そうだな、頼む。


あ~~~、体がダルイ………。

 


―――では、説明を始めます。

 まず第一に、【迷宮化】をする相手【ダンジョン】を見つけることが難しいのです。

 同派閥の【ダンジョン】同士でも互いに求めている物、結果は様々です。

 自身の【ダンジョン】の都合、求めている結果と相手の【ダンジョン】の都合、求めている結果が上手く噛み合わない場合が多いですね。

どちらかが一方を従わせようなどすれば【迷宮化】どころの話では無くなります。

最悪が侵略戦争ですね。―――



相手が【迷宮化】したい理由と、こちらが【迷宮化】したい理由か。


難しい問題だな、これは。


片方が相手の都合を無視して、【ダンジョン】の【迷宮化】を進め過ぎると、即戦争開始だもんな。



―――次が第二に、信頼の置けるダンマスとコアを見つめることに苦労します。

 【迷宮化】を実行することはこちらも相手も自由に互いの【ダンジョン】内を行き来できることを意味しています。

 相手のダンマスとコアが信用の置ける者でなければ安心を得られないどころか、外敵を自身の体内で放し飼いする様ものです。―――



信頼関係、……か。


それは何とも……、得難いものだな。


信頼関係とは普通、長い時間を掛けなければ、得られない物だし。


背中を預けなければならない相手は、双方共に【ダンジョンマスター】だ。


少なくとも、どんな相手であっても一、二年は欲しいな。


最初の判断を誤って、敵となる【ダンジョン】と繋げてしまったら……、状況は最悪になる。



―――第三に、【迷宮化】には必要な物が多すぎることです。

 同派閥の【ダンジョン】同士を繋げる際に必要になる幾つかの内、もっとも大変なのは〈DP〉の確保です。

 どれだけ規模の小さな【ダンジョン】同士の【迷宮化】でも合計で最低七〇ポイントの〈DP〉を消費しなければなりません。

 巨大に成長した【ダンジョン】の場合は、二〇〇ポイントは下らないですね。―――



最低?……七〇ポイント。


と、なると。


【レベル】的には、最低でも……。



『・・・最低でも二四【レベル】ないとできないと?

 でも、それならどうにかできないか?』



―――〈DP〉は【ダンジョン】関係のことで結構使います。

 恐らくですが、最低でも三五【レベル】以上は必要です。

 そうしないと【ダンジョン】同士を繋げる前に何処かで行き止まるかと。―――



それならば、仕方ないか。







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