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第47話
この男子高校生の日常編は50話くらいで終了にしたいと思ってます。
では47話目です。どうぞ。
あれは嘘だ。冗談だ。引っ越しの件を話すためにこんなセッティングをするわけがない。俺もそこまで鈍感ではない。結衣は間違いなくあの言葉を言ってくるはずだ。しかし、いつからなのだろうか。結衣がそんなふうに俺を見るようになったのは。
俺の家族と結衣の家族は、家族ぐるみで付き合いが長い。同い年であった俺と結衣は、異性だろうと幼稚園生であったことから自然と仲が良くなった。思い返せば俺たちが小学校高学年の頃からだろうか。女性特有の成長と並行するように、結衣の俺へ対する態度が変わっていったのは。
ほんと、今思えば、だ。当時の俺にはそんな話などさらさら興味がなかったのだから、分かるわけもなかった。……今の俺はどうだろうか。気持ちに答えるほどの……答えていいほどの器があるのだろうか、俺に。
結衣が口を開いてから結衣は固まったままだった。ここで男の俺がリードしてあげるべきなのだろうか。そうこうしている内に観覧車は半分を過ぎ、会話もないまま四分の三を過ぎ、三百六十度地点の地上に着いてしまった。
1分間の読書、ありがとうございました。
また今日の18時に会えることを願っています。




