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二十

 すぐに掛け布団をめくった彼。そこには


「む、胸に、しょ、小刀が……」


 これに


「う、う、うっそお?」


 思わず後ずさりした喜助、卓にぶつかって、それをひっくり返してしまった。

 そして、慌てて散らばった物を拾おうとしたところ


「き、喜助さん。て、手は触れぬほうが、キセルや薬入れやらには……そ、それより、早く鈴木様を!」


「そ、そらそうだ! じゃあ」


 すぐに飛び出そうとした喜助、その時ちょうど


「自分ら、何騒いでんねん?」


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