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珈琲と占いの店 地底人10

 太田まりあの話⑦


 それから一月半後の夏休み明け。私を取り巻く環境は一変した。まずB組内では『自裁の魔女』の噂が一学期以上に流布していた。そしてクラスメイトたちは随分と荒んでいるように見えた。別に目に見えて非行に走っているというわけではない。たぶん大人たちから見たらそれは雰囲気が変わったな……。程度のものだと思う。


 そんな荒んだ空気の中に急に放り込まれたからだろう。私は次第にB組内でどう立ち回れば良いか分からなくなった。そしてそれと時を同じくしてクラス内では藤岡くんへのいじめが苛烈になっていった――。

 

 いじめの内容。それは正直話したくない。そう思うほど酷いものだった。藤岡くんへの暴言なんてのは日常茶飯事だったし、それを超えて暴力に近いことも度々行われていた。でも……。残念なことにB組の生徒たちはみんな大人への対応だけは上手かったのだ。おそらくそれは私も含めた彼ら全員が幼い頃から大人の顔色を覗うような生き方をしてきたからだと思う。


 そんな中で私はただただみんなの顔色を覗いながら過ごすことしかできなかった。だから思う。自分もこのいじめ事件の加害者の一人だと――。

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