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歪む歪んだ女の子のお話。
久し振りに人を殺した感触は、とても不快だったけれど。
「こんなこと」で私を見てくれるなら、かまわないと思った。
自然と、口角があがる。
二人と、一つ。
血の臭いが、部屋いっぱいに漂う。
血まみれの、人だったモノがベッドに横たわってる。
「・・・どうしたの、西川くん。」
この喜ぶべき状況下に西川くんの表情は悲痛なまでに歪んでる。
包丁を手から滑り落とし、床に包丁が打ち付けられる。
私は、西川くんにそっと近寄る。
そうして、耳元で囁く。
「こんな奴にまで悲しんであげられるなんて、やっぱり優しいね。西川くんは。」
ぴくっと、西川くんの肩が揺れる。
「・・・して、」
「なあに?」
「どうしてここまでするんだよ!どうして、どうして・・・っ!」
「・・・え?」
「どうして、いつもいつも僕の大切な人ばかり!!」
たいせつ、なんて。
そんなの、
「知らない。」
嘘だ。
「しらない、しらないしらない。」
うそだうそだ。
「しらないしらないしらないしらな・・っう、あああああああ!!」
「え?」
たいせつなんて、しらない。




