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誘拐

「君には決まった相手がいるのかい?」ヒロのダンスの相手が耳元で口を開く。


「あ、相手とは……?」ヒロは男の言っている意味が理解出来ずに聞き返した。


「収穫祭が終わったあと、気に入った男女が一緒に夜を明かすのが決まりなんだ。君さえ良ければ俺と、どうかな?」男は少し嫌らしい目でヒロの顔を見た。


「いや、お、いや、私は……、それはいい……」ヒロは目を逸らしながら男の申し出を断った。


「いいって言うことは、良いって事だろ」男は言いながら必要以上にヒロの体に触れてくる。ヒロは背筋に悪寒が走るような気がした。だんだんと男の顔が近づいてきて今にも、ヒロの唇に吸い付く勢いであった。


「貴様!やめろ!気持ち悪い!!」ヒロは男の体を突き飛ばした。


「な、なにをしやがる!!」男が威勢よく言い放った瞬間、広場の真ん中で燃え盛っていた炎が一気に消えた。


「な、なんだ!?」突然の出来事にヒロは困惑する。


「こんばんわぁ!あなた、可愛いわね。わたしのコレクションに加えてあげるわ」ヒロの耳元で女の声が聞こえる。


「なっ!?」その瞬間ヒロの意識は遠くてなっていった。


「しまった!!フマ!地を照らせ!!」オリオンがそう叫ぶと天空にオリオンの使い魔、不死鳥のフマが現れて暗くなった地表を照らした。それは、日中のような明るさであった。


「オリオン様!ヒロが、ヒロがいない!!」カルディアはヒロが踊っていたであろう場所に走っていった。そこにはヒロに突き飛ばされた男が腰を抜かしている。


「あんたと一緒に踊っていた女の子……、ヒロは、ヒロはどこにいったの!?」カルディアは左手で男の胸ぐらを掴むと持ち上げた。その彼女の怪力に男の顔がひきつる。


「し、知らない!突然炎が消えたと思ったら、女の声がして……コレクション?とか言っていたんだ・・・・・・、明るくなったらあの女の子が消えていて……」カルディアはそこまで聞くと男の体を投げ飛ばすように突き放した。


「ヒロ!!ヒロ!!」カルディアはヒロの名前を呼びながら走り回る。


「ヒロ様!ヒロ様!」アウラ達も探す。

 カカがヒロの匂いをたぐってるようだ。


「ここから、先にはヒロ様の匂いはしないのね。きっと……」カカは言いながら夜空を指差した。


「僕の不注意だ……」オリオンが悔しそうに強く目を閉じた。



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