表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/76

へらへら


 その軽薄な顔。へらへら笑って、ごまかして。


 その冷たい眼差し。念を押すように、疑念を振り払って。


 君は何も信じていない。信じずとも、楽しく生きられると知っているから。


 そうして、君はその薬に手を伸ばしたんだ。


 そうすれば、人生をもっと楽に耐えられるような気がしたから。


 君が「こうなるとわかっていたなら、薬なんてやらなかった」と言うことでさえ、そうやって言うことが、君の心を慰めるからだろう?


 自分はそんなに馬鹿じゃなかったって、そう言いたいんだろう?


 それすなわち、君が永遠に自分の生に対して無責任であることを示しているんだ。


 へらへら笑って、どうでもよさそうな視線で生きて。


 背中を曲げて生きても、何の恥も覚えないんだ。


 そんな感情、しょうもないって片づけてきたから。


 うずくまって立ち上がれなかった人間を見て馬鹿だと笑ってきたから。


 君たちは正しくて、正しいゆえに、はいつくばっている。


 まだその笑顔は変わらない。その軽妙なやり口も。



 それでも君たちが魅力的に思えてしまう。


 君たちのように生きられたら、と思うことがあるんだ。


 どうしようもないのであれば。どうしようもなく死ぬしかないのなら、笑って死ぬべきだろうと、そう思うから。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ