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ろ、ロリコンという可能性も…?

「っ!?」


 目の前にいるのは美貌の人。

 一瞬目を疑ったが、直ぐに納得した。


 …ああ、そうか。これは俺の心が見せた夢か。ここ数日は彼女のことばかりを考えていたから。


 そんなことを思っていると、妄想の産物である彼女が声を発した。


「レヴィンさんって、もしかしてですがニートですか?」


「え…?」


 にー…と?


 なんだそれは。俺の夢の一部である彼女から、聞き慣れない言葉が飛び出すとは。


「あ!ニートはですね、自宅警備員のことなんです!家を愛し、いかに家に留まるかをつきつめた職業というかなんというか…」


 俺の困惑に気がついたのか、にーと、という職業について話しだす彼女。

 …しかし聞いてみると、それはただの引きこもりのような気がする。神の国にはそのような仕事が認められているのだろうか?


「その、にーと、というのは聞く限り、私には当てはまらないと思うのだが…」


 話の腰を折るようだが、否定しておく。嫌々ながら外に出て働いているというのに、家という安全地帯でのんびり働いている人間だとは思われたくない。特に彼女には。


「そ、そうですか!それならよかったです!」


 ほっとした様子で、やはりにーと、というのは問題のある職業なのだと理解した。誤解が解けて本当に良かった。


 …しかし、なにか違和感がある。なんだろう。



 それでですね、と彼女が切り出す。


「あの、エドウィン様!お聞きしたいことがあるのですが!」


「なんだ?」


「あの、メイドの分際で、何を聞くのかと思われるかもしれませんが!」


 メイド、か…。ああ、分かった。言葉遣いだ。『エドウィン様』呼びに敬語。前の砕けた口調と比べると、少々距離を感じる。


「遠慮なく言ってくれ。今更、無礼だなんだのと言うつもりは無い」


 神の国から来た女神の方が身分も高いのではないかと思うけどな。


「…その、キャシーさんという方についてなのですが」


 キャシー?

 屋敷ではずっと俺と居たキャシーと、俺と一度も会っていない彼女は面識も無いと思うが。


「キャシーがどうかしたのか?」


「いえ、エドウィン様とどのような関係なのか、お聞きしたくて」


 俺とキャシーの関係?


「そりゃ、主人とメイドの関係だが。それ以外に何かあるか?」


「その…恋人同士だとか、将来を誓い合っているとかは…?」


 は…?何を言っているんだ彼女は。キャシーと俺が…?意味がわからん。


「いや、そんなわけがないだろう…?」


 そんなことがありえるか…?


「あれ、違うのですか…?」


 首を傾げる彼女に、俺も首を捻るしかない。どういうことだ。ほんと意味がわからん。



 *


 良かった。レヴィンさんはニートでは無いようだ。ニートだったらどうしようかと思った。だって、ニートを恋人にすると、デートとか大変だよね。選択肢がお家デートしかないじゃない。アウトドア派の私にとって、それは困る。


 早速というか、キャシーさんという人について聞いてみた。


「キャシーがどうかしたのか?」


 キャシー!?呼び捨てですか!?

 そりゃさ、自分のメイドをなんて呼んでも構わないんだけどさ。それに、私もここのメイドなんですが。私も呼び捨てにしてくれていいのよ!仕えてる年月の差?そりゃそうなっちゃうだろうけど!!


 要約すると、一体キャシーさんとはどのような関係なの!!


「主人とメイドの関係だが。それ以外に何かあるか?」


 あっさりとしたご返答。私にとって悪くない返しではありますが。


 でもでも!主人とメイドって言っても、色々あるし!


「いや、そんなわけがないだろう…?」


 恋人同士とかじゃ、ないの…?ほんとに…?




 話を聞いてみると、キャシーさんは笑顔が可愛くて、笑うと頬がバラ色に染まり、えくぼが出来て可愛いんだそう。

 エドウィンさんが懇切丁寧に教えてくれた。誰が見てもキャシーさんは可愛いから、自分だけがキャシーさんに特別な感情を抱いてるわけではないんだよって。

 あれ。エドウィンさん、キャシーさんが可愛いって二回も言ってる。これは愛とか恋の予感。いや、これどう考えてもダメなやつやん…!!キャシーさんがアイドル級に可愛くて、そうでなくてもエドウィンさんには可愛く見えてて、二人の関係は主人とメイドで…。ああ!もう!アウトなやつやん…!!


「では、エドウィンさんはキャシーさんを愛しているのですね…」


「えーと、まあ、そうだな…」


「可愛くてしょうがないんですもんね…」


「まあな…」


「結婚も考えてますよね…」


「ああ…。って、えええ!?」


 ああやっぱり。だから私の告白を無下に…?


「それはないぞ!キャシーは俺の10歳年下だ!犯罪だぞ!!」


 え?


「エドウィンさん、何歳ですか?」


 この国での成人は15歳らしい。エドウィンさんが25歳未満ならギルティーだ。


「にじゅう…」


 小さな声でぼそっと飛び出た言葉に恐ろしい予感を覚えた。


「ろ、ロリコンという可能性も…?」


だって、あと5年待てば結婚できるしね…?





「はぁああ!?」


 ろりこん?この言葉はなんと不穏な響きを持っているんだ。それはなんだどういう意味だと頭の中がグルグルする。


「ロリコンとは、幼い少女を愛してしまうことです。少女でなく少年ならショタコンと言います」


 丁寧に説明してくれるメイド。もとい『彼女』。

 なんて呼べばいいのか分からなすぎてもう無理だ。しかも美人。目をそらさず見つめてくる瞳が美しい。女神。


 醜い銀髪の俺をこうも真っ直ぐに見つめるやつは初めてだ。表情には気をつけているが、ドキドキと心臓が跳ねているのがわかる。とりあえず、言わなければ。これだけは、言わなければ。


 小さく深呼吸。目を閉じて、ゆっくりと息を吐く。


 意を決して口を開く。


「俺はろりこんでは無い!絶対に違う!!」


大変お待たせいたしましたー!


みなさん、お久しぶり!!

リアルに追われている、そのありですっ!!


いやー、夏ですねー暑くなってきましたねー


みなさん体調に気をつけてくださいね!!


次回も更新は未定です!最後までお読み下さりありがとうございました!!( ᵕᴗᵕ )

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