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勇者パーティと子供食堂を合体させよう  作者: 元々島の人


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勇者パーティ揃う

さらに光の銃弾がどこからともなく飛んできて兵を攻撃した。

見るとこの世界で最先端の『魔導銃』を構えた青年がいた。


貴族の様に華やかでかつ動きやすい服と大きな帽子に身を包んでいる。

青年は帽子のずれを直して微笑んだ。 


「勇者パーティサブリーダーのローランド・スペイザーを宜しく」 

ローランドと言う人は流れるような動きで敵を倒していく。


さらに別方向から直径八十センチ近い火の玉が飛んできた。

振り向くと鬼の様な顔をした巨人がいた。

「ガ、ガアア」

「あいつ敵」


「いや、味方さ。あいつも勇者パーティさ」

 カミュ様が言った。


 弓兵がカミュ様達を狙う。

 すると今度は巨漢の男が立ちはだかり矢をからで受け折ってしまった。

「何て硬い体!」


「さて、そろそろ決めるか」

 カミュ様は剣を構え力を溜めて振りぬいた。

 光の波動で兵達は倒れた。


「見たか。勇者パーティの力」

 俺はぼうっとしていた。


 ところがである。

「はあはあ」


 あっさり悪人をやっつけたと思ったらすごく顔色が悪くやつれている。

 昨日までの俺みたいに。

 

みすぼらしさとは無縁のイメージのカミュ様が何といきなり言った。

「こ、ここで何か食べさせてください!」

「ど、土下座!」


この人本当に勇者なのか!

どう言う事なんだ


「実は俺達は金を盗まれてしまったんです!」

「え!」


「もうほとんど所持金がないんです! ど、どうか御慈悲を!」

 カミュは恥も外聞も無く床に頭を擦りつける。

 本当にこの人最強勇者!?


 何でも子供の頃から最強の強さでしかも普段は陽気で全然偉ぶらず

 普通の明るい少年みたいな人ですごく慕われてるらしい。


 銃を使った戦士も言う。

「お、俺も腹減ったっす!」


巨漢の堅物そうな男は謝った。

「おい見苦しいぞ。すみません」


「えええ?勇者パーティがそろって」

「グルルル!」

「え? 魔王か鬼みたいなやつ?」


「ああこいつは俺達の仲間ギガント。こう見えても善人だ」

「仲間なんですか!」

「人間と魔人の混血なんだ」

 

体の大きな硬そうな男が言った。


「やはりやめよう。おごってもらおうなんてあまりに見苦しい」

するとギガントと呼ばれる鬼みたいな奴が食べ物を見て反応した。

「グ、グルル……」


「こいつだけは食わせてやってください! こいつ一定量毎日食わないと狂暴化するんです」

「え!」


「わかりました」

 本当におじさんは四人におごった。


「う、嬉しい! こんなうまい物食べた事ないよ!」

「わきまえろ」

 三番手の巨漢が諭した。


 そして食べ終わるころ皆自己紹介を始めた。

「俺は勇者カミュ。こう見えて国から悪人討伐を命ぜられてます」


「俺はローランド。銃の名手のサブリーダーです」

「私はマキシマー。頑丈な体を生かしたパーテイの壁役です」


「ウーウー」

「こいつは半分怪物のギガント」


「このご恩は百倍にして返します」

「ところで何故ご主人は食べ物の無い人にあげてるんですか? 差し支えなければ」


「実は儂は魔王軍の兵器開発に力を貸したんじゃ」

「え?」

「お金がなかった時、魔法力を軍の兵器に使えと」


 機械が張り巡らされたアジトの大きな部屋で脅されていた。

「魔導大砲の作成に協力してもらう」


「儂は戦争の兵器を作った詫びとして魔法使いを辞め、何とか世の中に還元する事を考えたんだ」

「……す、すごい、すごすぎる」


「魔王軍が魔法を使った兵器を先の大戦でも使い多くの人の命を奪ったんだ」

 ローランドさんが言った。


「俺に支給された魔導銃も元々魔王軍の銃が基らしいんですよ」

「そうです」


「そして私が協力した兵器は多くの人を殺しました」


「……」


 ローランドさんは言った。

「あ、何かまずい雰囲気だな。せっかく皆美味しく食べてますし、この話はこのへんにしときません?」

「ぼ、僕もカミュ様達と会えるなんて夢みたいです」


「嬉しいよ名前知っててもらえて」

マキシマーさんが言った。

「ああ、あまりこいつを褒めないでください」


「え?」

 カミュ様はぎょっとした。

「本当の事を言ったらどうだ」


「あ、あう」

「先程盗まれたと言いましたが、こいつがお金を落としたんです」

「え!」


「うっかりとね」

「えー! 最強戦士と言われるカミュさんが……!」


「ぶっちゃけ、ミスは多いんだ」

「ええ……」


「俺は万能人間なんかとは程遠いよ。戦いが少し強いだけさ」

「いやでも、カミュさんは凄い人って語り継がれてますよ! 八歳でパーティに入って十歳で魔王の手下と戦ったとか」

「嬉しいなあ」


 ローランドさんが言った。

「試験は赤点ばかりで居眠り、遅刻のオンパレードだよ」


 マキシマーさんが言う。

「俺達がノート見せてやらなきゃ卒業出来なかったろう」

「わー言わないで。そんな事もあったな」

「凄い伝説は多いけど欠点は多いんだ。親近感持てたろう」


「ちょっと意外でした。カミュさんて屈託なく笑うし食べ物もすごく美味しそうに食べますよね」

「そりゃ笑顔がなきゃ、平和は来ないからさ」


 本当に罪のない顔で笑う人だな。

「俺はいつか皆を平和にする勇者になりたい」


「目標にする人とかいるんですか」

「ああ、俺はお金がないけど必死に生きてる人を尊敬するよ」


「え?」

「俺なんか戦いしか出来ない。他の仕事は務まらなそうだしね。運動神経だけだよ取柄は」


 謙虚だなあ。

ローランドさんが言った。

「俺はカミュの右腕なんだ」

「右腕、正式な部下とかじゃなくて?」


「こいつは自分で自分の事を右腕とか永遠の二番手とか言うんだ。別に決まってるわけじゃないけどね」


「俺はカミュに一回も勝った事がないんだ」

「ハナの差で勝っただけさ」


「いやハナの差って結構大きいんだよ。そこがはっきり差が出るんだ。で銃の腕を磨く事にしたのさ。俺もリーダーになりたかったじきあるけどこいつに負けを認め今は言うとおりにしてる。カミュのやる事は基本反対しない」


 マキシマーさんが言う。

「こいつは不思議な事にカミュには反対しないんだ」

「それだけ諦める程カミュが強いって事さ。永遠の二番手でいる事を決めたんだ」


「永遠の二番手ですか」

「俺はカミュの右腕として生きる事を決めたんだ。まあ、二番手ってリーダーより責任や負荷軽いから今は好きだ」


「遠慮しないでくれ。頼りにしてるんだ」

「銃を持つ姿決まってました」


「いやいや。ただ誰にも負けない物が欲しかったんだ。家の家には軍の試作型の銃が運び込まれていたんだ。触ろうとしたら怒られた。でも銃は凄くかっこいいと思ってまずおもちゃで練習してから銃の名手になる事を決めたんだ」

「凄い身のこなしが鮮やかでした」

「どんな体勢からでも素早く撃てる様にしてるんだ」


「でこいつは人と魔人の合いの子。諸事情で仲間になったんだ」

「グググ」

「怖い」


「こわがらなくていいよこいつ俺達の言葉おおむね理解してるから。でも一定以上」

「カミュさんてどういう家出身ですか?」

「農民だけど」


「あれ?」

「ん?」


「その宝石?」

「ああこれ? 親の手掛かりの指輪だよ」


「これ確か!」

「ん?」


「これ王家の名ですよね。俺は古文を解読できます。それにこの材質は聖極石と言う王家の人しか持ってない物だって」

「……」

 そして話が咲きこれからどうするかと言う事になった。

「食後の運動するか」


 二人は外へ出て手合いする事になった。

「まず俺は剣を使い、銃はペイント弾を使う」

 二人の戦いが始まった。


 一見互角だ。

「互角っぽく見えるがカミュが押してるんだ」

「本当だ。カミュさんには少し余裕がある」


 次にローランドさんは離れて銃を撃った。

 しかし次々放たれる弾を剣で撃ち落とすカミュさん。

「すごい」


 そしてお開きになった。

 マキシマーさんが代表して礼を言った。


「今日は本当にありがとうございました」

「この借りは必ず百倍にして返します。滅茶苦茶美味しかったです」


「じゃあ俺達は野宿します」

「僕も野宿します」


 で不意に聞かれた。

「君どこの所属?」

「追い出されました」


 その時さっきの倒れている兵士が目に入った。

「あーあいつ、僕の仲間が魔王軍と内通してるとか言ってました。気絶してる」


「じゃああても決まってないって事か?」

「はい」


「そんな」

「お、俺、恩返しをする為ここで働きたいです。ただでも」


 何とカミュさんも言った。

「俺もここで働きたいです! 勇者パーティを捨てても」


 マキシマーさんはさすがに止めた。

「真面目に言ってるのか!」


「大真面目さ。俺は恩返しとしてここで働かせてもらいたい!」

「俺も残りたい」

ローランドさんが続いた。


「我々には使命が」

「分かってるよ」

 

「うーん」

 マキシマーさんが俺に言った。

「それはあまり勧められない」


「え?」

「君は料理や接客等のスキルはあるか? でなければ経営のノウハウはあるか?」

「ありません」


「うーん」

「そうですよね。俺が店にいたら足引っ張っちゃいますよね。でもこんな素晴らしい店を閉めるなんて俺には」


「いいんじゃ」

「そんな」


 そこへ来客が来た。

「はい」

「あれ!?」

「隊長!」


「この付近にいると聞いたんだ」

「あの、俺達ここにとどまりたいです」

「何?」



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