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11話 転生の理由

その日の夜エマちゃんは両親と一緒に寝ていた。

二人は普段とても忙しくエマちゃんが起きている間に帰ってこられないことが多くほとんど一人で寝ていた。

でも今日はもしかしたら三人で寝ることは最後になるかもしれないとのことで三人で寝室で寝ている。


今俺は一人で部屋にいる。明日は役所の人がエマちゃんが精霊と契約したか確認しに来る そのまま強力な精霊かどうか判断され、もしそうだと判断され強力だと判断された場合そのまま国に保護をされる。

そしておそらくは強力だと判断されエマちゃんは連れて行かれるだろう。だが俺は寂しくなんてない 生まれ変わってからいまいち目標を持てていなかった俺がついに目標が出来た。

騎士になることだそれもエマちゃんを守ることが出来る強い騎士に。

俺は前世も護衛の騎士をしていたが、守ると誓った聖女様を守ることが出来なかった。

今世ではそのようなことがないように前世以上に強くなる必要がある それも前世とは違い女の体でだ、男の時よりも筋肉が付き辛いそのために少しでも多くの訓練をする必要があるだろう。

ひとまず筋肉をつけようと腕立てを始めようとしたとき目の前にソフィアが現れた。


いきなり現れたが前世でもあったことがあり彼女と何度も話したことがある、前世で話した内容と今世での会話でボロが出ないように気を付けよう。

「精霊さんどうしたんですか?」

年相応に違和感がないように質問をした。

「エマに今日は親と三人にしてほしいと頼まれました。少しあなたとお話がしたいと思いましたのでこちらに来ました。少し時間をいただいてよろしいですか。」

俺と話したいとは何だろうか、もしかしてエマちゃんと仲良くなる方法だろうか。

「きちんと転生魔法が成功したようで安心しました。約20年ぶりでしょうかルーク」

は!?俺は今日何度目か分からない驚きを覚えた。

彼女に気づかれるヘマは犯していないはずだ、それにまだ彼女とほとんど会話をしていない。

「おかしいですね返答がありません。もしかしてきちんと魔法が発動しなかったのでしょうか、確かに少し魔力が足りておらず私の魔力を使い発動しました。もしかしたら二種類の魔力では不完全な魔法なのかもしれませんね」

俺が固まっている間彼女は何か考え事を始めている、これは俺の前世がルークであることを確信していると思っていいだろう。

「なぜ俺の前世を知っている」

彼女は考え事をやめた。

「きちんと前世の記憶もあるのですね、やはり転生の魔法はきちんと発動したようでよかったです。

なぜあなたの前世をしているかでしたね、簡単です私が転生の魔法を使ったからですよ」

「たとえ転生の魔法を使ったとしても俺だと分からないはずだ、ほかに何人も人はいるはずだから」

彼女は何てことないかのように答えた。

「そうですねこの街だけでもかなりの人がいます。ですが私は生命を司る精霊です。人間の魂を見ることくらい簡単にできます。あなたの魂は前世と全く一緒ですから」

なんてことだ俺が転生した原因がこんな簡単に分かってしまうなんて

「つまり俺はお前の魔法で転生したということか」

「はい彼女にお願いされて魔法を使いました。彼女にはかなりお世話になりましたから」

なぜあいつはそんな魔法を俺に使ったんだろうもしかして彼女はその理由を知っているのだろうか

「なんで聖女様は俺に転生の魔法を使うように言ったか知ってるか?」

彼女は少し考えるおそらく彼女も分からないのだろう。

「彼女はあの時瀕死の重傷でした。彼女にお願いされ仕方なくあなたに転生の魔法を使用しました。本当は彼女の残りの魔力では魔法が発動出来ませんでしたが、彼女にはかなりお世話になりました。なので私の魔力も使用し発動しました。おそらく彼女は聖女として一人でも多くの人を生かしたかったのではないでしょうか」

まさか聖女様本人から転生魔法を発動したとは思わなかった。だが彼女もなぜ聖女様が魔法を使ったのか分からないようだ。そういえばなぜ彼女は俺に会いに来たのだろう。

「そういえば俺と話したいことってなんだ」

彼女は俺と話したいと言っていた。それは一体何なんだろう。

「それは済みました。転生の魔法がきちんと発動したのか確認したかっただけですから。」

そういうとソフィアは用は済んだとばかりに部屋から出て行こうとした。

「待て最後に、もしかして俺がいるからエマちゃんと契約したのか?」

すると彼女はこっちを見てきっぱりと言った。

「それはありません。確かに魔法がきちんと発動したのか気になっていましたがそのために私が全く関係ない人間と契約することはありません。彼女とは魔力の波長があったため契約をしました。」

その言葉で俺のせいでエマちゃんの人生を無茶苦茶にしたわけではないとわかり安心したのであった。


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