12話 役場にて
朝になり少しするとドアをノックする音が聞こえた。
「キール王国の者です。お子様が精霊と契約したか確認に参りました。」
慣れたように役人の声が聞こえてくる。
エマちゃんとエマちゃんの両親が玄関を開ける。
基本的には精霊と契約することはとても光栄なこととされているようで、精霊と契約したことは正直に答えられる だが一部の子供を引き渡したくない親が嘘をつく場合がある。
そのため訪れる役人は精霊と契約したものが来る。精霊を通してならその子が精霊と契約しているか分かるのだ。
エマちゃんの両親は今日休みをとっている。俺たちは精霊と契約した事を隠す気がないためソフィアと一緒に玄関へ出た。
エマちゃんは精霊と玄関に出ると役人は3人で来ており皆驚いた表情をしていた。
「こんな強い精霊見たことがない、これは大事になるぞ!おい、急いで報告に行け」
そう言うと1人が駆け出す。
「えーとあなたがこの精霊と契約した方でしょうか」
そう言うとエマちゃんが強張った表情で「はい」と答えた。
残ったもう1人の役人が連れている小動物のような精霊に契約してるのはこの子かと聞いており、精霊も頭を縦に振っている事実確認も終わったようだ。
「驚いたこんな見るからに力の強い精霊様は初めて見た。ご両親の方は一緒に来て頂いてよろしいでしょうか。」
2人は頷き役人達と行こうとする。きっとこのまま役人について行けばエマちゃんは引き渡されるだろう俺は慌てて「私も行く!」と言った。
役人達は突然俺が出てきたが「この子は?」と聞くとおじさんが「姪です エマとこの子はとっても仲良しなんです。なので一緒に連れて行かせてください。」と答えた。
役人は屈みながら「今から大事なお話をするから静かにして居られるかな、約束が出来るなら一緒においで」
俺はなるべく子供らしく「はい」と答えた。その後役人は俺の頭を撫でる。精神年齢が大人の俺はちょっと複雑な気持ちになった。
役人の人達について行き役場の中の一室に通された。
その部屋にはいかにも偉そうな小太りの男が座っていた。
小太りの男は連れてきてくれた役人達が俺たちを通すとすぐに仕事に戻るよう指示を出し、役人達はそのまま出て行った。
「私はこの役場の副責任者をしておるトーンだ」
男は自己紹介を始めた。おじさんとおばさんは自己紹介をしようとしたが、すぐに遮った。
「あーそこの元親に興味はないから話さんでよい、後で持って来させる書類にサインだけしてくれればよいのでな」
俺たちは絶句した。おじさんは小さな声で「大事な子を出そうとしてるのになんで言い方だ」と言っており俺も睨んだ。こいつのことは豚男と呼ぼう。
豚は俺の睨みを気にも止めずエマちゃんのもとに行く。
「こいつが精霊様の契約者か、ふん貴賓も何も感じんな まあこれから国のために馬車馬のように頑張れよ」
俺たちは再度絶句した。
エマちゃんになんで言い草だ。
こいつになにか嫌がらせを出来ないか考えているとソフィアが現れた、彼女は神出鬼没だ。
「そこのえー豚のような方ちょっとよろしいですか」
「ぶ、豚っ」というと豚男は一瞬固まった。
おじさんは吹き出していた。
豚男はその声が聞こえた方を見るとそれが精霊だと気がつくとさっきまでとは違いご機嫌取りを始める
「あなたが精霊様ですね。その神々しいお姿を拝見でき光栄です。よろしければお名前をお伺いしてもよろしいでしょうか。」
「先ほどまでとは全く違いますね。話はずっと聞いていましたよ。話し方が全く違いますね。」
そういうと豚男は返答に困ったのかなかなか返事をしない。
「エマは私の契約者です。私の力は彼女の力だと思ってください。エマに失礼な態度を取ることを私は許しません。別のものが対応をしなさい。」
そういうと豚男は言い訳をしていたがソフィアの「何度も言わせるつもりですか」の一言で渋々外へ出たのであった。
本当は元幼馴染は10話くらいで出せるかなと思っていたんですがなかなか出ないですね。




