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九話、はぁ若い頃はこんなのいくらでも食べれたのに…と胃薬薬で調節する毎日。巻

歩く度に食べた物が外に出ようと、こみ上げ鼻から時々メロンソーダが出てくる。


私は戻って来るものをひたすらに

我慢をして飲み込む事を繰り返し

やっと洋服売り場にたどり着く。


座敷わらしと柊さんは若いからなのだろうか何事もなかったかの様に服を選んでいた。


私は気を取り直して柊さんに座敷わらしの

性別が分からずに困っていると伝える。


柊さんは

「妖怪の性別は大体4歳~5歳位までどちらになるか分かりません。」


「ですので今の座敷わらしに性別はありません。」


と眼鏡をクイッと上げ真剣に答える。


私はその事を聞いて

「柊さんも生まれた時は性別がなかったのか?」

と疑問が浮かび柊さんの幼少期を想像していた。

すると柊さんは笑いながら

「半妖は生まれてすぐに性別が分かりますよ。」と言うと七五三の時に

着る様な桃色の着物を掴み座敷わらしに当てて似合うかどうかを見ていた。


鈴木

「柊さんどうして座敷わらしに晴れ着を

見繕っているのですか?」


鈴木

「まだ生まれたばかりですよ…」


「えっ!晴れ着とは何ですか?」


「今日は曇りですよ?」


とんちんかんな返答に私が笑っていると

私の思考を読んだ柊さんが真っ赤な顔をして

「人間の風習は私には理解出来ません!」

と言い掴んでいた桃色の着物を元の場所に

戻していた。

私はせっかく選んだのだからと柊さんが座敷わらしの方に向かって行くのを見計らい

こっそりかごの奥に桃色の着物を忍ばせた。


すると座敷わらしが何かを見付けたのか

一目散にそっちへ走って行く。


座敷わらしが「これが良い!」と言うと

全身が可愛い虎の着ぐるみパジャマを

指差して跳び跳ねる。


柊さんと私は座敷わらしが

虎の着ぐるみパジャマ着ている姿を

想像しながら"有りだな"とお互いに

感じていた。


私はどちらの性別でも良いような

オーバーオールのデニムのズボンと

座敷わらしのイメージに合う空色のTシャツ

を選んでかごに入れる。


座敷わらしが「パパとひいらのふく選んでくる!」と言い走って行くので私達は

後を、追いかける。


「あった!パパ、コレ着て!」と私に

猫の着ぐるみパジャマを持ってくる。


(ネコ?これはちょっと…きついなぁ)と

考えていると

座敷わらしが悲しそうに

「パパ、ニャーだめなの…」

とうつ向いているので様々な何かを捨てる

覚悟を決め「ありがとう」と言い

大人用の着ぐるみパジャマをかごに入れた。


座敷わらしは「次ひいらの選んでくる!」と言い全力で婦人服売り場に走って行く…


柊さんは私の選ばれた服を見ていたので

動物系の何かを着せられるのだろうと思って後をついては行く。


すると座敷わらしは「ひいらはこれ!」と

柊さんに向けて桜色の振り袖を渡して

「これでひいらと私お揃い!」

そう言うと私の持つかごから桃色の四つ身の着物を取り出す。


柊さんは座敷わらしの選んだ桜色の振り袖を見て少し照れながら「ありがとね。」と軽く頭を撫でる。


私は二人の様子を見てほのぼのしながら

レジへと並ぶ


すると店員が値段をレジに打っていく


「全部で、124520円になります!」


私はえっ!高っ!と思った事がそのまま

声に出る。


それはそうだろう着物は基本高い物である。


柊さんが「私の分は自分で払います。」と

言うので私は彼女の申し出を断り男の見栄と呼ばれる本能が勝手に働き出し

店員に「クレジットカードで!」と言って

精算をした。


ふいにレシートを見たら私の服は

まさかの520円だった。


少し複雑だがはしゃぐ座敷わらしを見たら

それはそれで良いかと納得していた。


すると柊さんが


「こんな高い物申し訳ないです。」


「後で着物の分はお支払いします。」

と言うのでここは私にカッコつけさせて下さいと柊さんに伝えると

「分かりました、では今度このお礼をしたいと思います。」と言い頑なにしていた。


私の携帯に覚さん着信が入って来る。


慌てて電話に出る。


「いつまで柊君とデートをしているのですか!?」


「早く家に帰って来なさい!」


と言って電話をブッと切られる。


私は一体何事だ?と思っていたら

柊さんが何かを思いだし

「鈴木さんごめんなさい!」


「覚様に今後の事を話したいので、

17時40分までに必要な物を揃えて鈴木さんの家に帰って来て下さいと言われていました。」

慌てて時計を見ると19時25分だった。

私の、背筋が恐怖で冷たく凍る。


覚さんは本当に時間に厳しい方である。


口癖は「時間を守れないものは何も守れない」とよく言っている。


落ち込んでいる私の頭を座敷わらしが

軽く撫でながら「一緒に謝ろ。」と言うので


「そうだね…」と伝えて

焼け石に水なのかも知れないが覚さんが

好きなヤマモトコーナーの

濃厚シュークリームを購入する。


はぁ~とため息が止まらずため息をする度に柊さんが私にすみませんと謝るので

雲外鏡が

「やってしまった事は仕方がないですよ。」


「ちゃんと謝れば覚様も分かってくれます。」


そう言うと私の家に向かう。


私も柊さんに

「そうですよ覚さんもいえば分かってくれます。」

「一緒に謝りましょう。」

と言うとお互いが覚悟を決めて歩いて行く。


禍福かふくあざなえるなわごとしとよく言うが良い事が

あれば悪い事があると言う意味なのだが

本当だなぁとしみじみ感じていた…。



はぁ、お腹が痛い…。
























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