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より良い未来へ

しかし・・・

ローゼはリベリオとの会話を思い出していた


イブキに何かを話すことで行動が変わり未来が変わる可能性がある

しばらくローゼはそのことを考えていた


ローゼには変えたい歴史があった

しかし、下手なことをすれば予想もしない結果に繋がる可能性もある


あの時、オルフェリア国でイブキがサロス教団の大司祭と戦った時

もし、自分に今の力があったなら、おそらくイブキを救えた

二人で倒すことができた

そして、邪神が復活する前に封じ込めることもできたはずだ

そうなればオルフェリア国が滅びたという歴史も変わる


もし、その歴史に導くことができるのなら・・・

ローゼは考えを巡らす


ここまでの歴史で、どこを変えればそういう結果に繋がるのか

しかも未来の事を詳細に語らなくて済むような最小限の改変


「・・・・・・」


やがて、ローゼは一つの結論に辿り着いた

和平の時、ステラクリスはリーベル国に譲渡された

あの時、ステラクリスを国に持ち帰っていたら、もっと早い段階で幼い自分がステラクリスに選ばれたという事実が知られることになっただろう


つまり、和平のあとリリアーナがステラクリスを国に持ち帰ればいい

とすると


「リリアーナ王女が可能な限りステラクリスを手放さないように助言してください」


そう言っておけば・・・・

いや、そのような言い方だと、リリアーナが誘拐された時にステラクリスが失われる結果になりかねない


そんな事を考えていた時、ローゼの脳裏にホテル火災にあっているイブキの姿が見えた

ゆっくりと考えている時間は無かった


ローゼは転移魔法を使った


目の前に光に包まれて若い父親が現れる

ローゼはイブキに語り掛けた


「あなたを召喚しました」


「召喚?」


「はい。私は女神です。あなたを天界に招きました」


そうして、イブキに依頼内容を話す

イブキはその依頼を引き受けた


そして、送り出す前に


「それと・・・」


「ん?」


「もし可能であればですが、和平が成立したあと、ステラクリスはオルフェリア国に持ち帰ってもらいたいのです」


「ステラクリスの譲渡が和平の条件なんだろ?」


「ええ。ですので、それが可能そうであればということでお願いします」


イブキは首を傾げたが


「ああ・・・・。わかった」


そう答えた


そして、いよいよイブキを転移させる瞬間が来た

さきほどの話により、送り出した瞬間に歴史が書き換わる可能性がある

それがどのような結末になるのか

取返しがつかない結果になる可能性もある

自分自身の存在も消えてしまうのかもしれない


それでもローゼは願いを託してイブキを20年前へと送り出した

それと同時にローゼの記憶は書き換わった



相変わらずローゼは天界にいる

しかし、そこまでの歴史が大きく変わった

ローゼはイブキを守り、復活したヘムァンを倒した

そして、邪神の復活を阻止し、永遠に封印することに成功した

その後、神になったローゼは天界にやってきた


ローゼは人間界の様子を観察する

オルフェリア国は滅んでいなかった

平和に暮らす人々が見える


そして、のんびりと釣りをしている二人の人物を見つけた



イブキがリリアーナに語り掛ける


「なあ、ようやくわかったんだが」


「はい?」


「俺にリリアーナの護衛を依頼した人物な。あれ、やっぱりローゼだったんだよ」


「そうですか」


「あいつ、元気そうだったぞ」


「・・・それはよかったです」


心地よい静寂

しかし、次の瞬間にそれが破られた


「きゃあ」


リリアーナが悲鳴を上げる

イブキが見ると、リリアーナの竿が引かれていた

イブキは自分の竿を捨てて、リリアーナの竿を一緒に持つ


「大物だぞ!」


その様子をローゼは静かに見守っていた


これで終わりです

予定は無いですが、もし気が向けばまた何か投降するかもしれません

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