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平和的な物理の交流方法

(ネーサン待った!)


「ん、どうしたの?」


(手は出さなくていいよ。どうせボクに魔法なんて効かないし)


「あっそう。分かってたけど。

 あいつ等の態度見てたら殺したくなってきたわ」


(怯えてるだけだから。こっちランクAな魔物が2体だよ?)

(って言ってもその怯えるの見て、ついついやっちゃいたくなる系?)


「どっちかっていうと、ティアちゃんに攻撃する馬鹿共が許せないだけ」


(それなら、ボクとしては遊んでるだけだから気にしなくていいよ)


「分かったわ。でもあんまり嬲られたりする姿は見せないでね?」


(大丈夫。ちょっと考えあるから)



 という訳で今度こそ。

 対話の出来る状況を作り出す必要がある。


 安心させねば。

 敵意はないと知らせねば。

 まだ、誰一人として殺してないのだから。


 ん? 一人死んだような気がしますがあれは夢です。

 ロードしましたし。クイックロードしましたし。

 守護者にクイックセーブして貰った後で良かった。


 でもまあ、こんな牢屋に閉じ込めて。今更何をって感じだけどね。

 誰も戻ってこないダンジョンの主が背後に居る。

 という前提を頭に入れておこう。


(あーあー。てすてす。念話だけど聞こえるかな?)


 そして飛んでくる魔法。

 雷ですな。電撃ですね。魔法の力を媒介に。ビリビリくる類の。

 所謂ライトニング!だとかサンダーボルト!だとか。

 そういう類の魔法?

 でもまともに受けてしまうとネーサンが怖いので。



・即席スキル『魔法圧縮』発動



 我ながらに綺麗なモノを作れた。

 エクストラスキルではないらしく。通常スキルとして普通に取得出来た。

 その後は普通に守護者がラプラス感応に収めてくれたので表記は変わらず。


 とりあえず触手の先に魔法の力が集まるようにスキルを使用。

 相手の魔法を収束させ、コネくり回し固める事が出来ました。

 まるで、プラズマを内包する飴玉のような塊を作り出す事に成功です。

 『ラプラス感応』はユニークスキルとして昇華しただけあり。

 その全容は把握しきれてないものの。魔法に関してはなんでもできる。

 そんなイメージがある故に。こんな応用も出来てしまうものなのだ。


 もっともひと手間加えただけで

 『魔法吸収』の耐性を持っているのでこんな事をせずとも良いのだが。

 ともあれ見た目の問題だ。それが重要。


 では頂きます♪


 冒険者達の目の前でごっくんとそれを見せつけるように呑み込んで。

 再び念話を送り付ける。あぁ、おなかの中でしびれる味わい。癖になるかも。

 もっと食わせろー!と言いたいけれどもまずは対話です。



(んっふっふっ~ おいしかったよ。 まだ何かするのかい?)


「俺たちをどうする気だ?」


(ボクと遊んで欲しいの~♪)


「遊ぶだって?」

「そうやって私達を殺すつもりなのよ」

「知ってるわよ私、生きながら解剖されて食べられるんだわ…」

「やるなら早くやってよ!」


 あーあー。何?ネーサンの趣味有名なの?

 というかちゃんと誰かしら生きて帰したりはしてるの?

 ちょっとこの状況収められる気がしないわ。


「もれなく全滅。

 冒険者の情報を記録する物があるからソレの所為でバレてるの」


 あっ…疑問に答えてくれた。

 流石ネーサン。察する能力が凄いよね。

 300歳なだけあるよ。



(それならネーサン? ちょっとこーいう演技できる?)


「なになに?楽しいなら歓迎だけど」


(ほら。今ままでがアレだったから。こういう理由で。こうなったと)


「ふーん。なるほどね。そうすると。私はこんな感じ?」



 なんてやりとりしてるけど。

 冒険者の前だったのをすっかり忘れてた。

 ネーサンにしか届かない念話だったので相手からは分かってないっていうね。


(あーあー。冒険者の諸君。まずはボクの呪術をみてね!)


『視覚的呪術』発動!


 事細かに視覚に訴える作戦決行!

 紙芝居風に。ちょっとした構造を加え。

 自分が『ユグドラシル・ティア』として新たに誕生した事を伝えて。

 そのお陰でネーサンの機嫌が最高に良いので冒険者達の動向次第では。



 生かして返す!



 というのを特に強調して伝えておいた。

 ネーサンも同意の上の行動であるので何も問題は無い。

 ついでに、ネーサンの方から。

 また『ユグドラシル・ティア』である自分が殺されるような事になったら。

 世界を滅ぼしてやるからね!


 っていう意思もあると伝えてあげるのも忘れない。


 今後の世界の動向が気になるところではあるし

 ちょっと呪いの力を試し辛くなった感はあるけれど。

 流れ的に致し方あるまい。


(という訳で。ボクを楽しませてくれるなら)

(キミたちにはそのまま帰って貰っても良いし)

(満足できたら。いくつかお土産も持っていっていいよ?)


 そうして再び冒険者はざわつき始める。

 嘘なのか本当なのか。彼等なりに話し合っているらしい。

 自分としても、そういう反応を示してくれるのが目論見通りであり。


「本当なのか?」

「ユグドラシル・ティアって…」

「間違いなさそうですよ?」

「あの姿。確かに見覚えがある」

「でも遊ぶって。どうすれば?」


 彼等が自分の示した道筋に食いついてくるともなれば成功したも同然だろう。

 ランクAの魔物である自分の種族の事も知っていたみたいだし。

 反応も上々だ。あとは単純に魔物っぽく簡単な方向へ話を向けてやれば良い。


(そうそう。遊ぶ内容だけど。とっても簡単)

(ちょっとボクと戦って貰えればいいの)

(勿論キミたちも本気にならないと。死んじゃうかもしれないけどね)


「なんだ願ったり叶ったりじゃないか」

「結局そうなるのね」

「何もしないで殺されるよりはマシってトコか」


 やる気は満々。

 6人相手は少々骨が折れるかもしれないが。

 お互いに遊ぶだけとは言ってある。

 懐かしい間隔を覚えた事でふと、丁度良いじゃん。

 なんて思ったことがある。

 ものは試しだ。良い具合のレベルで遊べそうだし。

 やってみるしようかな。



(という訳で。付いてきて~広いお部屋があるからそっちでね~)

(ああ、勿論逃げようとか考えない方がいいから)

(別にボクの方はどうでも良いんだけど。…分かってるよね?)



 そうして逃げ道を塞ぐように壁を背にして

 冒険者達を睨み付けているネーサンの姿は可愛らしいものの。

 なんとも恐ろしいオーラを放っていらっしゃる。

 …これが魔王の風格。

 似たような種族の自分はどう見えてるのだろう。少し気になるね!


 そんな流れに任せる事、数分間。

 何事もなく、大きな広間へ到着です。

 特に何もないまっさらな空間。

 あるのは石畳を敷き詰められた頑丈な足場。

 天井には蜜蝋でしっかりと固められ。

 容易に崩れる事はないであろう細工が施されている。

 勿論トラップなんて仕掛けられてはいないので安心だ。


 つまりは。この場でなら思いっきり戦っても問題無いよ。

 という、都合の良い空間である。

 考えてみればネーサンの作ったこの地下牢ダンジョン。

 とんでもない広さである。

 地下牢とは名ばかりのダンジョンであった。

 鉄格子と石作りの風景が合わさり地下牢風ダンジョンと呼べなくもないが。

 広すぎなのですよ。冒険者に逢うまでも相当掛かりましたし。


 …さてと。準備の時間はお終いで。

 進むべき道筋への構想は整えた。後は伸るか反るかの流れ次第。



(さてと。ルールは簡単。正面切ってお互いぶつかり合おう!)

(なんだけど。その前に一つ)


「なんだ?こっちの準備は出来てるぜ?」


(どっちの姿と戦いたい?)

(種族としての能力も姿とほぼ同じだよ)


『視覚的呪術』にてアサシンヴァイパーとエビルパイソンの姿を描き。

 相手に見せる事で選ばせてみる。

 気分はキャラクターセレクト画面!

 2キャラしかいないけどね。

 流石にソウルイーターは出せないレベルだと思われる。

 スネークリングについては、その姿で戦わせたくないという個人的な理由。

 まあその事については相手は何も知らぬ。問題はあるまい。


 ユグドラシル・ティアの姿のままでも良いのだが。

 この強さだと結局呪いを発動させないままに決着がついてしまいそうだし。

 ちょっとやそっとの演技だと不自然さが目立ち

 なんとも互いに気分が悪くなりそうだったからである。


 つまり。変身により自力を落とす事により。

 相手が対抗し得る能力にまで下りて戦うつもりなのだ。


 ついでにネーサンにも配慮した行動である。

 ネーサンはティアちゃんが甚振られる姿見たくないともいってたし。

 下手に演技して攻撃を受け続けたら冒険者さん達、殺されそうなんだもん。

 むしろ、それが一番怖かったので変身して戦えば大丈夫かな?

 なんて思ってたりする。思えばネーサンも変身能力持ってるのかな。

 ふと疑問に思ったので後で聞いてみよう。

 そんな考えをしながらネーサンの顔色を窺っていると。

 冒険者達からの反応がやってくる。



「アサシンヴァイパー」

「私もアサシンヴァイパーがいい」

「アサシンヴァイパーだな」

「うん。アサシンヴァイパー」

「えー?エビルパイソンじゃない?」

「室内でエビルパイソンだなんて死ぬ気?」

「アサシンヴァイパーで決定」



 おお、冒険者達の意見がほぼアサシンヴァイパーになっとる。

 しかも…何気に自信たっぷりじゃない?

 もしかしてあっさり自分がやられる系?

 ためしにネーサンに視線を移すと。


 サムズアップされた。

 つまり。ヤレと。許すと。

 ネーサンのあの顔は面白くなりそうっていう顔だ。

 どうやら判断は間違ってはいなかったようだね。

 えーと、守護者よ。念のためセーブな。



―――確認 クイックセーブ完了



 よしよし。準備は完了。それでは変身!

 アサシンヴァイパー!


 一瞬の光に包まれ自分の姿はアサシンヴァイパーへと変貌する。

 が、実質弱体化である。

 だが。背格好は高くなり尚且つ格好良くはなったかもしれない。

 やわらかプニプニ肌を持つユグドラシル・ティアと比べ、

 アサシンヴァイパーの鱗は兎に角頑丈だ。

 つまり。違った良さがこの姿にはあるのだ。



(さてと。腕前拝見と行こうか?冒険者諸君)


「応!やってやるぜ!」

「あ。複数でかかっていいの?」

「むしろ殺しちゃまずいとかさっき言ってたじゃん?」 

 

(複数でも全然問題ない。この姿が死んでも元の姿に戻るだけだ)

(つまり、今の姿の私を殺せればお前たちの勝ちで良いぞ)


 この辺の変身能力は守護者から聞いていた。

 別に不死の肉体を持ってなくとも、変身した姿は擬態であり。

 魔力を再構成して作り上げた上辺の肉体だというのだ。

 ユグドラシル種が変身する目的としては。

 単に隠れて逃げる為だけに持っている能力だったらしい。


 けれど自分の能力として昇華したこの変身能力は。

 上辺ではなく、そのモノになってしまうらしく。

 ちゃんと進化も出来るとか。

 つまり。セーブ&ロードと不死の肉体を持っているが故に

 上位互換っぽく能力を持てた訳だ。


 どちらにしても。

 変身!リトルスネーク!

 ワンパン即死!

 ユグドラシル種滅亡!

 なんて綺麗な流れには流石にならないようです。


 むしろ変身!リトルスネーク!

 からの~私を殺したね!

 じゃあ呪いで死ね!

 なんていう素敵コンボが出来るのが今の自分である。

 なんて恐ろしい、知らないと絶対引っかかるぞこんなの…


 さてと、変な考えをするよりも。

 今目の前の。やる気満々な方達の相手をせねばなるまい。


「なら、こっちから先に行かせて貰うぜ!」

「油断するなよ?ただのアサシンヴァイパーって訳じゃなさそうだ」

「みてよ。あの鎧みたいな背中のアレ」

「なんだっていいさ。やるしかないみたいだし」


 こうして冒険者達とアサシンヴァイパーである自分のバトルが幕を切った。

 先手は。斧使いの男が突っ込んでくる。


 速いとは言えないが。

 出方を伺いながら距離を詰めるその様は

 やはりそういった戦い方を繰り返し彼等なりの戦術の一つなのだろう。

 ともあれ間合いを詰めただけで一定の距離を取り出すディッグとやら。


 右手に斧。左手に小盾。

 回り込むように剣を持つ長身の男が位置を取る。


 良い布陣だ。

 この手のタイプの冒険者達は純粋に強い。

 確かスキルには断頭等というスキルがあったな。

 容易く落とされるつもりはないが。過去の例もある。気をつけねば。


 どれ、相手の陣が整う前に一つ軽いジャブでも。

 そう思い身を引き締めた瞬間だった。



 斧使いの男が跳んだ。

 まるで此方の意図を察したかのように宙を舞う。

 良い的だが、狙いは分かる。

 つまり、こっちだろう?


 

 体をうねらせ、くるっと一回転。全体像を確認し。

 剣士二人と斧使いの位置を把握。

 その陣形が正面左右である事を確認し。

 あえての正面、斧使いに体当たり。


 無論ダメージ目的ではなく

 その後の展開をちょっと掻き乱したかっただけにすぎない。



 うおっと男は呻くがダメージは無し。

 だが密着すれば武器も触れまい。


 なんて思った時だった。

 なんと噛みついてきたではないか。


 そりゃ魔物がやる行動だろうに!

 さらに両手で触手の生え際を抑えられ力任せに引っ張り上げられる。

 本気ですか?本来であれば色々抵抗できますよ?

 

 ともあれ予想外の行動をされた自分が取る行動は飛び跳ねる!

 その跳躍力に合わせ男は突き飛ばすように間合いを離した。

 思い切りの良い奴だ。


 自分が『スケイルシュート』を使っていたらどうしていたのだろうか?

 顔色を窺ってみたが。どうやら訝しげになんでそれをしないんだ?

 そんな顔をしているのが見て取れた。


 なるほど…対策済みって事?


 つまり、彼らはアサシンヴァイパーを知っていて。

 尚且つそれでいて生き延びている。

 もしかすると。普通に戦っていても自分が負けるかもしれないな。

 ちょっぴり心が躍る状況に色々と試してみたくなる思いが募る。


 どれ、久しぶりの『蛇王流剣術』披露しちゃおうかな。



 という訳で。触手を重ね合わせさらに硬質化。

 念のため刃先は潰してちょい頑丈めに。このぐらいで良いか。



 正眼に構える触手を見て冒険者は何を思う?



 観察すれば間合いを離し。明らかに冒険者の態度が変わったのが見て取れる。

 魔物がこんな行動をするとは夢にも思わなかったのだろう。


 単なる真似事のつもりだったが今では、いわゆる我流である。

 この構えの恐ろしさは剣の代わりに触手である事。

 言うなれば剣術とは呼べる代物ではないのだが。

 ただの恰好付けで、剣術っぽい行動が出来るだけなのである。


 しかし傍から見れば、どう見ても剣を使っているようにも見え。

 尚且つ、剣以上の幅広さを持つ触手術!

 しかも前任者が存在するのか『触手剣技』としてスキルに昇華しておる。

 さらにはレベルにして6まで上がっておる。

 どの程度か分からんが、段位にするのであれば相当なモノではないかい?

 比べるものが無いのでなんともだけれども。

 冒険者達を悉く打倒してきたこの技と魔物としての身体能力。

 人間相手であれば敵は無し!


 であった筈なのだが。

 過去にそのプライドを根こそぎぶち壊された覚えがある。

 あれから成長はしたものの。

 今の自分でアレに対抗できるかはまだまだ怪しい所。

 だけど魔人であるモノを相手に善戦は出来たのだ。

 ただの人間相手に通用しない筈がない。


 そんな自信たっぷりの自分を見てか。

 近接しか行わないぞという意思を感じたらしく。

 相手方も自分の遊ぶという意図を察したようだ。 


 今度は此方から先手をうって出るとしようかな。

 相手もさらなる覚悟を決めて此方を見据えている。



 なあに、元より殺される側が自分。

 そんなつもりで挑むのだ。防御など考えぬ。

 いざ…! と思ったが。



 ただ突っ込むのも芸が無い。

 ちょっと驚かせたい。むしろ驚かせねば。全力で驚かしにかかる。

 ならばどうする?

 決まってる。単純に凄い所を見せれば良い。


 この蛇の体を持つものとして。

 脱力からの体をバネのように扱い。

 身を引き締める事による瞬発力は野性に生きてた頃に培った能力だ。

 どのぐらい速いかと実践してみれば。


 相手の驚き様はいかに…?


 おっと反応してきたようです。

 人間の動体視力では捉えきれまい!

 そう思っていたのですが。どうやら甘かったようだ。

 タイミングを合わされ思いっきり強撃を受けましたよ。


 アレです。スキルとして『強撃』なんてあるものだから

 てっきり斧で強い攻撃をするものだと思い込んでいたが為に受けた一撃。

 ディッグとかいう男の拳が胴体へ深々と突き刺さりました。

 いや、これは『カウンター』なのか?

 一杯食わされたわ…


 がふっ…


 血反吐が飛び出す程のこの衝撃。

 続け様に剣士二人組に畳みかけられ。

 胴体。尻尾。と交互に切り付けられるものの。

 間合いを離す事には成功し。


 面と向かって二人の剣士と善戦するも。

 その後にディッグの『三連撃』であろう斧攻撃には驚いた。


 左右からのほぼ同時とも言えるタイミングでの斬撃。

 どうにか打ち払ったものの、最後の下からのかちあげにて触手の制御が失われ。


 その隙に盗賊のスキルであろう『バックスタブ』にて後頭部を撃ち抜かれ。

 さらには剣士のスキル『鬼斬り』とやらで触手が切り飛ばされ。

 息を整える暇も無く。斧で頭部を文字通りに『断頭』されましたとさ。


 以上。


『アサシンヴァイパー』が持ちえないスキルを封印して戦った結果である。

 我ながらに、自分ってこんなに弱かったっけ?

 まあ頭部を叩き割られたので死ぬには丁度良い。

 再生能力も意図的に封印し。

 ついでに内臓を操作しダメージを加速させ。

 ようやくといって良いのか悪いのか。

 それが目的だったので、良い方向で間違いないだろう。



 わたしは しにました


 

 HPが0となり表示ウインドウが真っ赤です。

 ああ…ヨルンよ。しんでしまうとはなさけない。

 あれやこれやとスキルを使用し。ようやく死ぬ?事が出来ましたよ。

 我ながらに…死ぬ?事にも一苦労な体となってしまったと実感してしまう。

 どちらにしても…本当に死ぬ訳でもなし。

 我ながらに酷い魔物だと思うよ。


 さあて。呪いの力は健在なのか。検証の時間だ。

 セーブしといてね。守護者くん。



―――確認

 クイックセーブ完了

 失敗した場合の記録は見て見ぬふりをします



 守護者は良く分かっておる。

 何があっても。それを知るのは自分達だけ。

 冒険者も。ネーサンも…何も知らないのだ。

 覚えていない。記憶に残らない。それも含め、確認しておかないとね。



    *   *   *

とりあえず戦う。それがゲーム的思考の行きつく先。

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