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オリジン・シード  作者: 草間
イースター・エッグ~VSメカ宇宙怪獣~
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プロローグ4 NEXT LEVEL~昨日と同じ世界線~

■地球帝国海軍秘密工廠アヴァロン 仮設ドック アース・ゼノン 食堂


 私の食事は3食とも専属の料理人が作っている。お抱えのシェフと言えば聞こえはいいが、食事の管理をすることで現在の時代への適応度合いを見ているのだ。健康面という十分な理由と、地球人類の文化的面……21世紀時代に失われた地球の料理の再現の度合いのチェックも兼ねている。


 というもんで中々私の食事のチョイスの自由はなく、かといってこの時代に専属のシェフになれるという栄誉を誇る生活班長としていたトモエの頼みも無碍にすることが出来ず。21世紀では自炊もしてて自分なりに考えて作っていた私が……一番自由にやれるときは仕事の時ぐらいなのだ。


「はい、麻婆豆腐一丁!おかわりもあるよ!ごはん重くしておいたからね!」


「サンキュー!じいさん!エルシーも食べなよ、出来立てだ!」


「いえ私は……ごはんが重いとはどこの言葉ですか?」


「民宿だよ?北関東の」


 例えば……地球帝国出身の、参謀本部の、使いの少年に飯を出していたり。公務なんですかこれは……?じいさん呼び出し。れっきとした男の子らしいのでワンパクボーイかな?


 コトの発端は私が自炊したいと言ったら、トモエは「別の調理場でお願いします」とのことでアース・ゼノンの食堂とか誰も使わないしやるか……と決めたもので。本日の午後に予定されていた公務……参謀本部の使いの人と会う前の昼食にするかと気合入れて一週間前から仕込みと材料調達をしていたのだが……


「公務があるし(外で自炊できるから、その前に)昼は自分で作るよ」


「えぇ?公務(で会う人と一緒に食べるためにわざわざ自分で)前から昼を作るので?」


「手際は覚えているさ、そう時間はかからない」


 と……地球帝国側の武官であるクラウディアとの会話がズレてしまったもので引き起こされた急な昼食会。全然他人と食事する予定ではなかったもので、メニューもわんぱくガツガツなら食べる少年もワンパクで。私は少量の味見程度に収まり、彼が大体食べきっている。焼いていた餃子も消えるのが早い!たんとおたべ!


 そんなこんなで麻婆豆腐、餃子、白米、ザーサイ漬けにコーンスープと私の思い描く町中華メニュー(昼ガッツリ系)を食いつくした彼と……彼の護衛、御付きでありアレクサンドリアに駐在していたエルシー武官とゆっくりした時間にはいる。このエルシーって人ずっと黒くてデカいサングラスしてるけど34世紀のおしゃれなのか?


「と、いうわけでこの船の管理はじいさんに一任。地球防衛軍の船っていうけど、地球防衛軍はもうないしね」


「えぇ……いきなりだね。そんなのでいいのかい?」


「保有してどうするかという面もありますから。それに扱える人間もいませんし」


「大体似たようなものは()()で作ってるんだから今更なんだよな。その似たようなものを態々見られたくないからだよ」


「アンリ様、あまりそういうことは公務で仰らないでいただくと」


 彼……アンリ少年は食堂のやすっぽい椅子をゆらしながら、つまようじで歯を()()()()しながらボヤく。ボヤくというか……それは言っていいのか?というような内容で。地球帝国がやってることはもう言わずもがな良くないことですと認識しているようなものだった。


 ゼノ・テック関係……エネルギー関係の技術を秘密裏に研究している、ここアヴァロンであったり。表向きは摘発したものを封印している、とのことだが御覧の通りこういう秘密ドックになってるわけで。先の宇宙監獄要塞の時もここから出た次元潜航艇にお世話になったわけだし。無論プリムはいい顔をしていない、が技術供与もあってあのスター・ブレイザーが完成したとかなんとかで……なんとも言えませんね。


「えぇとあとあの、シルバー・サムライだよ。あれの処遇がさぁ面倒で。捕まえてくれたのはうれしいんだけど……あぁエルシー、お願い」


「お腹いっぱい食べるからですよ。彼女は我々の機械工業産業系惑星の管理政府の要職だったったのですが。経緯を調べると不明な点が出てきまして、その惑星へ査察に向かった監査が抵抗に会い……」


「その対処を?うちが?つまり、うちが……出るような案件だと」


「話が早くて助かるよぉ~もう腹いっぱい、お茶飲ませて」


「はい、ドーゾ」


 銀河連邦統合軍を、出してくれとなると宇宙怪獣や機械福音信徒(エヴァンゲリウム)……はたまた私が関係してくるゼノ・テックになる案件だろうか。ゼノ・テックの研究成果とかではこことドッコイだろうし……それともゼノ・テックで生まれた何かとかを研究している?それを帝国の参謀側が把握していなかったのもちょっと困るな?


「何ってじいさん……そりゃ1つしかないよ。我ら地球帝国が望むたった1つのこと。じいさんはわかる?」


「そりゃぁ……地球の再生?1000年前の、始まりだし」


「1000年前は1000年前だよ、今はセカンド・アースがあるし」


「アンリ様、それ以上はヴィルヘルミナ様に叱られますよ」


「細かく報告しなくていいってば……じいさん、我々地球帝国が求めてやまないのは1つ。地球の再生と帰還」


「そしてそれを阻んでいる()()()()()()()さ。惑星ヤマト04では対宇宙怪獣の研究をしているんだ。その惑星が何か良くない企てをしている」


 やっぱりそうなるか。再生と帰還だけはある程度できるかもしれない。だがいつまた宇宙怪獣がやってくるかもしれないという危機は取り除けない。帰還しても……また地球が襲われてはと。その原因も取り除くなら、宇宙怪獣の完全な排除となる。しかしあんなものを完全に排除できるものなんてあるのだろうか?ちょっと今回の案件スケールは……デカいな?私の心はさておいて、体が追い付かなそうだ。走ったり棒を振り回したりでさ。


「……じいさん、疲れてるのか?疲れているのに態々?」


「あぁいや、最近体動かすことが多いんだけど……なんか夢見が分からなくてね」


「夢見が分からない?」


 肩をゴキゴキ鳴らして回していたらアンリが心配した声をかけてきた。疲れてるのに飯作ってくれたのか?というニュアンスのようで、かわいいものだ。


 それはさておいて宇宙監獄要塞の情報スフィアに触れたり、リィンやソニアとポリにパワー!したりとか宇宙超常存在(ザ・マスター)の力に触れる機会が重なった。その度に自分の昔とか経緯が知れるかも……という話だったが、わからないどころか力の使い方がどうという話を聞かされるぐらいしかなかった。そこらへんの意識とやってることが追いついていないのか、体に負担が出ているのかもしれない。


「行く前に診てもらったら?トシなんだしさぁ1000歳でしょ、じいさんは」


「これでもまだまだ健康なシティボーイのつもりなんだけどなぁ」


 一応プリムがバイタルデータとって細かく記録し、精査してくれてはいる。その上トレーニングの後ではソニアとかシンシアがバキバキになった体をベキベキに伸ばしてくれているし。動くんだけど、どうも夢見だけがよくない。主治医のドクター・ミサキに聞けば肉体面ではなく精神面かもと言われ。マスター・リィンからは逆光催眠でも掛けたらいいかもしれないが、どうなるかわからんと言われてやめたり。


 とかく問題解決の糸口がないもんで寝方変えたりしてはいるが、今一効果もなし。アンリやドクターには夢見が悪いと言っても夢の内容はボヤけているしで……ちょっと眠るのが億劫になるが。それでも寝ておかないと仕事は出来ない、で今日も今日とて一人で眠るにはデカすぎるスーパー・キングサイズのベッドに横になるのだった。


■夢の中 ダイニングテーブル


「こんばんは、御子様。今宵もお会いするのを楽しみにしておりました」


「こんばんは巫女さん。いやぁかくいう私も楽しみになってて。最近眠りがよくなくなってしまって」


「まぁそれはいけません。今日は大事なお話があったのですが……」


いや、どうして起きている間は忘れてしまっているのだろう。この……かつて、誰かとも会った団地の居間の世界。ダイニングテーブルを挟んで私に微笑みかけている彼女。青と白が混ざり、かつ暖かみのあるスミレ色の髪を豊かに広げて……端で結び。端正ではあるが本人曰くまだ若いがため、幼さもある瞳と口元で微笑む彼女。別にヘンテコな露出でもない、むしろ装飾がしっかりしているどこか神秘的な巫女装束の彼女。うっすらとだが、こうして私と対面で座ると背がちょっと低めという珍しい彼女。


 彼女との時間を、どうして忘れてしまっているのだろうか?彼女が訴えている宇宙の危機の話を。


「今、あの惑星はおばあ様達の影響でよくないことが起きているのです」


 惑星ヤマト04では彼女のいうおばあ様……エルダー・ヤガールが発端で大変なことが起こっていることを!





 



 

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